2019年12月31日火曜日

体調悪い…

年末忙しいのに体調悪い…
昨日もやらなければならない仕事終わらせたら寝てたし
今日も何とかやるべき仕事ができたけれど調子でない

2019年12月27日金曜日

2d6のシステムなのになぜ修正値の幅が大きくて成り立つのか その2

 なんとなく前の書いた内容が分かりにくいのでもう少し分かり易い表現で。
 
 一般的な2d6システムのでは比較的安定した達成値が出る故に1つ1つの判定に緊張感を持たせるために、比較的高い目標値で設定することが多いでしょう。
 比喩的な表現で表すなら高さ1m・幅10cmの平均台を歩くようなものです。落ちた時のリスクはそれほど大きくないかもしれませんが、歩くこと自体にバランス感覚が求められますから高い能力を持っていたほうが圧倒的に有利になるわけです。
 
 ゴブスレのシステムは比較的低い目標値に設定したほうが良いのは、万が一失敗したときのリスクが非常に大きいからです。特に戦闘において呪文の発動に失敗したり、痛打を受けてしまうと致命的なことになりかねません。また、戦闘以外でも判断ミスが消耗を積み重ねてしまい致命的になる可能性もあります。
 比喩的な表現で表すなら高さ100m・幅1mの吊り橋を歩くようなものです。幅はそれなりにあるわけですから能力が優秀でなくとも歩くこと自体は難しくないはずですが、あまりの高さにビビってしまうこともあり得ます。しかもゴブスレの救済措置である因果点は信頼性はそこまで高くない命綱一本なので切れて落下する事もあるでしょう。
 もしこれを平均台を歩くかのように幅10cmにしてしまうと、高確率で事故が起きますし、高い能力が必須になってしまうので判定基準値に幅があるこのシステムではゲームにならないのです。

 ゴブリンスレイヤーTRPGでは1回1回の判定の緊張感やダイス運ではなく、冒険全体でスリルを味わうようなバランスでとるのが良く、例えシナリオクリア時点ですらPCが無傷であったとしても「もしあの場面で判断ミスをしていたら危なかった」と思えるような体験してもらえれば良いのです。GMからすると一見易しすぎたと思うのかもしれませんが、PL達が緊張感をもって楽しんでもらえていたのならシナリオバランスは良いのです。



 そういえば再びQ&Aとエラッタが改訂されてます。チェックしておくと良いでしょう。

2019年12月23日月曜日

SaGa Scarlet Grace: Ambitions のコミュニティで起きている事

 サガスカーレットグレイス(及び緋の野望)の面白い点は、攻略本をvita版は発売一か月後(緋色では同時)に発売しており、しかもそこに内部的なデータまでかなり公開していることです。これは売り切りゲームの販売戦術としてもっともよい方法ではないかと思います。
 なぜなら、アナログな手段で有料で欲しい人に配布してしまっているため、デジタル的なデータでネット上に拡散することがほとんどないからです。一般的には攻略本を買ってまで遊びたいような熱心な人が攻略サイトに書き込むため、そういった人が欲しいデータを公式から入手すると攻略サイトが発達しないのです。
 特に内部データは隠せば隠すほど解析しようとするのですが、大半の人はデータ解析したいのではなく攻略に有用な情報が欲しいだけですから、必要な情報をほとんど得てしまうと攻略サイトを作るモチベーションが削がれてしまいます。

 また、攻略サイトの大半はアクセスによる広告収入を他力本願のデータ収集で得ようとしている人でしょうから、その人自身が直接攻略情報を市販の攻略本からコピーすることはまず考えられません。アナログデータからの書き写しは大変ですし、すでに販売されている著作物なので丸写しは著作権侵害になる可能性もあります。

 英語版のSaGa Scarlet Grace: Ambitionsのコミュニティでは日本語版の攻略サイトを解読しながら攻略しているような感じですが、日本語の攻略サイトも実は結構不完全(特にシナリオの分岐や仲間の仕方など)で、それに翻弄されているような感じです。
 しかも、確認してみたら記事によってはかなり変なスラングで書かれている(日本人ならなんとなく理解できる程度)ので、これでは海外の人が翻訳して読むのは困難を極めるでしょう。

 アナログな公式の攻略本の方がネット上のデータより優秀だなんて、このご時世一体誰が思うでしょうか。ちなみに、攻略本にも書いていない内部データの一部はバトルプランナーの生田さんのツィッターで書き込まれています。


 そういえばあまり知られていなかったりするのはバルマンテのエンディングは6種類あるということです。アーサーが離脱しないルート3種に加え、アーサーが離脱するルートは離脱時の順位により3種あるのですが、攻略サイトにも攻略本にも2種あることしか書かれていないため知名度が低いようです。

2019年12月17日火曜日

SaGa Scarlet Grace: Ambitions

 英語版のサガ・スカーレットグレイス 緋色の野望(SaGa Scarlet Grace: Ambitions)が発売されてから2週間経ちますが、4人クリアした人の動画は上がっているものの、firebringer primeはまだ倒した動画は上がってないみたいですね。
 さすがに日本語版でも1ヵ月くらいかかっていましたし、攻略本(緋の天啓増補版)もなく日本語の攻略サイトを翻訳しながら手探りで遊んでいるという感じみたいなのでそれなりに時間はかかるでしょう。
 海外版の firebringer primeどうやって倒すのか見てみたいものです。(すでに攻略法は何種類も確立しているので代り映えしないかもしれませんが…)

2019年12月14日土曜日

TRPGのルールとモラルの関係

 TRPGはゲームですからルールによって制御されています。しかし、TRPGがボードゲームやカードゲームと違うのは必ずしもルールに縛られているとは限らないという点です。
 この点はゲームより社会学に近いかもしれません。

 PLは常にルールに従わなければいけません。しかし、GMは時にルールを変更したり、ルールを超越した処理をする権限を持っています。そのとき、ルールを超えた処理をする根底にあるのは「皆が楽しめる時を提供する事」です、つまり、GMはPLから全面的に信頼されており、モラルに則って処理しているからルールを超越した行為を認められるのです。

 ゴブリンスレイヤーTRPGの呪文は先に書いたように曖昧な記述が残っています。こういった便利呪文を上手く使う行為は、言ってみれば小道具(呪文)を使った大喜利をしているようなもので、座布団一枚もらえるような行動をとった場合に、モラルに則ってルールを超越した使い方をGMが認めると考えれば良いでしょう。
 そのためにはPLは普段からモラルのある行動を取るべきでしょうし、GMもモラルに則った処理をする事が求められます。普段から「ルール的に間違いないから問題がない」というような発言をするようなPLに対しては認めるべきではないと思いますし、ルールを変える権限を持つGMが「ルール的に間違いないから問題がない」と開き直るような発言をすることは論外です。

 「ルール的に間違いないから問題がない」という考え方はルールやデータが多くなると誰しもその状態に陥ってしまいます。人によって差はあるものの、ルール+モラルの許容量は限られており、ルールやデータが過剰になると精神的な余裕がなくなりモラルが失われてしまうという問題が発生します。ですから、TRPGでは明確なルールは必要だがデータ量はあまり多くないほうが良いと言えるのです。
 ところが、ルールやデータを減らしてもモラルのない行動をしてしまう人も存在します。その人の生まれつきの性格なのかその人が経てきた人生経験が原因なのか判りませんが多くのモラルを持ち合わせていないのです。こういった人はルールで制御しなければ他人と足並みをそろえることは出来ません。ですからこういった人に対しては厳格にルールを処理し、モラルに則ってルールを超越した行為を認めることが出来ないのです。本来ならそういった人は明確にルールで縛られる(交渉要素のない)ゲームで遊んだほうが良く、TRPGには向かないといえます。
 問題なのはそのルール至上主義の思考ですと社会でもルールを闇雲に振りかざして他者とトラブルを起こしやすいということです。社会はルールによって成り立つのですが、ルールだけでは人間関係は上手くいかないものなのです。ルールは秩序であって正義ではなく、モラルの有無とは全く関係ないからです。

2019年12月12日木曜日

ゴブリンスレイヤーTRPGとルールの穴

 ゴブリンスレイヤーTRPGは初刷では結構ルールに大穴が空いていたり、曖昧な表記が各所に見られたり、致命的な誤植が多かったのが気になったので結構な量の質問を公式に送ったため、2刷+Q&A+エラッタで呪文以外の穴はほとんど埋まっていると思います。
 呪文に関してはあまり質問していないので、現行ルールでは呪文だけ曖昧な表現というか穴の空いたルールになっているはずです。
 このため、TRPGのベテランは術者を選ぶ人が多いでしょう。ルールのギリギリを攻めようとすると大抵呪文に依存するため、GMはルールの曖昧さによる処理をリソースの回数に制限のある呪文だけに集中すればよいことになります。
 構造物や調度品を活用するのもルールの曖昧さによる処理が必要になりますが、そういったものを用意するかどうかはGM自身なので調整は可能でしょう。

 ルールに穴の全くないシステムというのは驚きがないので面白くないものです。また、どこかに穴はないかとルールの隅をつつこうとします。
 データの膨大なシステムの場合はルール同士の化学反応によって穴が発生しますが、ルールの少ないシステムの場合は化学反応がないので、どこかルール自体に弱い部分があったくらいのほうが良いのです。
 でも、あちこちに穴が空いていたり、穴が大きすぎるとゲームにならないので、このシステムの場合は呪文に穴を残しておくことで、ルールの穴をつきたがるPLを呪文に誘い込むことができるわけです。

2019年12月11日水曜日

パソコン新調

 慌てて買った買い物はせっかくいいモノを買っても今一つうれしさがないという事実に気が付く。
 買い物は買うまで「あれでもないこれでもない」と悩んで、自分が一番いいと思ったものを納得して買うと、いい買い物をした気分になります。
 壊れる前に買い変えておくべきでしたね。

2019年12月8日日曜日

パソコン故障

メインのパソコンが突然ぷっつりと壊れたので休息中…

立ち上げ途中にぷつっと切れるからどこかでショートでもしたのかも

2019年11月29日金曜日

負の欲求

 多くの人が何らかの形で持っている感情として「生理的に受け付けない」というのがあるのですが、たぶんこれが「負の欲求」の1つだと思います。
 負の欲求の対象に対しては関わりたくないと思うのが当然ではありますが、世の中にそれが存在している以上それを受け入れなければならない時があります。

 負の欲求は外向きに発するとネガティブな考えが周りを刺激してしまうため、他者を傷つける可能性の高い欲求です。
 正の欲求もコントロールできなければ他者に迷惑をかけてしまうように、負の欲求も他者と上手く付き合っていくためにはコントロールする必要があるでしょう。コントロールするという事は自分の欲求を知り、その欲求を落ち着かせることです。とりあえず、関わらないようにするというのも簡単な対処法です。

 「負の性欲」と言われだしたものは今の所つかみどころが無いようですが、性欲も欲求の1つでしょうから存在するでしょう。
 欲求は生きる原動力になっているのですが、一方でその欲求をむき出しにすれば正・負いずれであっても他人を傷つけてしまう凶器にもなり得ます。

2019年11月28日木曜日

シティアドベンチャーのシナリオの作り方 その2

 シティアドベンチャーのシナリオに必要なのは、導入、エンディング、そして事件の真相の3つです。
 事件の真相とは犯人の5W1H即ち、いつ、どこで、誰が、なぜ、どのように、何をしたのか、明確にしておく必要があります。これでシナリオの大半が出来上がりです。
 シティアドベンチャーのシナリオはこの5W1Hを調査によって紐解いていく流れにすれば良いのです。
 ただし、これが単発の5W1Hでは単純すぎるのですぐにシナリオが終わってしまいます。そこでこの5W1Hを2つ(Plが多い場合は3つ)組み合わせます。そしてその複数の5W1Hをどこかで結びつけるのです。例えば2つの事件の犯人が同一人物であったり、ある事件の現場で偶然同時に別の事件が発生してお互いの目撃者であったり、全く異なる2つの事件の起きた原因が同じ要因であったり…

 2つの5W1Hが結びついていると、片方だけを慌てて攻略しようとするともう片方が未解決に終わってしまいます。全てを同時に解決しようとするとPL同士が協力しないと不可能なのです。 

2019年11月25日月曜日

シティアドベンチャーのシナリオの作り方

 本当はネタばらしになってしまうのですが…

 シティアドベンチャーのシナリオの作り方で最も参考になるのは時代劇です。
 例えば個人プレイ主体のトーキョーN◎VAなら一番参考になるのは仕事人シリーズでしょう。

 参考までにN◎VAの場合、キャスト(PC)がA,B,Cの3人として、AはBの、BはCの、CはAのコネ(接触手段)を持っていると設定します。
 A、B、Cそれぞれのキャストに全く異なる導入と依頼を用意します。それぞれのキャスとは自分の技能を駆使して調査をしていくと、なぜかAはCの、BはAの、CはBのキャストにとって重要な情報を入手できるように仕込んでおきます。こうすると、それぞれのPLは自分から接触手段を持たない人が自分にとって重要な情報を握るので、どうにかして他人のシナリオに介入する必要が出て来るのです。(プレイヤーは情報を知るがキャラクターは知らない状態になりますので。)
 そして、A,B,CそれぞれのPLに与えられたシナリオに対応した敵ゲスト(NPC)を用意するのですが、どういうわけだかそれらのNPC同士はシナリオの裏側で繋がっており、しかもAの敵はBが、Bの敵はCが、Cの敵はAが戦うと戦いやすい敵に設定したりします。そうすると、それぞれのPLは自分の依頼をクリアするためにはどうしても他のPLと協力して戦わなくてはいけなくなくなり、クライマックスで全員が集結して全員で協力して敵と戦う構図にシナリオを持って行くことが出来ます。

 それぞれの目的は当初から全く異なるので誰も敗者になることなく、個人プレイにもかかわらずエンディングは各々ハッピーエンドにすることが出来るのです。(もちろん、シナリオの展開によっては特定のPLだけ失敗する可能性もあります。)

2019年11月23日土曜日

生田さんもTRPGやる人だったんだ!

 まさかこんなところでTRPGとサガスカーレットグレイスがつながるとは…

https://twitter.com/y_ikuta/status/1197673205139247104

 サガスカーレットグレイスのバトルプランナーというか基本的にゲーム部分作ってる生田泰浩さんもTRPGをする人だったみたいです。
 まぁ…サガスカ自体もアナログゲームの影響受けているし、サガシリーズの河津さんのイメージするRPGは元々TRPGなので、実際制作している人もTRPGをしているなら河津さんがやりたいことを形にし易かったと思います。

 次回作もこのチームを期待してます。

2019年11月21日木曜日

寒くなりました

ここしばらくで急に寒くなってきた感じです
むしろ今までが暖かすぎたのかも

2019年11月14日木曜日

流行りとは恐ろしいもの

 中国需要が殆どだけれどここ最近になってから松の品種モノの引き合いが非常に強い。
 何年振りかの問い合わせの人も松だったし…
 売れるものにすぐ飛びつきたいのは判るけれど、植物の生産は一朝一夕で出来るようなものではないんですがねぇ。
 
 正直、松の接ぎ木、特に盆栽用の接ぎ木が出来る人がもう日本にほとんどいないみたいです。
 数年前まで20年以上まともに商売にならなかったから技術の継承が全然されてないので仕方がないのですが。

2019年11月8日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その11

孤高のボス

 このシステムのボスは多数のモブを引き連れている前提のバランスで組まれているので、単体のボスで出すと拍子抜けするくらいの弱さであったりします。祈念と組み合わせた強力な呪文や痛打による一撃KOがあり得るからです。
 ですから、ヒロイックなファンタジーに多い”ボスとの壮絶な戦い”というのは表現するのに向いていません。
 どうしてもそういった敵を用意するのであれば、以下のような修正をしてみてはどうでしょうか。


「孤高」:通常のボスと異なり、統率者(モブの支援効果)を持ちません。また、「群れ」による支援効果も受けられません。

「痛打耐性」:PCが祈念により通常命中を大成功に変更した場合、このボスには痛打が発生しません。出目12あるいは技能によって大成功になる場合は通常通りに痛打が発生します。

「根性」:負傷数が生命力の3倍まで耐えられます。(PLが5人なら4倍、6人なら5倍としてもよい)

 加えて、孤高のボスは属性攻撃に対していくつかの耐性能力を獲得してもよいでしょう。
 さらに、知能は通常より1段階高いものとします。

 モブのお供は連れていないのですが、孤高のボスが2体(以上)という事はあり得ます。バランスは保証いたしかねますが…
  なお、ボスが2体以上の場合は「痛打耐性」はなしでも良いでしょう。


 ちなみに種族値・武器の命中修正など2d6システムの上方ロールとしては何かとデータに幅が大きいシステムなので、高レベルのルールブック記載のボスを出しても瞬間戦闘能力極振りのPCを作ると案外戦えてしまうのですが、そうでないPCは全くの戦力外になる可能性が高いのでお薦めはしません。強い敵と戦うのが好きな人は結構多いのですが、そうでない人もいますのでね。

2019年11月4日月曜日

成り立たないはずだ

 市場原理の考えの基本になっている国富論では市場原理は最低限のモラルを守ることが前提だと書いているみたいです。
 従って、市場原理以前に、買い手がそのものの生産コストを理解してる必要があったり、経営者は労働者が家族を養うのに生活に必要な最低賃金を理解してる事が前提になっている訳です。
 しかし、今は買い手に一方的に都合のいい市場原理だけがまかり通ってしまっていたり、フリーミアムや消耗品商法という生産コストを無視した販売法がひろがったり、そもそも経済活動が複雑になって消費者は生産コストが判らなくなってしまっているというのが、市場原理が成り立たない原因のようです。
 ようするに市場で売買することは考えない方が良い時代という事のようですね。

2019年11月3日日曜日

老害発言は老害の始まり

 ある一つの事柄に対して様々な考え方があり、その時代に合った考え方がトレンドとしてもてはやされるのですが、どの考え方にも長所と短所があり、トレンドに合っているものは短所に目を向けず長所だけを盲目的に評価し、トレンドから外れているものは長所を無視して短所だけを非難し老害だというような感じです。
 ですから、古い考え方を老害だと非難している人は自分の考え方を固定化することになるので、必ず自分も老害化すると思われます。

 例えば「努力」という事に関して、一昔前なら根性論的な努力がもてはやされた時代がありましたが、今では論理的でないと非難されるくらいの事になっています。今のトレンドの「努力」は科学的に、論理的に、合理的に物事を考え推し進める事でしょう。
 これは昔のスポコンアニメと最近流行りの異世界転生モノアニメを見ると明らかです。
 ですが、科学的に・論理的に・合理的に物事を考え推し進めるにも必ず限界はあります。なにせ今は情報化社会ですから、あっという間に情報は拡散し普及するのでそのタイプの努力の優位性はたちまち失われてしまうでしょう。
 その限界の時が来ると、それまでバカにされていたような非効率・非合理な事をコツコツと行う、どちらかというと根性論的な努力が評価されるようになるかもしれません。流行は巡るのです。

2019年10月30日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その10

 組み付きルールを書いて思ったのですが、基本的にゴブリンスレイヤーTRPGで戦う敵は討伐すべき怪物なので敵を殺すことなく無力化する必要があまり無く、また継戦カウンターの概念があるため時間をかけてゆっくり確実に敵を倒すという事がほぼ無いため、他のファンタジーTRPGではしばしばみられる戦闘オプションである「武器落とし」や「足払い」といった行動が痛打の追加効果にしかなくてもあまり困りません。

 ただ、どうしてもこういった行動を能動的に行うならば、やはりハウスルールを採用する必要があります。

 今回の「足払い」と「武器落とし」での命中判定は職業レベルは戦士か武道家レベルしか加えられない近接攻撃とします。
 両者とも【薙ぎ払い】【強打攻撃:殴or斬】【刺突攻撃】【拘束攻撃】【斬落攻撃】は組み合わせられません。

・足払い
 命中した相手にダメージを与える代わりに痛打表6の効果を与えます。この攻撃に対しては受け流しや盾受けが可能です。回避や盾受けに失敗した場合は転倒します。
 攻撃によって痛打表を振った場合、出目が6の場合は追加効果はありません。2倍のダメージを与える効果の場合は、2倍では無く等倍のダメージを与えます。
 片手持ちの武器での「足払い」は命中判定に-4のペナルティを受けます。
 転倒しにくい形状の怪物の場合は回避判定や盾受け判定に+4ボーナスを得ます。

・武器落とし
 命中した相手にダメージを与える代わりに痛打表3の効果を与えます。ただし、痛打表と異なり攻撃時にどの武器や盾を狙うか指定する必要があり、武器や盾を持たない相手には効果がありません。この攻撃に対しては受け流しや盾受けが可能です。回避や盾受けに失敗した場合は武器を弾き飛ばします。現在手に持っていない武器や盾も装備品であれば飛ばせます。
 攻撃によって痛打表を振った場合、出目が3の場合は追加効果はありません(2つ武器や盾が飛ぶことはありませんし、追加ダメージも与えません。)2倍のダメージを与える効果の場合は、2倍では無く等倍のダメージを与えます。
 片手持ちの武器での「武器落とし」は命中判定に-4のペナルティを受けます。
 「武器落とし」で弾き飛ばそうとして手に持っているものが両手で装備している武器の場合と大盾の場合は防御側の回避判定や盾受け判定に+4ボーナスを得ます。(手に持っていない場合は修正はありません。)
 

2019年10月29日火曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その9

 格闘戦(レスリング)のルールがシステム的に無いのでどうしてもハウスルールで処理しないといけないのですが、もし組み付きをするなら次のようなルールはどうでしょうか。

・組み付き
 組み付き判定に加えられる職業は戦士と武道家、技能は【格闘武器】を加えます。
 組み付きを行う前提条件として【拘束攻撃】を取得している事が必要です。

 組み付き判定は素手で行う【拘束攻撃】とし、「技量集中+戦士or武道家Lv+【格闘武器】によるボーナス」で行います。
 片手で組み付く場合は組み付き判定に-4ペナルティを受けます。
 通常の攻撃と異なりダメージは発生しません。
 組み付きに対する回避判定には受け流し不可、盾受けも出来ません。
 組み付き判定に大成功する、もしくは組み付きの回避判定で大失敗した場合、痛打表の代わりに組み伏せ状態になります。

 通常は拘束攻撃で拘束した武器で攻撃は出来ませんが、素手で組み付いた場合は片手の素手攻撃または片手武器が使用できます。

 組み付かれた相手は【拘束攻撃】のペナルティは受けますが、条件を満たしていれば逆に組み付くことができます。成功した場合、両者組み付き状態になります。


・組み伏せ
 組み付き状態の相手に再び積極行動で組み付き判定を行い、成功すれば組み伏せ状態となり相手は転倒します。お互い組み付き状態の場合、組み伏せられた側の組み付きは解除されます。
 組み伏せ状態になると拘束を振りほどくまでは立ち上がることは出来ません。この振りほどきには【拘束攻撃】と転倒ペナルティを加えた状態で判定します。振りほどきに成功すると転倒状態になります。


・投げ
 組み付きあるいは組み伏せ状態の敵を投げ飛ばします。
 投げ判定は、積極的な行動で怪力判定「体力集中+戦士or武道家Lv+【荷重行動】によるボーナス」で判定します。防御側は「体力反射+戦士or武道家Lv+【荷重行動】によるボーナス」で抵抗します。怪物の場合は知能による達成値で抵抗します。この防御判定にも【拘束攻撃】や転倒によるペナルティを受けます。
 投げに成功した場合、装甲値無視の1d6+効力値によるダメージボーナス+戦士or武道家Lvの殴属性ダメージを与えます。投げ判定に大成功した場合や投げに対する防御判定に大失敗した場合は痛打が発生します。
 投げ飛ばした後は両者とも転倒状態になります(投げられた側は投げダメージに対して【受け身】をとれません)。
 投げた側が投げに成功した後で転倒しないようにする場合は投げ判定に-4ペナルティを受けます。また、片手で投げる場合も-4ペナルティを受けます。(片手で転倒しないように投げる場合は累積するので-8ペナルティになります)
 魔法攻撃でなければダメージを与えられない相手には魔法的な地面でない限りダメージを与えることが出来ません。
 「巨大」の特徴を持つものや《巨大》の呪文で近接距離が10m以上になると投げ判定と投げに対する対抗判定に+4ボーナスを得ます。近接距離が20m以上になると+8のボーナスを得ます。

 投げに失敗した場合、組み付いた状態は変化しません。


2019年10月26日土曜日

KPC

 KPCって、はて何のこと?と思ったら、要はPLが少ない時にKP(CoCでいうGM)がPC同等のキャラクターを操作する事らしいですね。

 プレイヤーが足りない場合にゲームを成立させるための手段として、ゲーム性重視のD&Dなどではキャラクター間のコミュニケーションを諦めてNPCをPLが操作するように、コミュニケーション重視のCoCではゲーム性を諦めてPCをKPが操作するという事をしているだけだと考えられます。
 注意が必要なのは、基本的にはNPCの一種であり、あくまでゲームの裏方なのでPCより目立ってはいけないのと、そもそもシナリオを知っている立場がPLサイドにいることになるのでゲーム性がどうしても損なわれてしまいがちだという点です。

 人を集めにくい、シナリオを自作しない、という今のプレイ環境がつくりだしたものではあるのでしょうが、出来ればある程度人数集めてそういった事なしで遊べるとより楽しめるとは思います。

2019年10月25日金曜日

コアラの餌

 コアラの餌代ってバカにならないのですよね…
 数年前までコアラの餌係だった人曰く、コアラは物凄いグルメで一頭一頭好みのユーカリが違うので、それぞれのコアラ用に対応した餌を用意しないと調子が悪いそうな。
 しかも完全な無農薬で栽培しないといけないので大変らしい。

社会の崩壊

 社会全体に拝金主義が蔓延してダメになってきてますよね…

 自分が仕事を始めたころ、仕事を選ぶ上でなにを優先するかという話で、「お金」を取るか「やりがい」をとるか「家庭」をとるか…と何らかの優先順位を付けなければいけない、という事だったのですが、結局社会全体が拝金主義化したために「お金」を優先しないと人並みの生活が出来ないという状態になってしまっているのが今の日本という感じです。
 それゆえ「やりがい」を優先しないと存在できない医療や介護の仕事が離職者が多発したり、農業でも利益率の良い作物だけに極端に生産が偏って、儲からない作物は生産されず(でも物が足りなくても価格は上がらない)、儲かるはずのものも生産過剰で儲からないという歪な状況になっています。
 
 「お金」を優先することが悪い事ではないのですが、「お金」を優先しないと生きていけないほど一部の力を持った人たちが搾取してしまっていて、社会全体の利益配分が崩れているという感じです。「やりがい」を優先して「お金」を後回しにしている人達も最低限生活できるだけの所得が無かったら離職するのは当然です。
 情報化社会が発達したからでしょうが、市場原理が上方向に働かない(過剰な時だけ値下がりするが不足してもほとんど値上がりしない)のも原因だとは思います。

 基本的に政府や行政が拝金主義に走ったらダメなんですけれどね。儲かることは民間が勝手にするから行政が手を出す必要はないのです。儲からなくて誰もやりたがらないことを税金を取って運営したり、利益の再配分をするのが行政の役割のはずなのですが今や大企業の腰巾着ですからねぇ…

2019年10月24日木曜日

デジタルに憑りつかれた世代

 自分達の世代(40歳前後)というのはいわゆるファミコン世代で、アナログからデジタルへ劇的な変化を子供の頃から大人になるまでに経てきたせいか、どうもデジタルへの絶対的な信仰があるような気がしますね。
 なんでもかんでもVRで…というのは正直どうかしているとしか思えない事も。
 それ、リアルで簡単に体験できるのじゃない?という事までVRで表現しようとしたり。

 多分この価値観は死ぬまで変わらないでしょうから、リアルなものを扱っている商売の人はこの世代は最初から諦めた方が良いような気がします。むしろデジタルがありふれた世代20代以下を対象にしたほうが良いんじゃないかなと。

2019年10月20日日曜日

ゲームのキャラクターは…

 ゲームの世界で活躍できるキャラクターは極端に能力値が偏ったキャラクターであることが多いですが、現実世界でこういった能力値が極端に偏った人は大抵発達障害と言われてしまいます。
 ゲームの世界では生きていくのに最低限な行動は出来て当然だからと扱われ判定を行いません。ですから極端に能力値が偏ったキャラクターが苦労することが無いのです。もし、ゲーム内でも日常生活一つ一つに判定が必要ならどうでしょう。平凡な能力値のキャラクターは冒険中は全く役立たないですが日常生活では判定する必要がありません。能力値の極端に偏ったキャラクターは冒険中の得意分野では大活躍出来るのですが、それ以外の行動は何をやるにしても判定を求められるので不便で仕方がありません。これが発達障害の正体ではないかと思います。

 ゲーム内では苦手な事は得意な人に任せてしまう役割分担を当然のようにしています。むしろゲームの世界では当たり前のようにやっている事をリアルでは出来ていないのです。
 発達障害と言われる人たちは平均的な人では出来ないような能力を持っていることがあるので、そういった能力を生かした仕事で所得を得て自分の不得意分野をそのお金で解決したり、周りの人がサポートするというのが現実的かなとは思います。特異な才能の持ち主は欠点があっても得意分野に関してもっと評価しなければならないはずです。平凡な人ではどう頑張っても出来ないのですから。

 知り合いにコンシューマゲームのデバッカーをしている人がいますが、長年朝から晩まで永遠とその作業を出来るのは特異な才能の持ち主だけらしく発達障害のような人が結構多いみたいです。
 バグは一つ間違えばゲーム会社の信用を失いかねない致命的なこともあるので、デバッカーは開発と同等かそれ以上に重要な役割のはずですし、それに見合った給料も払うべきだとは思います。

2019年10月17日木曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その8

●戦闘前準備について
 日本人の性格かもしれませんが、戦闘前にしっかり準備して戦闘に挑むというのを好む傾向にあります。ただ、このシステムの場合、安易にそれを認めてしまうことは出来ません。継戦カウンターの問題があることと、そもそもバフを重ねるコンボゲーではないからです。
 
 あくまで、自分のGMでの処理の話ですが…

 戦闘前準備は不意打ちの一種とします。
 不意打ち判定で全員が成功した場合、このラウンドは相手がこちらに全く気がついていないとします。相手に攻撃を仕掛けたり、行動で明らかに大きな音や光を出すなど存在を明らかにする行動をした場合は次のラウンドに入る時点で自動的に相手に気が付かれますが、そうでないならば次のラウンド以降も誰か1人でも気が付かれるまで何ラウンドでも準備できるとします。ただし、継戦カウンターは進みます。

 敵の知覚判定は知能による達成値ですので目標値はそれほど高くないです。また、この場合は敵は何体いたとしてもモブは判定せずに出目は固定値7としてよいでしょう。つまりゴブリンの集団なら相手の知覚の達成値は8です。全然高くないので不可能な行為ではありません。重鎧を着ている戦士がいると失敗する人が出て来るでしょうが。
 (ここでGMがモブ1匹ごとにダイスを振ってしまうと多数のモブの中で1匹でも高い出目を出しただけで不意打ちが成功しなくなるのでPLとしては納得いかない状況が起きます。不意打ち失敗はPLの出目による影響だけで十分です。ボスだけはダイスを振っても良いかもしれません。)
 
 敵のいる部屋の扉の前で準備して突入して戦闘、というシーンはTRPGではよくありそうな場面ですが、状況によっては扉の向こうにいる敵がPCの戦闘前準備中に気が付く可能性もあるはずです。戦闘前準備を不意打ちの一種として扱うなら、扉を隔てているので敵が気が付くかどうかの判定にペナルティを受けるだけ気づかれる可能性はあります(この場合、状況にもよりますが-4ペナルティくらいでしょう)。また、交戦していなくとも既に戦闘には入っているので扉を開けるという行為を誰かがするかを明確にしなければなりません。そもそも扉が重くて扉を開けるのに判定が必要だったという事もあるでしょう。

 現実の所、戦闘前準備を当たり前にしてしまうと、バランス上敵もそれに合わせて強くしなければなりません。準備が当たり前でないならそこまで敵を強くする必要もないはずです。
 また、戦闘前準備をすべきなのか、せずに直接不意打ちで攻撃を仕掛けた方が良いのか、そもそも不意打ちラウンドをせず最初から総力戦で突入した方が良いのか、という判断が必要になってきます。この、どのリソースをどう使うかの状況判断がこのゲームの本質だと考えています。

 どんなシステムでも言えるのですが、戦闘前にバリバリ準備するのが当たり前…というのがどうも納得いかないのですよね。短時間バフ呪文は本来戦闘が入ってから使うことが前提のバランスになっているのですから、これを戦闘が始まる前からバリバリ使ったらバランスが壊れるのは当然の話です。敵もバリバリ準備しても良いんですが、ただのバフインフレが起きるだけで不毛なんですね。

 ログホライズンTRPGのように、戦闘前に準備時間が与えられてそれ専用の技や呪文があるというのはこういった問題で悩む必要はないのですが、良くも悪くも日本的だなとは思います。
 ふと思ったのですが、戦闘前準備…これ、もしかしたらヒーローものやロボットもので敵前での変身や変形・合体シーンが敵に介入されないお約束が当たり前なのも影響があるのかも。

2019年10月15日火曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その7

 ガチ(というかマンチキン?)なプレイヤーがいる場合、一番問題が起きそうなのが《分身》+《加速》でしょう。
 嘆いているだけではいけません。対策を立てましょう。

 まず、《加速》は「呪文維持」が必要なので非戦闘時は10分ごとに呪文維持判定を行わなければなりません(p144参照)。また、戦闘時は毎ラウンド維持判定が必要です。
 なので、見張りとの戦闘のように、大した事がないような雑魚戦闘でも継戦カウンターが進む時に維持判定を必要とします。
 また、積極的な行動をするときも呪文維持判定が必要です。この場合の積極的な行動とは判定が必要な能動的な行動(〇〇集中の判定)を指します。
 従って、大した目標値で無くても登攀判定や軽業判定や観察判定を要求すれば維持判定が必要となります。
 さらに、消耗しても維持判定が必要です。シナリオ中に何度か消耗を伴う判定は用意するので、そこでも呪文維持判定が必要です。判定に成功しても1消耗するような判定があるなら確実に維持判定が必要となります。

 そこに《分身》を使用する場合何が起きるかというと、本体と分身がお互いに《加速》を「呪文維持」し、《加速》による達成値へのボーナスをキープすることで呪文維持判定の成功率を確実にしようというのが、《分身》+《加速》の狙いです。
 ただし、達成値は《加速》によって高くなるのかもしれませんが、行動をするたびに何かと呪文維持判定を要求されます。はっきり言って処理は面倒です。また、どうしても行動が消極的なりがちでしょう。どんなに判定基準値を上げようが1/36で失敗するのですから。

 普段から「PLの意思でどんな行動を選択するか」を重視し、目標値自体は高くない判定を多めにすれば《分身》+《加速》の価値は下がります。
 難度を上げようとして少ない回数の判定で高い達成値を要求するようにしてしまうと、PLは《分身》+《加速》といった行動を取ろうとするのです。

2019年10月13日日曜日

更新

ゴブリンスレイヤーTRPG シナリオ作成の要点
ゴブリンスレイヤーTRPG シナリオ作成の要点 その2

 シナリオ作成の要点を加筆修正しました。
 この2ページに6月から思いつくたびにグダグダ書いてきたゴブリンスレイヤーTRPGのシナリオ作成の要点がだいたいまとめてあります。


 後ここに書いていないのは伏線の張り方ですかね。
 最近自分が作るシナリオだと、これでもかという位に伏線を張れるだけ張ってPLが何かに気がつけばいいという勢いで用意することが多いので、導入、登場するNPC、地形や情景描写、ダンジョン内の調度品まですべて何かしらの伏線だったりします。

2019年10月12日土曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG 言語に関する処理

 このシステムでは、というより四方世界の設定からしますと、種族ごとの言語の他に共通語があるとされています。冒険者は共通語を使ってコミュニケーションを取りますが、種族ごとの言語があるとの記述がありますので、冒険者やそれに準ずる人達(商人や領主など)以外の一般市民の場合、共通語が喋れない可能性は考えられます。特に地方部で旅人などが少ない特定の種族しか住んでいない場合にそういった状況が起こりえます。
 一党の種族が偏っている場合、辺境の依頼では集落で一般人と意思疎通が困難という可能性があるのです。

 PC達冒険者の場合、共通語+種族言語(ハーフの場合は能力値で選んだ方の種族の言語)が話せる言語となります。
 追加言語ルールが無いため、これ以上言語が増えることはありません。当然ながらゴブリン語のような怪物言語も増やすことが出来ません。しかし、現実には共通語さえ話すことが出来れば冒険者家業は困らないでしょう。
 只人ら祈りし者とコミュニケーションを取ろうとする知的生物であれば怪物でも共通語を喋るでしょうし、それ以外の怪物とのコミュニケーションを取るならば《通訳》《読心》《獣心》といった呪文で意思疎通する事ができますし、そもそも意思疎通の出来ない怪物は多くの場合単なる駆除対象でしかないので新たに言葉を覚える必要がないという事かとは思います。
 (例えば、現実世界でカラスはカラス同士鳴き声で意思疎通してますが、人間がカラスの会話を理解できる人は殆どいません。この世界にとって怪物(祈らぬ者)の言語はそれくらいの存在なのでしょう。)

2019年10月11日金曜日

台風

台風また来ますね…恐ろしや。

 そういえば先日の台風のあと、持ち家だと被災した時に酷い事になるから賃貸の方が良いみたいな意見がありましたが、災害の頻度が高ければ賃貸のオーナーも高額の災害保険に入らないといけなくなるので、その分が賃貸料金に上乗せされるような気もします。
 まぁ確かに賃貸なら、壊れた借家捨てて他の地域に引っ越すことも出来ますが。


 それと気になったのが、養生テープをガラス窓に…という話。雨戸が無い家結構あるのですね。近所では雨戸があるのが普通だと思っていたのですが、世間はそうでもないのだなぁ…と

2019年10月10日木曜日

クローン牛

 クローン牛が20歳で死んだそうです。
 クローンは短命だと言われていましたが、標準的な寿命近くまで生きられるようになったみたいです。
 ただ、そうなるとより倫理観が求められるようになりますね。
 もし人間で行えば普通に寿命まで生きられることになる訳ですから。

 気になったのは、このクローン牛から採取した細胞でさらにクローンを…という感じに、クローンからクローンを作り続けた場合はどうなんでしょう?
 クローンは寿命が短くなるという予測を否定する形になった訳ですが、今回のクローン牛はクローン第一代だから寿命もほぼ同じであったものの、何度もクローンし続けると代を重ねるごとに寿命は少しづつ短くなるのではないかなと思います。

 植物では繁殖方法としてクローンは当たり前に様に行っています。クローンによる繁殖(栄養繁殖)を続けていくと、明らかに標準的な個体の寿命を超えて生きることが可能ですが、それでも少しづつ寿命が短くなり、ある年からはっきりと判る位に樹勢が落ちる(生育が悪くなる)ということが起きます。例えば本来の寿命が5年の植物でも、挿し木による栄養繁殖すれば30年後でも生き残っているのですが、種子をつける能力を失ったり、5年も生きられなかったり、病気に弱くなったり、生育が悪くなったり、そもそも栄養繁殖が出来なくなったりするのです。自分はこの現象を品種の寿命と考えています。

 動物のクローンでも植物と同じように何世代もクローンで引き継いでいくと、初期の頃の考えのようにクローンは長生きできないという理論が成立するかもしれません。植物のように個体の寿命を超えて何代もクローンで生き永らえさせることをしていないのでまだ判らないでしょうが。

2019年10月9日水曜日

TRPG内のスマホ

 現代モノのTRPG(例えばCoC)をするとスマホの存在が問題になったりしますが、それは当時は存在しなかった90年代的なシナリオを現代の設定にして遊ぼうとするから問題が起きる訳で、20年前からサイバーパンクやN◎VAならスマホやドローンのようなものは存在しているので、サイバーパンク的な処理を参考にすれば全然問題ないような気がしますね。

 現代なら恐るべき異形のものが人間の知識から学習して電脳世界にも介入できるようになっても良いでしょうし。
 例えばTRPGのゲーム内でLINEでPCが他のPCやNPCと連絡を取っていたら、その会話の中に異形のものが介入して来たり…とかそういう事です。
 スマホを乗っ取ってそのスマホ依存状態な所有者を狂信者に仕立て上げても良いでしょうし。
 大いなる敵がスマホを最大限活用すればスマホを使う事は敵の領域に入ることなるので、PCはスマホを使えなくなってしまうのです。

2019年10月4日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ボスの扱いに関して(ハウスルール)

 元々、戦闘はゲームブックの戦闘のようにパパッと終わらせるもので、個々の戦闘に時間を費やして一進一退の攻防の戦いをするようなシステムではないのですが、そういった一般的な戦闘システムのつもりでいると何かとバランスが悪いシステムに感じてしまいます。

 特にボスは支援を受けると凶悪なものの本体そのものは思ったほど強くないのですが、かといって手強くしようとPLの冒険者レベルを大幅に上回るような敵を用意してしまうと、命中の高い鈍器や高達成値を出せる術者の呪文ばかりが活躍してしまうという事態に陥ってしまいます。
 また、生命力が低いからとPCのように生命力の2倍まで耐えられるように、としてしまうと単にダメージの大きい攻撃が有効という事になってしまいます。

 数値を高くするのではなく、ボスには以下の能力を持たせるのはどうでしょうか。


・「斬耐性」か「刺耐性」を持たないボスは「殴耐性」を獲得する
・イメージに合えばエネルギー属性への耐性「火耐性」「水耐性」「風耐性」「土耐性」を持たせる。耐性がある場合、装甲値を引いた後のダメージを半分にする。


 一つ目は単純に鈍器の活躍機会が多すぎるからです。「斬耐性」や「刺耐性」を持つ敵は元々設定されていませんが、怪物の形状や装備から設定しても良いと思います。そして、それに当てはまらないボス全てに「殴耐性」を付けます。
 鈍器は命中しやすいですが、強敵にはダメ―ジが通りにくいという感じになります。
 ただし、武道家は武器が殴に偏っているので、【発勁】を使用し、1点でも消耗した場合は気の力によってこの「斬耐性」「刺耐性」「殴耐性」を無効化できるとします。

 エネルギー属性への耐性ですが、例えばデーモンなら「火耐性」または「風耐性」、水棲や寒冷地の怪物なら「水耐性」、炎を吐くような怪物なら「火耐性」、地中に住んでいたり岩のような怪物は「風耐性」や「土耐性」という感じです。
 高レベルの怪物なら完全に無効でも構いません。
 D&Dやパスファンダー等のモンスターデータのしっかり作られたシステムを参考にすると良いでしょう。

 生命力が低いだけでなく、事故率を減らすためなのか複雑さを減らすためなのか耐性関係の能力の表記が不自然とも思えるくらい少ない(なぜかヘルハンドやファイアブランドすら「火耐性」を持っていません…)ため、どうしても単純にダメージが大きいものが強いという事になりがちです。
 多少でも変化を付けるなら、時々定番の攻撃が効きにくいボスを出すと良いかと思います。

2019年10月3日木曜日

山吹色の菓子

 山吹色の菓子が現存するなんて驚き。
 色々な話からすると、亡くなっている当事者は地元のために骨折った功労者なんだろうけれど、時代が違います。
 最初はずっと昔の話だと思ったら東日本大震災後みたいですしね。

2019年10月1日火曜日

暑い…

雨の予報も何処かへ行ってしまい、昨日なんて34度と暑すぎて朦朧してくる…
昨日ほどではないけれど今日も30度越えですしねぇ…

2019年9月27日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG 2段階の目標値を持つ判定

 先日の書き込みで用いた、「2段階の目標値を持つ判定」の利用はなかなかこのシステムに適合しているような気がします。

 まず、基本の能動的な判定の目標値は以前も書いたように能力値5+冒険者レベル+出目5とするくらいで十分でしょう。つまり目標値は10+冒険者レベルとなります。(高レベルの場合は、そこに技能によるボーナスを加味し、+1~+4の修正を加えます。)
 加えて、目標値より5以上達成値が高い場合はより高度な成功であるとします。(大成功という語句だと判定の大成功と混同するのでとりあえず高度な成功という名にします。)

 例えば罠を解除するという行為は、誤作動する危険があり、緊張感のある行動なので1消耗を伴うとします。しかし、ある程度技術がある者なら容易に解除できるかもしれません。そこで高度な成功なら消耗しないとします。
 冒険者レベル1のシナリオであるなら、基準となる目標値は11。
従って判定の達成値が、
 11未満なら1消耗+判定失敗で罠発動
 11~15で1消耗+判定成功で罠解除
 16以上で消耗なしで判定成功で罠解除
となります。こうすれば罠解除を試みて失敗することは少ないが多くの場合消耗はする、となります。

 また、判定に失敗するとシナリオ的に行き詰ってしまう場合は、多量の消耗を伴うが判定に失敗しても話は進むようにします。
 例えば、目的地の洞窟を森の中を探して見つけるという判定で、基準となる目標値が13なら、
 13未満なら判定失敗で、2d3消耗、2d3+2時間後になんとか目的地到達
 13~17なら判定成功で、1d3消耗、1d3+1時間後に目的地到達
 18以上なら判定成功で、1消耗、2時間後に楽々目的地に到達
とします。
 
 上の2つの判定はいずれも祈念で失敗を成功、あるいは成功を大成功に変えることで一段階状況が良くなります。

 このように判定自体は成功しやすいが消耗する、失敗してもペナルティはあるが話が進むという形を取ると、運悪く判定に失敗し続けても厳しくなるが話が頓挫する事もありませんし、判定すれば消耗が伴うため不要な判定は避けようとするので、闇雲に行動はしなくなります。
 また、高い達成値を出せば疲労しにくいので特定の職業や技能を極める価値も出てきますし、序盤から因果点を消費する価値も出てきます。

2019年9月25日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG 戦士と武道家の見せ場

2020/06/14 補足

 PLが熟練者ぞろいの場合、前衛職の特に戦士と武道家の見せ場がほとんどなくなってしまうという問題が起こりえます。
 術者のPLが前衛職を底上げするタイプの呪文を使う場合は問題ないのですが、強力な範囲呪文や攻撃呪文で直接敵を片付けようとするタイプの場合、少々敵を強化した程度ではいとも簡単に殲滅されてしまい、前衛職の出番は呪文の倒し損ないを片付けるくらいの仕事しか残らないという事態に陥ります。
 戦闘系職業でも斥候や野伏は戦闘以外でも技能判定で出番が多いのでそれほど問題はないのですが、戦士と武道家はそうもいきません。特に問題なのが戦士です。専業戦士は飛び道具すらないので、見張りを片付ける等の主要な戦闘以外ですら出番があまりないという状況が発生する可能性があります。

 対策としては、まず戦士のPL自身が戦士以外の職業を得る事です。軽鎧を装備している場合は野伏をとるか、呪文遣い系職業のいずれか、重鎧を着ている場合は神官か竜司祭を習得します。
 しかし、それをしてもPCとしての出番を増やすことは出来ても戦士としての能力を生かせるようになるとはいえません。

 戦士としての見せ場をつくるにはどうしても呪文に依存しない戦闘が必要です。これにはGMがそういった場面を用意するしかないでしょう。たとえ戦闘以外で呪文を使える機会を沢山用意したとしても、全くリソースが残らない状況まで熟練PLが呪文を使い切ることは考えられません。少しでも呪文が残っているなら先に発動して前衛の見せ場を潰してしまう可能性は多々あります。
 

 方法としては…
①《沈黙》の呪文をあらかじめ場に発動させておく
②敵に呪文を無効化する、あるいは耐性持ちの能力を付与する
③呪文が発動しにくい環境を作る(例えば、呪文が不安定な環境という設定で、出目4以下は大失敗になるという空間を用意する。)
④敵に《抗魔》を習得させる


 ①は待ち伏せしている状況などで使用します。あらかじめ待ち伏せできる状況作りも必要です。もっとも、真言術や精霊術には《沈黙》が効かなかったりしますが…

 ②はD&Dなどの呪文抵抗能力と同じような事です。D&Dでも強力なモンスターの場合、セービングスロー以外の呪文抵抗能力を持っていたりするのは、一発KOの呪文で簡単に倒れにくいようにするためです。このシステムはD&D以上に「呪文は切り札」のコンセプトなので多用したくはないですが…
 炎や毒などの特定の属性への耐性/無効能力をつける事で、目立ちすぎる特定の攻撃呪文だけを封じる事も可能です。

 ③はかなり変則的ですが、狭い場所で長大な武器を振った時に大失敗になるのと原理は同じです。出目4以下という事は1/6で大失敗なので結構発生しますが、PL自身で振った出目が悪い時のみため高確率の割りには納得してもらえると思います。

 ④は正攻法ですが、PLのすべての呪文を完全に封じる事が出来るのでかなり嫌がられる可能性があります。《抗魔》合戦にならないようにこのようなハウスルールを採用すると良いでしょう。ボスではなく副官クラスのモブに習得させることで、特定の敵を倒せば呪文も自由に使えるような展開も作れます。


 これらはあくまで呪文が猛威を振るいすぎて前衛の見せ場が無い場合に行う処置であり、そういった問題が起きていない卓状況でわざわざ起こす必要はありません。
 リソースを消費しない戦士より呪文という大きなリソースを消費する術者が瞬間的に活躍できるのは当然であり、本来ならリソース総量を超える多くのイベントを用意することでリソースを消費しない職業に見せ場を作るのが一番良いのですが、高レベルになって呪文リソースが増えるとプレイ時間の問題でそのバランスの取り方にも限界があります。そういう状況では一時的に呪文が使えない(役に立たない)環境を作り出す事も必要となるのです。


(追記+一部訂正)
一応、呪文抵抗能力のアイデア的には以下のようなものです

「呪文抵抗能力」
 呪文を発動した時の出目がこの能力を持つ怪物のレベル以下の場合は、抵抗の成否に関係なく一切の悪影響を受けないとします。これは場に発動する呪文を含めて望まぬ効果全てに対して効果を発揮します。
 抵抗判定自体は通常通り行います。というのも祈念の処理は抵抗判定を行った後でしなければいけないからです。祈念により成功を大成功にした場合、この出目にも+5のボーナスを加えるとします。

 例えば、10レベルのリッチがこの能力を持っているならば、リッチに呪文を通すためには
①出目が11以上で、リッチが抵抗に失敗する
②出目が6~10で、リッチが抵抗に失敗した場合に、祈念で成功を大成功に変える
③出目が11以上だが、リッチは抵抗に通常成功した場合に、祈念で失敗を成功に変える
のいずれかとなります。

2019年9月22日日曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG プレイ報告 その2

 先日はクトゥルフのような作りといいましたが、もっとわかりやすく言えばインディ・ジョーンズのような展開でしょうか。
 そもそも戦闘自体が沢山あるプロットの一つでしかないと割り切れば、呪文1発で蹴散らして先へ進むのは別におかしな話ではありません。

 色々検討した結果、このシステムに必要なのは…
①多めのイベント
②大抵の行動が許されるが何かと消耗する
③制限時間のある大ピンチに陥って「継戦カウンター」を消費
④ボスであろうが大技ぶっ放して終わる戦闘


①多めのイベント
 目標値はさほど高くなくてよいので、色々ピンチになりそうなイベントを多めに用意します。
 目標値は低いが失敗すると致命的の場合、失敗した場合は因果点でカバーできます。大失敗は酷い目にあっても仕方がないです。
 戦闘に関しては、本気で戦う戦闘は2~3回で、後の戦闘は不意を打って倒せる見張りなど1ラウンドで片付きそうなのをいくつか用意すると良さそうです。弱くて少数の見張りでも戦闘をするなら継戦カウンターを稼げます。継戦カウンターを進めず倒すには罠を張るなどが必要になり、それはそれでリソースを消費させられます。

 大半のイベントの目標値がさほど高くなかったり、敵が弱かったりしても良いのは、成功体験をしてもらうためです。的確な行動を思い付けば判定自体は成功しやすくても良いのです。でも、運悪く失敗すれば酷い目に遭います。


②大抵の行動が許されるが何かと消耗する
 突然ダンジョン内で壁を掘るとか、地面に穴を掘るといった行動を宣言するPLがいるかもしれません。このシステムなら大抵許可して問題ありません。ただし、行動には判定をさせ、それによって消耗させます。例えば少し体力を使いそうな行為なら成功すれば消耗なし、失敗で1d3消耗とし、より疲れそうな行動や時間のかかる行動なら成功で1消耗、失敗で1d3+1消耗とします。
 また、「10ft棒で床を探りながら歩く」なら知力持久+斥候lv+【観察】or【第六感】の達成値以下の罠を自動的に発見する代わりに自動的に1d3消耗する、という感じでも良いでしょう。
 呪文でも突拍子もない行動が出来ますが、リソースを消費しますのでもちろん許されます。
 「可能な限り何をしても良いが、相応の対価は支払ってもらう」という対応をすればよいです。

 一瞬で行動が済み、大して疲れ無さそうな行動なら消耗を伴う必要はないです。ただ、そういった判定は次の行動の布石になる判定ではあるものの決定的な判定にはならないでしょう。

 ちなみに罠解除などの場合、目標値自体はさほど高く設定せずに、目標値より下なら失敗して罠発動+1消耗、目標値以上で成功+1消耗、目標値+5以上で消耗なしで成功という感じにすると、成功するのは難しくないが楽勝で解除するには技術や運も必要となります。もちろん、罠によっては構造が判れば解除ではなく安全な所で作動させて破壊してしまうのもOKです。
 何もアイデアが浮かばなくても【手仕事】技能で罠解除可能、ただし一流でないと疲れる。良いアイデアが浮かべば他の判定で(状況によっては判定せず)解除できても良いとします。
 特定の技能にリソースを配分したキャラクターの存在意義を無くさず、それ以外の手段による攻略法も認める訳です。


③制限時間のある大ピンチに陥って「継戦カウンター」を消費
 基本的には戦闘で継戦カウンターを消費するのですが、継戦カウンターは極度の緊張状態を表すカウンターと扱い、戦闘中以外でもラウンド管理する場面では進めて良いと思います。
 上手くいくと戦闘とは違った緊張感を表現する事が出来ます。


④ボスであろうが大技ぶっ放して終わる戦闘
 実際に戦ってみると呪文が残っている限り戦闘に何ラウンドも必要な状況にはあまりならないでしょう。特にPCの人数がいれば誰かは効果的な呪文が使えるので大抵一瞬で倒されてしまいます。
 でもそれでいいシステムのような気がします。全体にストレスがかかるシナリオになりやすいので最後くらい大技ぶっ放して爽快に倒せたほうが多分楽しいです。

 では純粋戦闘系はどうかというと、地味ですが技能を使うと結構面白い事が出来ますしここ一番では痛打もあるので見せ場は十分あると思います。
 ただ、純粋な戦士だと特に低レベルは少し出番少ないかもしれませんね。できれば野伏を取るか少しで良いから呪文を覚えた方がやれることは増えそうです。

2019年9月21日土曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG プレイ報告

 またゴブリンスレイヤーTRPGのGMをしました。
 今度は冒険者レベル2です。
 
 《雷矢》でラスボス一撃死、モブも《竜息》であっという間に殲滅されてしまいました。いつものことです…というか主要な敵ですら呪文で即死するのが標準のバランスのシステムなのですが。

 そもそも最終戦闘は真面目に戦うものの、シナリオの構造そのものは一般的なファンタジーよりクトゥルフに近いシステムなんですよね。
 ボスは倒す気になれば瞬殺できるがそもそも万全な状況でそこまでたどりつけるのか、というのがこのシステムの基本なので、上手く途中の障害を越えられればボスに殴られる事なく倒してしまう事はよくある事です。
 「この敵の群れの総攻撃喰らったら死ぬ、何とかせねば!」とプレイヤーに思ってもらえれば成功です。

2019年9月20日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPGの私的ルール調整案 その6

 基本的には装備していない武器や防具を持ち歩く場合の荷重ルールが特にないので、いくらでも持ち歩くことが出来ます。しかし矢筒で移動力-2もあるのですし、いくらでも持ち歩けるのは不自然です。かといって全く余分が持てないの何かと不便なので、以下のように処理してみます。

 装備せず運んでいる軽の武器と盾は移動力-2、重の武器と盾は移動力-4、長大が付いている武器は移動力-6とします。鎧は鎧自体の移動力ペナルティに加えさらに-2とします。

(体力点+持久度+【荷重行動】によるボーナス)×2だけこのペナルティは打ち消せます。
例:体力持久が7で【荷重行動】(初歩)を取得した只人は合計-16までの武具を持ち歩くペナルティを打ち消せます。

 なお、鎧のペナルティが装備する場合と扱いが違うのは、装備している場合と荷物として運んでいる場合では運びやすさが違うからです。


 装備している武器と盾は適性のある職業に1レベルでも割り振っていればペナルティは0とします。武器以外の道具(松明やスコップ)の場合は、職業に割り振っていない場合でも武器としては扱わないのでペナルティもありません。
 訓練を受けてないのにとりあえず装備しているという状況の時だけペナルティを受けます。ただし、紅玉の杖は魔術師、錫杖と司教杖は神官をそれぞれ1レベルでも習得していればペナルティを受けないとします。
(本当は装備している分に関してはペナルティなしでも良いのですが、そうすると使えもしないキャラクターが大きな武器を装備して運ぶということが起きそうなので…)

2019年9月18日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPGの私的ルール調整案 その5

 今回のはどちらかというとGM処理のハウスルールに近いのですが…
 195頁の遮蔽のルールでは遮蔽によって命中にペナルティを受けるという事になっていますが、これを狭い洞窟内での長大な武器のルールと同じルールに変更してみます。
 つまり、遮蔽物がある場合、遠隔攻撃の命中へのペナルティではなく、出目が4以下なら大失敗で途中の遮蔽物に当たるとします。遮蔽物の大きさによって6以下で大失敗、8以下で大失敗となります。

 本来の命中判定へのペナルティのルールですと、ダメージが減ってしまうということもありますが、なにより基本命中の低い武器の価値をより低くしてしまうのが最大の問題点です。これが、低い出目が大失敗のルールにするとむしろ命中の高い武器ほどその影響を受けやすくなります。(命中の低い武器の場合、出目が低ければそもそも敵に当たらないので失敗が大失敗になって因果点が使えないだけです。)


 ちなみに狭い場所で戦う場合のペナルティも、より狭い場所での場合は長大な武器は6以下で大失敗、両手持ちの武器と大型盾の盾受けは4以下で大失敗という感じにしても良いと思います。
 片手と両手の両方で使用できる武器の場合は片手で使用した場合はペナルティはなしとします。(とはいえそういった武器の大半は片手で持つと命中にペナルティが来るのですが。)

2019年9月16日月曜日

困った時はお互いさま

 「困った時はお互いさま」の精神が育っていれば行政サービスの削減や小さな政府が成り立つのですが、個人主義・自己責任論がまかり通ってしまっているにも関わらず緊縮財政で行政サービスを削減してしまっているから何かトラブルがあればどうにもならなくなるのですけどね。

2019年9月14日土曜日

最適化型のシステム

先日、ファンタジーTRPGの大半が最適化型のシステムだと述べたのですが、それはシステム的な構造にもあります。

①戦闘の比重が高い
 戦闘のあるシステムのほとんどが戦闘に勝つことが求められるので、勝率を上げるために最適化されやすくなります。

②データ量が多い
 データの多いシステムは自然に最適化型になってしまいます。沢山のデータがあればどうしても有利不利があり、またデータ同士の組み合わせで化学反応しやすいからです。

③上方無限ロール
 上方無限ロールは+を積み上げた方がどうしても強くなりやすいです。強ければ活躍しやすいです。

④乱数の幅が小さく偏りが大きい
 例えば1d20の判定より2d6の方が乱数の幅は小さく、中央に偏りやすいです。この場合+1の修正の影響は明らかに1d20より2d6の方が大きい訳ですから当然重視されます。運の要素が小さいゲーム程最適化されやすくなります。

⑤強さというベクトルが一方向
 例えば、戦闘そのものが肉体戦、精神戦、社会戦…というように複数に分かれている場合、すべてに対応することは出来ないので、一つを極めて他を諦めるか、すべてをそこそここなせるようにするかという選択肢が生まれます。
 しかし、大半のファンタジーTRPGは肉体戦のみで、しかも敵とは交渉する余地もなく必ず戦闘になり、倒しさえすれば解決するような展開しかないならば、大抵は命中とダメージさえ高ければ活躍できるということになり最適化し易くなります。
 同じ肉体戦のみでも攻撃手段と相手の相性によって有利不利があったり、そもそもダメージを与える以外の手段で解決することが有効なら最適化は難しくなりますが、最適化しにくいシステムは何かと敬遠されがちです。

⑥PvP
 このタイプのシステムが最適化されるのは当然です。


 ファンタジーTRPGで戦闘における最適化が顕著になるのは、「敵を倒せば問題が解決する」という最終目標がほぼ決まっているからであり、PLもそれを望んでいるからです。
 そしてそれに呼応するかのようにGMが最適化するのを前提に強い敵を用意すれば、PL側も最適化することが必須となり、軍拡競争が進むのです。

 本来ならファンタジーTRPGでもキャラクターに背景をつけて戦闘でない物語で盛り上げるようにすればいいのですが、戦闘以外で盛り上げるにはそれなりの経験とPLのやる気が必要で、必ずしもうまくいくとは限らないので、とりあえずそこそこ盛り上がる戦闘に依存してしまいがちです。
 そして売れるからと公式側がサプリメントでデータを増やせば増やすほど戦闘依存度と最適化の傾向は高まってしまいます。

2019年9月12日木曜日

ゴブリンスレイヤーTRPGのQ&Aとエラッタ

最新のQ&Aとエラッタが来てます
https://ga.sbcr.jp/sp/goblin_slayer_trpg/

 大体は自分が考えていた裁定と同じでしたが、痛打関係だけは予想外に戦闘後も持続するみたいです。うーむ、《小癒》必須です。
 鎧も事実上破壊に近いのでかなりこれは痛いです。冒険中の修理はほぼ無理なので高レベルなら予備の綿鎧は持っていた方が良いかも。

 【護衛】の質問ですが、自分は想定していなかった「一つの範囲攻撃に対して複数回【護衛】して良い」という記述があるので、壁役がゲーム的に活躍できそうです。とはいっても範囲攻撃呪文を複数回分直撃したら相当生命力上げておかないと即死してしまいますが。
 ちなみに【護衛】は敵も技能持っていれば使えるんですよね。ボス戦で【護衛】持ちの側近や使い捨てのモブを用意しておくと、先制の攻撃呪文で全滅という事態を回避できます。まぁ…毎度毎度やると嫌われますが。

 後、範囲攻撃に因果点を使用する場合の処理法が、大半の人が考えていたであろう方法とかなり違います。やや処理が複雑になってしまっていますが、バランス的な問題だと思います。詳細はQ&Aを読んでください。

2019年9月11日水曜日

暑い

関東へ行った台風の後からフェーン現象であまりにも暑い
なにより体が暑さに対してなまってきているから日陰に立っているだけで倒れそう

ゴブリンスレイヤーTRPGとCoCの関係

 もし、クトゥルフを遊んでいた人がファンタジーにも興味を持ったのなら今はゴブリンスレイヤーTRPGをお薦めします。

 ゴブリンスレイヤーTRPGはリスクマネジメント型のシステム(限られた手札の中でいかにやりくりするかを考えるタイプ)なので、パスファンダーやアリアンロッドのようなファンタジーのシステムの主流である最適化型のシステム(多数のデータの組み合わせからキャラを構築するタイプ)よりも、クトゥルフを親しんでいる人の方がもしかしたら相性が良いかもしれません。クトゥルフでのSANとゴブリンスレイヤーTRPGの継戦カウンター&消耗はほぼ同じ立ち位置ですし。

 90~00年代のファンタジーが主流だった時代は最適化型のシステムの方が圧倒的に評判がよかたっと思います。この時代は技術革新や合理化・効率化がもてはやされた時代でもあります。
 それ故、発展性がないリスクマネジメント型のクトゥルフはマイナーシステムであったとも言えます。

 ところが、社会の変化によって、今はリアルの世界でも「脱出ゲーム」のようなリスクマネジメント型の娯楽がうけるように、TRPGでもリスクマネジメント型のシステムに抵抗のない人が多くなったのではないでしょうか。
 昔の時代の人間からするとリスクマネジメント型のシステムはストレスを強く感じ、評価されるのは首をかしげるかもしれませんが、今の人とは本質的に面白いと思う感性が違う(そして幼いころから積み重ねで出来た価値観なので容易には変えられない)のではないかと思います。

2019年9月8日日曜日

懐かし

10年ぶりの復活ですか、懐かしいねぇ
https://www.tokairadio.co.jp/topics/thanks/mami.html

仕事中に聴いていたラジオで流れていたのでさっそく調べてリスナーでもあった20年来の友人にメールしたら、当日家族と観に行くとな。

2019年9月7日土曜日

ドライブレコーダー

 親戚の車整備工場へ行って話してたら、やはりドライブレコーダーが大流行りだと。
 前にあおり運転で事故があった時もそうだったけれど。
 ただ、ドライブレコーダーは監視カメラでもあるから、やましい事がある人は付けない方が良いみたいよね。
 あるディーラーの営業マンが車を客に運んだと、その客がドライブレコーダーでディーラーがどのルートを通って車の中でどんな話をしていたかをチェックしてトラブルがあった事もあるらしい。
 だから車を納車する時は絶対ドライブレコーダーをOFFにするものだそうな。

2019年8月31日土曜日

P2RDJを見てたら…

 PF2eは結構変更点多いですね。
 PF1stがD&D3.75と言われたくらいD&D3.5のアップデート版でしたが、PF2eはD&Dからはかなり離れて独自路線という感じです。
 キャラメイクも血統(いわゆる種族)+来歴+クラスで能力値を決めますし、PFのマスコット的存在のゴブリンがPC用種族に昇格していたりするのが特徴的。
 来歴のルールは1stの特徴ルールをより際立たせたような感じです。

 クラスの方も、アルケミストが基本職に昇格したり、ソーサラーがオラクル的ポジションも含んだり、パラディンがチャンピョンに置き換わったり(パラディンはチャンピョンの1種)。

 キャラメイクに関してはレベルアップで各クラス用の特技の中から選んで取得する形なので最近のシステムらしい構成です。

2019年8月30日金曜日

P2RDJ始動!

石川さんがパスファインダー2版の日本語訳wikiのプロジェクトを立ち上げました。

https://w.atwiki.jp/p2rdj/

 自分はプレイできる環境が現状では整わないので陰ながら応援する事しかできませんが、やる気のある方はぜひ協力してください。
 遊ぶためのモチベーションだけがこのサイトを運営するためのエネルギーです。

ちなみに1版の日本語版ベスティアリィも発売されているのでこちらも宜しく。

2019年8月28日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG 状態異常について

 SNEのゲームは全般にデータがまとまってないらしいですが、確かにゴブリンスレイヤーTRPGも全く状態異常に関しては全くまとまっていません。
 特に消耗による気絶や痛打表の行動不能は効果自体が曖昧(『行動不能だと言っているんだから判定できないでしょ』くらいの感覚なんですかねぇ…)で、それ以外の痛打表も効果がいつまで続くか良くわからない効果があります。(骨折、攻撃部位破壊、防具脱落)

 今度またGMをする機会がありそうなので、近日中に整理してみたいと思っています。状態異常に関していくつかの案件は公式に質問もしましたし、ネット上の書き込みからしても公式のQ&Aが9月初め頃には回答がありそうですが、それでもない部分はハウスルールで補完するしかなさそうです。

2019年8月25日日曜日

またいつもの集まり

 また大学時代のいつもの集まり。
今日はバハムートゲートと名前は忘れてしまったけれどポンコツ原子力潜水艦をウォッカを飲みながら修理して救助を待つというボードゲーム
 そのボードゲームが小さな箱なのにやたらチップが多かったリ、ルールが複雑だったり、大型ボードゲーム並みのボリューム(初プレイという事もあって3時間ほどかかった)だったりと、楽しめたけれどなんともB級感のあるゲームでした。

 やはり年を取ったからかめんどくさがりになったのかルールは少ないけれど遊べるというのが理想です。
 これはTRPGでも言えるのですがね。

2019年8月23日金曜日

久しぶりに涼しい

久しぶりに涼しいという感覚
雨も続くと困りますがここ最近高温多湿で汗の量が半端なかったので体が休まります

2019年8月22日木曜日

終着点は同じ

http://spa-game.com/?p=4329

 実はこのブログを立ち上げた前後(2011年ごろ)に岡和田晃氏の所へある文章を寄稿した事があるのですが、たぶんその時は内容に問題が大きすぎてアップされなかったような気がします。
 その時書いた内容にかなり近い内容の記事を見つけました。
 おそらく、だれもが考え着くところが同じではないのかなと。

  当時、TRPGが一番衰退していた時代だったと思うのですが、極相状態に辿り着いたある特定の趣味が衰退してしまう原因がこれです。

 趣味の世界の場合、ほとんどのベテランやマニアがこの記事で言う殺戮者になってしまいます。趣味というのは自分がその道を究めるから楽しいのです。この記事で言う殺戮者はその趣味を発展させていく開拓者であると同時に、その趣味の新たな新規参入者を蹴散らして衰退を進めてしまう問題児でもあります。
 それを解決するにはこの記事でいう教師が要るのですが、教師になるとその趣味自体を楽しみ、技術を磨くことが出来なくなってしまうという問題が存在します。

 この記事の場合は「勝つ為に戦う」という記事の為、殺戮者が擁護されていますが、ある特定の趣味において殺戮者がまるで正義かのように幅を利かせるとその趣味自体が滅んでしまうことを殺戮者の立場の人も考えるべきです。
 ゲームのように対戦相手や一緒に遊ぶ仲間が必要な趣味の場合、殺戮者は教師によってその趣味の存在自体が保たれているから己が存在できるのです。



 何が言いたかったかといいますと、このブログの初めの頃にパスファインダーRPGの初心者向けガイドを書いていたのですが、そこでは敢えてサプリメントに関する内容を一切書いていないのです。

 当時サプリメントがPRDJで次々と翻訳され、コンベンションでもこういったサプリメントを多用した高レベルシナリオが遊ばれていたのですが、当時パスファインダーRPGのGMをコンベンションで出来る人はPRDJの翻訳メンバーを含めた数人という事もあって、あまり高レベルでサプリメントを多用したプレイばかりしているとパスファインダーRPGを新たに遊んでくれる人が少なくなりすぎて頑張ってPRDJで翻訳しているのに衰退してしまうのではないかと危惧していたのです。
 確かに、せっかく訳した新サプリで遊びたいのは自分もそうでしたので解らなくもないのではありましたが。

 当時はTRPG自体が衰退気味という事もあり、どうすれば少しでも人口を増やせるかという事を考えた末、新しい人が入りやすい環境づくりのためには常に基本に帰るのが必要だとの考えに至ったのでした。

2019年8月20日火曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG シナリオ作成の要点 その2

10/13加筆修正
今回は主にキャンペーンで遊ぶための要点です

・キャラクターの設定を利用する
 キャラクター作成時にPCには出自・来歴・邂逅という簡単な設定の組み合わせが出来ています。
 もし、PLがその設定を膨らませて用意している場合は最大限有効利用しましょう。
 とくに邂逅はデータ的な要素は全くないですが、ライバル、宿敵、協力者、人質といったキャンペーンを通じて利用できる重要NPCを設定しやすい要素です。キャンペーンに参加するそれぞれのPCに繋がるNPCを1人ずつ何らかの形で用意するとシナリオに入り易くなります。


・冒険者の拠点を用意する
 このシステムの設定上、特定の冒険者ギルドに所属する冒険者なので、世界中のあちこちに旅をするようなスタイルのキャンペーンにはあまり向かないような気がします。
 どちらかというと、一つの街を拠点としてダンジョン探索に行ったり、街中でイベントを起こしたり、近隣の村街と行き来したりというスタイルが向いていると思います。ですから、壮大なキャンペーンよりもっとこじんまりとした話にしたほうがゲーム的に合っています。
 PC達が活動する街をひとつ創造して、様々なお店その街で活動する組織、重要NPCなどを設定するとより楽しめるでしょう。
 もちろん、高レベルになればもう少し広範囲に活動しても良いとは思いますが。


・セオリーから少しだけ外す
 単発シナリオの場合、1回のシナリオで全員がそこそこ活躍できる場面を用意する必要があるのでどうしてもある程度シナリオ展開がパターン化せざるを得ないのですが、キャンペーンの場合はその必要はありません。
 戦闘回数なども1シナリオで1回の事もあれば5回の事もあっても良いでしょう。基本は抑えつつも毎度同じパターンにならないように変化をつける必要があります。
 継戦カウンターを多用する回、消耗の多い回、負傷しやすい回、環境などによるペナルティの多い回などいろんなパターンがあっても良いのです。
 弱い雑魚を多数出すと思ったら今度は強敵を少し出すなどして、PLの行動が単調にならないようにする必要があります。


・PC間の強さに大きな差があるときは原則一番弱い人に合わせる
 明らかに強さ重視なPLと全然そうでもないPLが混在している時はバランス取りが難しいですが、一番弱い人に合わせて敵を用意するのが基本です。ガチの人があまりにも退屈しそうなら、ボスだけ強くし、モブは弱くするといった方法で調整してみましょう。ガチの人が強敵のボスを放置して誰でも倒せるモブを蹴散らすような事はあまり考えられません。
 一番強い人が強力な範囲攻撃呪文遣いの場合は、時々得意とする範囲攻撃属性に耐性や無効能力を持つモブを出すと変化をつけられます。


・達成値競争&ダメージ競争をしない
 このシステムでは武器種や種族間(および個人能力値間)に命中の差がかなりあります。この差は基本的に覆せません。従って上方ロールシステムに多く見られる、バフの積み重ねで命中を上げて敵と競わせることで緊張感を保つのは適していません。
 特定のPCの命中やダメージが高いからと張り合うように単純に数値の高い敵ばかりを出してしまうのが一番良くないパターンです。

 変化の付け方は、例えばボスを通常より体格が良くでっぷりと太っているという事にして「殴耐性」を付けると鈍器やスリングより剣・槍・斧・弓の方が有効になったりします。一方で、金属鎧を着させて「斬耐性」を付けるという方法もありますし、アンデッド化(スケルトン的な形状に)することで「刺耐性」を付けるのもありでしょう。ただデータ的に耐性を付けるのではなく、耐性がついていても納得のいくボスの形状や設定を付けると雰囲気も出ます。
 また、PLが慣れてきたら怪物の耐性だけでなく、戦場に様々な環境による修正や変化をつける事で戦闘が単調にならないようにしましょう。
 環境変化を付ける場合、一般的にはPCに不利な環境で戦わせる場合が多いのですが、時には通常より強い(あるいは数の多い)敵の群れを出す代わりにPC側に有利な環境で戦わせるというのも変化の付け方としてはありです。

 速い直球だけで勝負するのではなく、緩い変化球も投げ緩急をつける工夫をするようにしていると次第にPLの意識も変わります。
 


・一度に複数の依頼を用意するのもあり
 1回のシナリオで複数の依頼を用意するという方法です。実の所、経験点は1つのシナリオ毎ではなく1つの依頼毎に入るシステムですので、レベルが上がってきたら1回のシナリオに対して複数の依頼を用意すると、高レベルキャンペーンでも比較的早く成長させることが出来ます。
 先日発売されたばかりのリプレイで利用されているので読むととても参考になります。


2019年8月19日月曜日

級審査

 昨日子供が剣道の級審査を受けたのですが、自分の子供の頃に比べると受かりやすくなっている感じですね。
 自分が子供の頃は楽勝という感じではなかったのですよね。
 wiki見たら段審査でも気分の頃よりもかなり受かりやすくなっている気が。
 自分は2段取るのに結構苦労したものです。

2019年8月16日金曜日

リプレイと実際のプレイのと微妙な関係

 「面白いリプレイだけれど、実際のプレイの参考にはならないなぁ…」
という意見はしばしば聞かれますが、それはそうです。
 リプレイは読み物として面白くないと成立しませんので、リプレイ収録時は自分たちが楽しむ以前にリプレイを読んでくれる人が楽しんでもらえるように意識してプレイしている事が多いからです。

 実プレイでは元々、

・各PCが活躍する
・PL達が協力してGMが用意したシナリオを攻略する
・PLとGMが協力して物語を紡ぐ

という3つの娯楽要素があり、システムによってもどれを重視するかはかなり違いますし、プレイグループによっても重要度はかなり異なります。
 根本的にGMがPLを募集する時点でどの要素を重視するか一致させておかないと「空気が読めないPL」とか「困ったちゃんPL」という状況になってしまいます。

 一方で、商業リプレイを作るときはどんなシステムでもPLとGMが協力して物語を紡ぐことを優先しがちのため、他の要素を重視するタイプのシステムやプレイグループからすると参考にしたいはずの公式のリプレイが「実際のプレイの参考にならない」と感じる事が起こり得るのです。

 ちなみに、「PLとGMが協力して物語を紡ぐ」タイプのシステムではあまりこの問題は起きないのですが、TRPGとしては元々は主流ではなかったので古い人間だとどうも肌に合わない人も多いかもしれません。しかし、CoCはまさにその方向性のシステムで、リプレイと同じことが無理なくPLとして体験できるのでそういうのが好きな人に受けたのかなと思います。

2019年8月14日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その6

追記:痛打表に関してはQ&Aに公式見解が掲載されています

痛打表の効果について

 痛打表の効果ですが、とくに持続時間が記載されていない効果に関しては戦闘終了後に回復するとします。
 骨折が治るのはおかしいかもしれませんが、時間があれば適切な処置でペナルティは軽減されるものとします。
 装甲値0の方も、時間があれば鎧を修理したり治療する事で元に戻せるとします。
 ただし、十分な時間が確保できていない状態での連戦の場合は、ペナルティをそのまま受けた状態での連戦となります。

 また、鎧が外れても、鎧の他の効果(移動力や回避の修正、刺耐性・斬耐性、荷重によるペナルティ)はそのまま残る事とします。あくまで装甲値が0になるだけです。
 また、装甲値0の状態の時は技能や呪文、支援効果による装甲値の上昇も無効とします。この点に関しては全く記述が無いのですが、便宜上痛打で5を振ると戦闘終了時まであらゆる装甲値を失う扱うわけです。

 これに関しては、他にもいくつかの処理法が考えられます。

①鎧が完全に脱落すると扱い、装甲値以外の効果もすべて失われるとします。この場合、バランス上怪物が有する斬・刺・殴耐性も一時的に失われるとしても良いかもしれません。また、鎧ではないボスの支援効果による装甲値は有効です。

②単純に鎧の装甲値のみ0とします。この場合、技能や呪文、支援効果による装甲値の上昇はそのまま効果を発揮すると扱います。

 実際、どの処理法が正しかは判りませんが、プレイグループの中でどれが一番納得できるか自分たちで決めるしかないでしょう。また、戦闘中に回復できる手段があるかどうかも曖昧(例えば、鎧を作り出す呪文を使用したらどうなるか)なので、その辺もGM判断と言えます。


 根本的に痛打表の内容自体がGMがPLの合意のもと変更しても良いと思います。限定版には特別な痛打表もありますし、GMがシナリオに合わせて独自の痛打表を用意しても問題ないでしょう。もちろん、PLが納得する表である必要はありますし、使う以上はGM/PLが同じ表を使う事になります。

2019年8月13日火曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その5

追記:Q&Aにて公式見解が出ています

 《力与》《火与》《竜牙刀/竜爪》による攻撃は『魔法攻撃として扱う』という記述がありますが、おそらくこれは『魔法の武器として扱う』という意味を指すと思います。
 一方で、魔法の武器には「通常武器無効」を持つ怪物にもダメージを与えられるという記述はあるものの、その能力を有する怪物は存在しません。
 従って単純に、『魔法攻撃で無ければ負傷を与えられない怪物』に対して、『魔法の武器』であればダメージを与えられるとします。

 「魔法攻撃」という言葉の使い方が曖昧になっているのが一番の問題なのですが、想定しないような処理をしようとする人がいるので戸惑ってしまいます。

2019年8月11日日曜日

リプレイを読んで少し補足

 リプレイでは、1回のプレイで複数の依頼(シナリオ)を行うという事がされています。正直ルールブックを読むだけでは思いつかないのですが、なるほどいいアイデアだと感心しました。
 1回のプレイで複数依頼を用意することで、プレイヤーに選択肢を与えたり、完全失敗を防いだり、ジレンマを用意したり、裏技的な抜け道で拍子抜けに終わる事を防ぐことができます。
 特にキャンペーンで高レベルシナリオを遊ぶなら経験点が常に1000点のこのシステムではなかなか成長しないので、成長スピードを無理なく速められる手段としても使えます。

 少しシナリオ作成とマスタリングにはテクニックが必要ですが、ハンドアウト制のTRPGのシナリオ作りを応用すると意外と簡単にシナリオが組めそうです。

2019年8月10日土曜日

死と罠の街のランサペール

 『ゴブリンスレイヤー TRPG 死と罠の街のランサペール』買ってさっそく読みました。
 リプレイを買って読むのは10年以上のひさしぶりだと思います。
 内容に関しては実際に読んでください。
 ルール上判断に迷った場合のGMの裁量をどう考えてどう処理したかが各所に書かれていますので、実際にGMをする上で結構参考になると思います。

2019年8月8日木曜日

高レベル帯での敵の数 その5

 今回は今までとは逆に強いモブを少数出す場合の計算方法です。

 基本的には強敵を少数出すのはシステム上あまり薦められないのですが、キャンペーンなどで変化をつけるためにはどうしても強敵を出したい場合もあるでしょう。

 強敵を出す場合は、

冒険者レベルと同じレベルのモブ3体→冒険者レベル+1のモブ2体
冒険者レベルと同じレベルのモブ2体→冒険者レベル+2のモブ1体
冒険者レベルと同じレベルのモブ4体→冒険者レベル+3のモブ1体
冒険者レベルと同じレベルのモブ6体→冒険者レベル+4のモブ1体
冒険者レベルと同じレベルのモブ8体→冒険者レベル+5のモブ1体

をそれぞれ等価値とします。
冒険者レベル+2以上のモブは支援効果を受けられないだけで並みのボスかそれ以上の強さなので安易に出して事故っても責任持てません。

ボスの場合は正直PCとレベル差がありすぎると本気で倒せない敵になるのでさらに推奨できませんが一応、計算上は

冒険者レベル+2のボス2体→冒険者レベル+4のボス1体

となります。
当然ですが、これは上限値なので冒険者レベル+3のボスを1体でも良いことになります。


 強い敵少数をあまり推奨しないのは、PLが命中や回避に固執してゲームの幅が狭くなる可能性が高いからです。ただ、ガチなプレイヤーぞろいで雑魚沢山だけでは物足らない状況になったらたまには用意しても良いかと思います。
 今までの弱い敵多数のルールと併用することで、強敵と雑魚の群れの混成のモブ敵集団も作成できます。

2019年8月6日火曜日

雨が欲しい

今日は台風の影響で多少楽だったけれど、ここ数日35度以上が当たり前なので体が持たないですね。
特に11時頃~2時頃に炎天下の畑仕事してると30分ぐらいで休息取らないと倒れそうです。
あまり厳しい時は家の中で休んでます。
一度調子悪くすると十分な睡眠取らないと回復しないので。

遊びたいのは確かに判るけれど…

 Pathfinderの日本語版コアルールブックはPRDJ(要するに無報酬の有志が、ただ自分達が遊びたいから翻訳したもの)を利用できたから何とか出版にこぎつけただけで、公式商品とはいえやってることは同人誌の延長戦みたいなもの。これ真面目に翻訳者に支払ってたらこの値段で出来てない可能性高いですよね、たぶん。
 Bestiaryまで出版出来てあと1冊でもシナリオ集が翻訳できればPRDJを作った面々からすれば万々歳という位のレベルだと思います。(まぁ自分は最初の数年しか翻訳作業してないからなんですが…)

 Pathfinderも本国では既に2版は稼働してますが、日本語環境で2版を遊びたいならまた有志で翻訳チームを立ち上げなければ難しいです。誰かがやってくれるだろうじゃ多分全く進まないと思います。
 今の自分にはそれほどのエネルギーも時間もTRPGに注ぎ込めないので無理です…

2019年8月4日日曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その4

追記:Q&Aに公式見解が出ています

昨日の続きでルール処理について個人的判断


広範囲呪文について
 広範囲呪文は円状ならその中心点、扇型や直線ならその中心線の射線が通れば使用できるとします。
ただし、『対象:全て』で対象を効果範囲から外す場合はその対象が視認できない場合は外すことが出来ないとします。


競合する効果の呪文が同じ目標に影響がある場合
 原則としては相殺されると記述が無い場合は相反していても解除されているわけではありません。(ただし、GM判断で相殺しても良い)
 効果が両立できない呪文同士が競合した場合は、最も達成値が高い呪文の効果を発揮します。


移動力の計算
 移動力の増減は一般的な計算式とは異なり、足し算・引き算を先に計算した後で掛け算・割り算の計算をします。
 こうしないと鉱人や蜥蜴人の重戦士が消耗すると全く身動きが取れなくなってしまいますので。
 呪文による移動力増加や消耗による移動力減少は、装備などを計算した後で最後に倍率を掛けます。


とりあえず、今気が付いた点はここまで

2019年8月3日土曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その3

追記:以下の大半は公式に質問してるので公式の回答が出てます。そちらに従ってください。

 ルール的に曖昧な所はGM判断というのが制作サイドの方針のような感じがしますので、公式に質問した内容も公式対応が無い限り自己判断で行こうかなと思います。


【護衛】に関して
 範囲攻撃に対する【護衛】は自分へ攻撃と護った相手への攻撃を両方受けるとします。護った相手への攻撃は回避できませんが、盾受けや抵抗は可能です。
 他者を【護衛】すると宣言した者は別の人の【護衛】の対象にはなりません。また、2人以上から【護衛】を宣言された場合、守られた側が誰に【護衛】されたかを選ぶことが出来ます。

技能の組み合わせについて
 特殊効果を得る技能は組み合わせられないと明記されている、あるいは組み合わせる条件を満たさない場合以外は組み合わせられます。ただし、単純に達成値を上昇させる技能同士は不意打ち判定に対する【第六感】と【機先】のような特例以外は組み合わせられません。

《竜息》の毒の息について
 基本ダメージは抵抗することでダメージを半減できるとします。たぶん書き忘れです。

《分身》について
 正直、どうやってもバランスが取れないので習得不可でもいいのですが、習得可能とするなら…
 作り出した分身は負傷・呪文使用回数・消耗・継戦カウンターいずれも回復できないとします。
 分身は《分身》の呪文を使用できません。
 また、一度に生み出せる分身は1つのみで新たな分身を作ったら前の分身は消滅するとします。

蟲人や獣人や鳥人のような他の異種族がしたい!
 サプリメントで追加されるかと思いますが、当面は只人とのハーフのみです。只人のデータ使ってください。

2019年8月2日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その2

https://r.binb.jp/epm/e1_116354_05072019142742/

 リプレイのサンプル見られるようになっていたので少し読んでみましたが、結構ファジーな処理してますね。

 どうやらノリ重視のライトなプレイならファジーな処理を、ルール重視なガチなプレイならカッチリとした処理をするのが良さそうな感じです。
 身内ならどちらの方針かはすぐわかりますが、公募の場合はPLを募集する時点(あるいはゲーム開始時点)でどちらのプレイスタイルかある程度決めておいた方があとでトラブルは少ないかも。
 まぁキャラクターシート見れば大体判るでしょうが。



 ちなみに前から気にはなっていた回避ルールですが、リプレイの処理の仕方と実際のバランスからみて、

回避できない状況で攻撃を受けた場合→通常の回避失敗
回避判定が可能にもかかわらず判定しなかった場合→回避大失敗

と処理するのが良さそうです。

2019年8月1日木曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について(補足)

 先日、同一の呪文や技能は重ならない処理をしたほうが良いのではないかという判断をしましたが、呪文や技能ではないものの重なるものが1つありました。
 アイテムによる移動力低下です。これだけは同じものを複数持っているとその分移動力が下がります。

 ちなみに鎧は装備した時に移動力が低下すると記載されていますが、持ち運んでいる場合も同じペナルティがあってもいいかもしれません。

透明な選択肢

 GMが用意した状況に対するPLの行動は実はGMが用意した選択肢のうちのいずれかを選んでいるという事が殆どです。しかし、何の行動指針も与えないと状況によってはPLがどんな行動をとれるのか悩んでしまい、全く話が進まずにグダグダになる可能性があります。特に元々一つの行動をするのに時間のかかるオンラインセッションでは起きやすいのでしょう。
 かといって、初めから行える行動をGMが指定してしまうとなんとなく窮屈というか、与えられた選択肢を選ぶだけならわざわざTRPGをやる必要はないじゃないか、という気分になる人もいます(少なくとも自分はそうです)。

 こういった状況への対策としては、あらかじめGMとしては考えられる選択肢をいくつか用意しつつも、最初からPLに全部説明するのではなくPLが行き詰った時にその状況で出来そうな行動をいくつか提案する、という形で選択肢を与えるというのが一番スマートではないかと考えます。
 この時、NPCがいるならばNPCの発言として、選択肢を提案するというのも良いと思います。

 情報が十分にあるGMと比べ圧倒的に情報に不足するPLサイドは案外行き詰りやすいものですが、最初から選択肢を出してしまうのもお節介すぎるのと、GMの想定以上の展開になる可能性を潰しかねません。GMの楽しむ余地も欲しい所です。


 実はこれは商品展開をする時に、カラーバリエーションなどを複数種類を用意するのと全く同じです。
 実際に売れる色は大抵同じですが、敢えて売れない色も用意する場合が多いです。しかし、種類が多くなりすぎると悩んで選べなくなって売れなくなる事がありますし、無駄も多くなります。
 商品にもよりますが、カラーバリエーションには丁度良い数があり、「選んだ」という満足感を与える一方、自分で選びきれない人にはアシストして特定の商品に誘導しているのです。

2019年7月30日火曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について

 呪文や一部の技能の処理に関して

 公式の見解は今のところ出ていませんが、「同じ対象や場所において、持続する同一の呪文や技能の『効果』を複数影響を受けている場合、その時点で最も『効果』の高いものを適用する」という方針で良いかと思います。
 もし同じ『効果』が重なるとすると非常に問題が大きいものが一部にあるためです。
 対象となるのはバフやデバフだけでなく同じタイミングで処理する持続性のダメージも含まれます。

2019年7月29日月曜日

生物

 生物は子孫を残すという事が当然かというとそうでもなくて、植物でも子孫を残す能力のない個体は普通にいて、たいていそういう個体の方が花を咲かせなかったり種子をつけないだけ生育が良く寿命も長いから茂りやすいんです。
 もちろん、どんなに茂っても子孫を残せないから個体の寿命が来れば全て死に絶えます。子孫を残せる個体を駆逐し、子孫を残せない個体ばかりが生き残った結果、その個体の寿命と共に種そのものが滅びるという事も普通にあります。
 人間も行き着くところまで行くと同じ運命かもしれませんが。

2019年7月28日日曜日

他人事ですが…

 明らかにイレギュラーな方法で攻略した結果、初プレイで公式のシナリオに参加した人が全く出番が無くなってしまった人がクソゲーと言ってしまうのは悲しいですね…
 明らかにGMの対応が拙かったとしか言いようない…

 GMはPLがシナリオで用意した展開とは違うイレギュラーな方法での攻略するのを認めるのは良いのですが、問題としてはそれで全PLに楽しんでもらえる展開に出来るかどうかです。
 特にアドリブで進める場合、全PLが楽しめているか様子を見ながらもし不満がありそうなPLがいる場合は破綻しないように注意しながら新たなアドリブの展開を用意しなければなりません。
 そういったPLへの配慮が出来る自信が無いのなら、シナリオに不自然にならないように用意したシナリオへ軌道修正した方が良いでしょう。(すでに用意したシナリオとは違う状況ですから、用意されたシナリオの状況を律儀に守る必要すらないのです。)

 正直、自分でも相手の顔が見られるオフラインセッションなら問題なくできるでしょうが、オンラインではアドリブだけで進めるのはかなり難しい気がします。

2019年7月27日土曜日

訂正

 斥候は弩弓は使えなかったですね。
 勘違いでしたので直しておきました。
 最初に思い違いすると他人の話でも見聞きしないと勘違いに気が付かないものですね…

2019年7月23日火曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG 5レベルシナリオ『虹の向こう側』


 中~上級者向けです。消耗が激しいシナリオなので、種族・習得技能・習得呪文などメンバー構成によっては途中でくたばる可能性があります。
 疑問点はレスでお答えします。
 都合により内容を手直しする可能性があります。

 今回のシナリオのゲームバランスは今まで以上に保証できません。全滅しそうな場合はGMが調整してください。
 

『虹の向こう側』


▼ キャラクター作成
 このシナリオを遊ぶためには冒険者レベル5(経験点16500点、成長点116点)のキャラクターを作成してください。
 4~6人用のシナリオですので、3人の場合はやや難しいかもしれません。


 因果点は5点開始です。
〔ハードモード〕の記述は、PLが熟練者の場合、これらのデータを追加してください。また、因果点は7点スタートになります。


▼ 冒険の概要
砂漠の中で発見された小さな遺跡の権利を手に入れた豪商のサファッドでしたが、『黒い太陽』と名乗る悪党にその遺跡を占拠されています。
 そこで盗賊団を排除して、遺跡を調査するようにPC達一党は依頼されます。



▼ 補足
 このシナリオでは人型の敵が多数登場します。敵を倒した後、武具を回収する場合、彼らの防具は全て使い物になりません。武器は1/2の確率で破壊されて回収できません。倒した数の半分(端数繰り上げ)だけ回収できます。


▼ 導入
 PC達一党は砂漠の外れにある小さな街に来ています。君達は昨日までの仕事も終えて宿屋のフロアでのんびりと朝食していると、恰幅の良い髭面の男が声をかけてきます。君たちが今まで何度か仕事を受けたことのある旅の豪商のサファッドという只人の男です。
 「おお、君たち久しぶりだね。ちょうど良いところであったよ。今ちょうど冒険者ギルドに仕事を頼んだら、実力的に適任だという君達がこの街にいるからと探していたのだ。」
 サファッドがいうに、この砂漠の外れで見つかった遺跡の権利を買い取ったので、ここを旅立つ4日後までにその遺跡を調査して来て欲しいとのことです。遺跡の財宝を入手したら、その一部を依頼の報酬に加えるとのことです。
 ただ、問題なのはその遺跡に『黒い太陽』というこの辺で幅を利かせている悪党が住み着いているようなので、そいつらを追い払ってもらわなければいけないとのことです。
 その遺跡までは1日(6時間)ほど歩かなければならない少し離れたところなので、調査できるのは丸1日しかありません。
 「私も4日後にはここを発たなければいけないのじゃ。悪いがすぐにでも出発してもらえんかね。3日分の食料と水と荷物を運ぶラクダ1頭はこちらで用意するから。」
 もし、これでは十分ではないとPC達が要求するならば目標値15の交渉:説得判定(知力集中+【交渉:説得】)または交渉:誘惑判定(魂魄集中+【交渉:誘惑】)に成功すれば1人当たり1本の強壮の水薬を貰うことができます。
 『黒い太陽』については目標値15の犯罪知識判定(知力集中+斥候レベル+【犯罪知識】)に成功すれば、この辺りで幅を利かせている武力集団で、不用意な旅人や冒険者を身ぐるみ剥いで奪う危険な集団であることが判ります。
 『黒い太陽』についてサファッドに尋ねると、「大丈夫、やつらを退治しろとは言っておらん。追い払うだけなら君達の実力なら何とかなるじゃろ。」と根拠もなく自信満々な笑みで答えます。

・ 場所
砂漠の中の遺跡
・ 依頼人
サファッド
・ 依頼内容
遺跡に住み着く『黒い太陽』を追い払い
遺跡を調査して財宝を手に入れること
・ 報酬
1人銀貨30枚+入手した財宝による追加報酬


▼ 砂漠
 砂漠を歩くのはかなり消耗を伴います。移動するのには移動力15で通常6時間かかり、1時間ごとに目標値18の長距離移動判定(体力持久+冒険者レベル+【過重行動】によるボーナス)を行ない、成功すれば1点、失敗すれば1d3点消耗します。この判定ではラクダ(データ上はロバと同じ)を買って乗れば判定に+2、マントを羽織っていれば判定に+2のボーナスを得ます。ただし、砂漠では馬車は使用できません。
 また、徒歩の移動力が20以上なら判定に+2、10未満なら判定に-2の修正を受けます。

 《追風》などで全体の移動力を速くすることが出来れば判定回数を減らすことが出来ます。1.5倍なら判定4回です。

 砂漠の中を効率よく目的地にたどり着くためには、代表者1人が目標値15の生存術知識判定(知力持久+野伏レベル+【生存術】によるボーナス)に成功すれば(呪文などの修正後)1時間早く到達することができます。大成功すれば2時間早く到達できます。もしこの判定で2d6の出目が4以下の場合は大失敗となり、1時間余分に時間がかかってしまいます。リスクを恐れるならこの判定はしなくても構いません。

▼ 遺跡の入り口
 遺跡に近づくと、遺跡の入り口付近には何人かの男達が待ち構えています。彼らは『黒い太陽』です。砂漠ですのでこちらも隠れるわけにはいきません。遠く離れていても遠隔攻撃手段や呪文であれば先制攻撃を行なうことができます。相手はこちらが攻撃を仕掛けるか至近距離に近づくまでは攻撃してきません。2/3は遺跡の中に待機しているので、戦闘が始まると2ラウンド目に1/3、残りの1/3は3ラウンド目の追剥の行動時に出現します。

■追剥×PCの人数の6倍
 この追剥達は石弓も所持しています。
 射撃をする場合、命中が17、ダメージは1d6+4、射程は60mです。全員各5本の太矢を持っています。
〔ハードモード〕この追剥は【護衛】(初歩)を習得しています。この能力はこの戦闘では使用しませんが、怪物知識判定で能力を有している事はPLに伝えます。

 彼らは全体の半分以下になるか、4ラウンド目の頭からモラル判定をして失敗した場合、砂漠のほうへ逃げ出します。(遺跡の中へは逃げません)
 もし、彼らを捕まえることができたのなら、目標値15の交渉:脅迫判定(体力集中+【交渉:脅迫】)に成功すれば、彼らが『黒い太陽』の下っ端であることがわかります。彼らのリーダーがどういった行動をするかは把握していません。
 また、彼らは遺跡の奥には入るなと組織の上層に言われているので入っていないようです。


▼ 遺跡の中央の広間
 遺跡は半地下なっており、入り口の階段を降りていくと大広間があり、そこで『黒い太陽』の下っ端達が何日か住み着いていたと考えられます。広間には明かりがともされていますが、この部屋以外は真っ暗で灯りが必要です。
 広間の壁際には下っ端たちの荷物として十分な食料と水の入ったバックパック、そして寝袋が多数転がっています。
 荷物を漁るなら、1人1回目標値15の観察判定(知力集中+斥候または野伏レベル+【観察】によるボーナス)に成功すると銀貨を1d6枚と武器を1つ(1d6を振り、1:広刃の剣、2:投斧、3:小槍、4:鞭、5:打狗棒、6:小盾)を見つけることができます。達成値が20以上なら加えて治癒の水薬も発見します。
 部屋の中央には台座がありなにやら文字の書かれた石盤がありますが1/3ほど欠けており、十分に読むことはできません。
 目標値18の文献調査判定(知力集中+魔術師レベル+【文献調査】によるボーナス)に成功すれば、この部屋の奥にある3つの部屋にあるレバーを引けば、この部屋で何かが起きるような記述がされています。

 この部屋には前方と左右に細い通路がありますが、右側の通路は殆ど砂に埋もれています。もし、戦闘をこの細い通路で行なう場合、1人しか前に立つことはできませんし、怪物も1匹しか入ってこられません。また、この通路では長大な武器は4以下で大失敗になります。なお、この通路の先の部屋も部屋の天井が低いのでそこで戦った場合も、長大な武器は4以下で大失敗になります。


▼中央の部屋での休息
 PCら一党はこの時点で移動に6時間経ってしまっている場合、休息をせざるをえないでしょう。それより早く到達している場合は、休息前に1部屋だけ他の部屋も探索できます。

 休息を行なう場合、休息を始めてから5時間経ったところで緑粘菌2匹が天井から落ちてきます。もし見張りを立てている場合、目標値12の判定(魂魄持久+冒険者レベル)の判定で誰も成功しないと眠気に負けてうとうとしてしまい不意打ちを受けてしまいます。不意打ちの対象は寝ているものを含めランダムで、その攻撃に回避判定は行なうことが出来ません。
 攻撃を受けた者は自動的に目が覚めてしまいます。
 戦闘に入ってもラウンド開始時点で寝たままの状態のPCの継戦カウンターは進みません。

■緑粘菌×2

 モラル判定は行いません


▼ 正面の通路
 正面の通路は15mほど真っすぐに進みます。
 正面の通路の先には鉄製の扉があります。扉には鍵がかかっており、目標値15の手仕事判定(技量集中+斥候レベル+【手仕事】によるボーナス)に成功すれば鍵を開けることができます。
 強引に扉を壊す場合は、目標値18の怪力判定(体力集中+戦士or武道家レベル+【加重行動】によるボーナス)に2回成功すれば扉を破壊できます。達成値が目標値+5以上なら1回成功するだけで破壊できます。この判定は1回するごとに1点消耗します。判定の成否に関わらず、1回判定するごとに目標値は1下がります。
 破壊する判定に失敗した場合はPLに「いくらかは扉が歪んだが、まだ人が通れるほどではない」と説明してください。
 鉄製なので例えば《腐食》の呪文でもこの扉は破壊できます。
 扉の向こう側には小部屋があり、部屋の半分は砂で埋もれています。その中央にはローブ姿の像とレバーがあります。目標値10の神学判定(知力集中+神官or竜司祭レベル+【神学】によるボーナス)に成功すればその像が交易神を表していることが判ります。
 レバーは動かすことができます。レバーに触ろうとすると、砂の中から岩喰い達が飛び出してきます。あらかじめ砂を調べるか、周囲を警戒していない場合は不意打ちを受ける可能性があります。目標値11の第六感判定(知力反射+斥候or野伏or精霊使いレベル+【第六感】によるボーナス)に失敗すると不意打ちを受けます。
 1ターン目はPCと同じ数だけ出現し、2ターン目の岩喰いの行動順に残りが出現します。
 1ターン目の最初に目標値12の第六感判定(知力反射+斥候or野伏or精霊使いレベル+【第六感】によるボーナス)または直感(魂魄反射+【先入観なし】によるボーナス)に成功すると、まだ見えないところからなにかが来ることに気が付きます。

■岩喰い×PCの人数の3倍
 モラル判定は何体倒されたに関わらず4ラウンド目の最初から行ないます。それまでは行ないません。
 岩喰いを倒した後の出てきた砂山からは革袋が顔を出しています。中を確認するなら銀貨が5d6×2枚入っています。(この出目にも因果点の振り直しは使用できます。)

 この小部屋で戦う場合は長大な武器では出目4以下で大失敗になります。
  
                                                                                                                                                                                                        
▼ 右側の通路
 右側の通路は10mほど先に進んだところで、右側に90度曲がってその先10m先の扉の向こうに部屋があります。
 この通路は左側の曲がり角の辺りの壁が崩れて砂が天井近くまで入り込んでいます。
砂を掻き分けて無理矢理入り込むなら目標値18の怪力判定(体力持久+戦士or武道家レベル+【加重行動】によるボーナス)に成功すれば先へ進めます。何度でも判定できますが、判定するごとに1d3点消耗します。この判定は当然戻る時も行なわなければなりません。
 通れるように砂を掘る場合は、目標値12の怪力判定(体力持久+戦士or武道家レベル+【加重行動】によるボーナス)または労働判定(体力持久+【労働】によるボーナス)を全員でPC人数×3回成功すれば通れるようになります。達成値が17以上の場合は2回分、22以上なら3回分掘ることができます。判定を1回するごとに1点消耗します。
 この砂を掘る判定でスコップのような砂を掘るのに有効な道具があれば判定に+4のボーナスを得ます。
 《隧道》の呪文を使用した場合は、何の障害もなく通れるようになります。ただし、90度曲がっているので途中で石壁に突き当たります。石壁なので気が付かずにまっすぐ掘ってしまうと砂漠の下にトンネルを掘るだけになってしまい目的の部屋には到達できません。

 通路の奥には開いた鉄の扉があり、その奥に小さな部屋があります。部屋の中央には壷を抱えた少女の像とレバーがあります。少女が何者かはわかる術はありません。
 レバーは奥から手前に引っ張るように動かすことができます。
 少女像の壷には金貨が3枚入っています。


▼ 左側の通路
 左側の通路は10mほど先に進んだところで、左側に90度曲がってその先10m先の扉の向こうに部屋があります。
この通路は5cmほど砂が積もっていますが、通るには問題ない程度です。自分達が歩く前に目標値12の観察判定(知力集中+斥候or野伏レベル+【観察】によるボーナス)を行なえば、人が行き来した形跡が砂についています。
 通路の奥には鉄の扉があります。鍵はありますがかかっていません。扉を開けようと扉に触れると直線状に突き当たりの壁まで電撃の罠が発動します。2d6+9点の風属性のダメージ受けます。目標値15の呪文抵抗判定を行ない、抵抗に成功すれば装甲値で引く前にダメージを半分にできます。この罠は一度発動すると、1分間(2ラウンド)は発動しませんが、その後再び起動します。再起動する時に「カチッ」と扉から音がします。
 この罠は扉が閉じた状態でなければ発動しません。
 罠の効果は《抗魔》の呪文で相殺することができます。
 罠に気が付くためには、目標値15の観察判定(知力集中+斥候レベル+【観察】によるボーナス)、罠を解除するならば目標値15の手仕事判定(技量集中+斥候レベル+【手仕事】によるボーナス)に成功する必要があります。
 鉄の扉なので、《腐食》の呪文で扉を破壊した場合は罠も破壊されます。

 部屋に入ると、ツルハシを担ぐ男の像とレバーがあります。男が何者かを知る術はありません。 
 部屋の奥から手前に引っ張るようになっているレバーは古くなっているのか非常に硬くなっており、目標値17の怪力判定(体力集中+戦士or武道家レベル+【加重行動】によるボーナス)に成功すればレバーを引くことができます。この判定は何度でも挑戦できますが判定するごとに1点消耗します。目標値より5以上高い達成値の場合は消耗しません。この判定は1度判定するごとに目標値が2ずつ下がります。
 判定に失敗した場合は「多少は動いている。もう少し力を加えれば動くかもしれない。」とPLに説明してください。
 ロープなどをひっかけて、複数人で協力してレバーを引くといった行動をPLが宣言した場合は、代表者1人の達成値に、残りの人の達成値の10の位を加えてください。この判定で消耗する場合は参加者全員が1点消耗しますが、達成値が高ければ全く消耗しない可能性もあります。


▼ 遺跡の中央の広間 その2
 全てのレバーを引くと中央の部屋の方から地響きがします。中央の部屋にあった石版とその周囲が上昇して、祭壇が現れます。祭壇にはこぶし大の大きなアクアマリンが飾られています。
 PC達がこの部屋に戻ろうとすると、いつの間にかこの部屋には多数の荒くれ者たちが来ています。その中のローブ姿の1人の浅黒い肌の女性が祭壇の宝石を手に取ろうとしています。
 他の部屋から戻ってきたPC達一党を見ると
「おぬしら良くやった。もう用はない。黙ってここから去るがよい。」と、PCらをここから追い出そうとします。
もし、出て行こうとしないなら、
「せっかく、この私が見逃してやろうと情けをかけているのに。」
と半ばあきれ顔で戦闘を仕掛けてきます。


▼ 最終戦闘
 ローブの女性らを倒そうと試みるならば戦闘になります。彼らと戦うことを諦めた場合や逃げ出した場合はその時点でクエストは失敗になります。
 PC達の存在は最初から気が付いているので不意打ちを受けることはありません。

■闇人(ボス)×1
■邪神官×PCの人数
■仕掛人×PCの人数
■傭兵×PCの人数
■追剥(最初の戦闘で逃した全員)

〔ハードモード〕傭兵は【挑発(初歩)】(達成値18[2d6+11])を習得しています。

 この戦闘ではモラル判定は行ないません。しかしボスを倒せば戦意を喪失し、自動的に全員逃亡しようと試みます。

●戦術について〔ハードモード〕
闇人は呪文を使用します。
傭兵は【挑発】を前衛に使用します。
追剥は闇人や邪神官などを【護衛】します。(追剥は捨て駒です)
仕掛人は投げナイフで後衛を集中的に攻撃します。


▼ 遺跡の中央の広間 その3
 祭壇は魔法装置の起動装置になっているようで、祭壇にはアクアマリンに触れて念を込めると魔法装置が起動するようになっていると書かれています。目標値15のいずれかの呪文の発動判定と同じ判定を行ない、成功すれば魔法装置は起動します。この判定は1度行なうごとに1点消耗もしくは呪文使用回数1回を消費します。
 起動すると、地響きとともに水の音がします。外へ出ると遺跡の屋根の尖端から水が噴出し、太陽の光で虹が見えます。
 魔法装置の起動をとめるには同じように集中することで止められますが、判定の必要はありません。
 祭壇にあるアクアマリンは簡単に取り外すことができます。


▼ 帰還
 祭壇からアクアマリンを持って帰還すればミッション成功となります。単純にアクアマリンを渡した場合は、サファッドは喜んで残りの財宝は好きにしてよいといいます。
 もし、遺跡の魔法装置についてサファッドに説明したのなら、「砂漠の真ん中にある水をくみ上げる装置は非常に重要だ」と大変喜び、さらに銀貨を1人10枚ずつ追加で払ってくれます。
 今後は『黒い太陽』の残党から付け狙われるかもしれません。報酬に加え、経験点1000点と成長点3点を獲得します。

 アクアマリンを闇人に奪われたあるいは放置して帰還した場合はミッション失敗となります。この場合、遺跡から入手した財宝を折半することになります。
 アクアマリンが『黒い太陽』に奪われ、遺跡が乗っ取られた事が知れ渡るため、新たに『黒い太陽』の討伐ミッションを依頼されることになるでしょう。成長点3点を獲得します。

いずれにしてもPC達一党の新たな冒険が始まります。


▼真相
 『黒い太陽』はこの遺跡の施設が今では使われなくなった水を汲み上げる施設である事を既に知っており、ここを拠点として利用しようとしていましたが、捜索早々に左側の部屋の電撃の罠で仲間を失ったので、冒険者を利用してここを探索させ、施設が起動させられる状態になったところで乗っ取る計画だったのです。
 『黒い太陽』は何も知らない第三者を仲介してサファッドヘ権利を売り払い、起動させたら取り返す計画でした。
 もっとも、計画の詳しい話が末端まで行き渡っていなかったので、部下たちはまだこの遺跡で待機していたのです。


▼PLが突拍子もない行動をしたら…
 このダンジョンは砂の中にある石壁なので《隧道》を使用すれば、通路も部屋も関係なく砂の中を移動することが可能です。
 石喰いをまだ倒していない状態で《隧道》で勝手な場所に移動しようとした場合は、突如として砂の中から出て来る石喰いの群れに四方八方から襲われます。ここで倒してしまえばもう石喰いは出現しません。
 遺跡の地下が金属製で覆われているので真下には《隧道》では移動することはできません。
 もし、この地下の金属を《腐食》の呪文などで破ってしまったら、地下にある水を汲み上げる装置は壊れてしまい、魔法装置は起動しなくなります。3つのレバーを動かしても何も起こらず、『黒い太陽』たちが現れても、目当ての装置が起動しないため腹いせに攻撃してきます。そして、アクアマリンを入手する手段が失われるのでミッションは失敗になります。

2019年7月19日金曜日

なんとも惨いことに

なんとも惨い事件になってしまいましたね…
犯人は自分と同じロスジェネ世代。
今回の犯人がどんな理由で行為に及んだのかは判りませんが、家族もなく守るべきもの無く自暴自棄になって狂行に出る人がこれから次々出てもおかしくない時代になってしまった気がします。

2019年7月17日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG シナリオ作成の要点

2020/11/19 一部修正

 結構売れてるようですが、根本的にシナリオが足らない感があるので、GMをする人は自分でシナリオを作ってみましょう。


基本的なシナリオ作りのポイントはp525~p531に記述されていますので、そこに補完する内容です。先日書いた内容をまとめたようなものです。

●システムの特徴

 このシステムは2d6を使った判定としてはかなり判定基準値に幅があるため、得意な判定は大抵成功する、苦手な判定は大抵失敗する、といった事が明確になっています。
 したがって、例えば「移動力を使用しない」「戦闘は常に全力が出せる」「休息がいつも安全に行える」といった常に安定した状況であったり、同じ判定ばかり要求すると特定の能力に偏ったキャラクターだけが活躍して全くバランスを取ることが出来ません。

 また、一般的な戦闘重視のTRPGと同じ感覚でシナリオを作るとほぼ間違いなくバランスが悪くなってしまいます。これはブレイクスルーである呪文や因果点の効果が大きいため、一つ一つの戦闘毎にバランスを取ることが困難だからです。
 消耗や継戦カウンターといった要素を考慮してシナリオ全体で戦闘バランスを取る必要があります。



●どんなところを楽しんでもらうのか

 職業制のシステムの場合、シナリオを作るうえで職業ごとの役割や見せ場を用意するというのが一般的です。しかし、このシステムの低レベル帯(冒険者レベル1~3)では、あまり明確な役割分担をさせる必要がありません。特定の職業に就いていなくても特殊な技能以外は誰でも判定できる事と、低レベルでは職業による判定ボーナスより能力値による判定ボーナスの方が大きい事もあり、斥候でないキャラクターの方が罠解除能力が高かったり前衛職として戦士や武道家だけでなく斥候でも問題なく前に立ててしまうからです。職業別の見せ場作りは冒険者レベルが4以上になってからでも遅くありません。

 低レベル帯(冒険者レベル1~3)では消耗・継戦カウンター・呪文のリソース管理に力点を置いた方が良いでしょう。


●判定に使用する能力値の決め方

 判定能力値が12個もあると考えると複雑に感じますが、実際には体の「どの部分を」「どのように」使うかという2つに分けて考えると解り易いです。
 どの判定を用いるかは、大体以下のようなイメージで使用すると良いです

スタミナや筋力を使う判定→体力点
精神力や意志力を使う判定→魂魄点
手先の器用さや俊敏さを使う判定→技量点
知識や知覚を使う判定→知力点

短時間の能動的に行う判定→集中度
長時間に及ぶ行動の判定→持久度
瞬間的で受動的に行う判定→反射度


 戦闘中には集中度・反射度を使用する判定が多い一方、持久度は殆ど使用しません。
 しかし、戦闘中以外の行動は「○○し続ける」といった持続的な行為が結構あるので、能動的・受動的にかかわらず長時間継続する行為の判定は持久度を判定に使用しましょう。
 非戦闘時に持久度を用いた判定を積極的に使用すると能力値の使用頻度にバランスを取ることが出来ます。

 特に消耗するかどうかの判定で持久を使った判定を導入することで、戦闘における持久度の重要性を示すことが出来ます。


●移動力の活用

 移動力はスクエア戦闘などのハウスルールを採用していない限り使用することはあまりありません。目的地までの移動など多少で良いので移動力の差が影響するような判定などを盛り込むとよいでしょう。


●目標値の決め方

 シナリオ中でPCに何らかの判定をさせる場合の目標値は

冒険者レベルや職業レベルを足せる能動的な判定:冒険者レベル+10±2
冒険者レベルや職業レベルを足せる受動的な判定:冒険者レベル+12±2
冒険者レベルや職業レベルを足せない一般技能判定:12±3

くらいが妥当かと思われます。
 能力値による基本値が5、2d6の出目が5、職業レベルは冒険者レベルと同じ、技能は特になしを基本としています。高レベルシナリオの場合は技能をいくらか習得している事を考慮し、上限を4~6レベルでは+1、7レベル以上では+2しても良いでしょう。
 能動的な判定が受動的な判定より低めなのは、能動的な判定はPLが行動を宣言しない限り判定を行わない為です。

 〔熟練者向け〕:目標値を2段階に設定し、上記の目標値+5で通常の成功より良い結果を得られるようにすると、能力値・職業・技能を専門化する価値も出ます。
 より良い結果が得られる効果は例えば、
①行った行動にさらにボーナスを得る
②本来は成功しても消耗するところを消耗せずに済む
といった追加効果を付けるとよいでしょう。

 「出来る」と「出来ない」の間に「出来るけれど疲れる」という状態を挿入することで、PLの思い通りシナリオは進むが徐々に疲弊するという消耗ルールの特徴を効果的に表現することが出来ます。

 また、判定に成功しないと話が進まない状況で判定に失敗した場合は「酷い目にあったが何とか乗り越えた」という扱いにすることで、成功した場合より多くの消耗や負傷などの代償を伴うが望む行動は出来たことにするのも良いでしょう。


●リソース

 このシステムで重要となるリソースは「消耗」「継戦カウンター」「呪文」です。因果点は事故救済も兼ねているのでここではリソースとみなしていません。途中の戦闘や罠による負傷も回復させるために呪文のリソースを消費するかの程度で負傷自体をリソースとして考える必要はあまりありません。
 低レベルの単発シナリオの場合はこれらのリソースを満遍なく消費するように組み立てた方が良いでしょう。あくまで途中の戦闘はリソースを消費させる手段の1つと考えたほうが良いでしょう。


 ボス戦前に消耗が(継戦カウンターによるものを除く)3~5、継戦カウンター8~10、呪文1人1~2回使用くらいがリソース消費の目安です。これ以上浪費させるとPLがビビって行動できなくなる可能性があります。
 消耗は成功したら0または1、失敗したら1d3消耗するくらいの判定を2~3回ほど行うと丁度良くなります。
 序盤は目標値を低く消耗量も控えめで、中盤以降に消耗しやすく設定しましょう。序盤から消耗量が多いとPL達は「このシナリオは消耗が激しい」という錯覚を生じて行動が慎重になりすぎます。序盤は楽勝ムードを演じさせてPL達に勢いをつけさせる方が良いでしょう。

 〔熟練者向け〕:消耗する判定を4~6回分用意する代わりに、呪文を使用したり行動を工夫することで判定を回避できるようにしたり、上記の目標値の決め方で述べたように高い達成値を出す事で消耗を減らせるようにしても良いでしょう。


 継戦カウンターは標準の2回のモブ戦のみ場合、地形効果や増援などの工夫をしないとなかなか8~10進めるのは難しいです。継戦カウンターを進めるには戦闘回数を増やせば簡単ですが、プレイ時間が間延びするのでできれば戦闘2回でそこまで進められるようなギミックを用いて変化をつけると良いでしょう。
 標準のモブ戦では冒険者Lvと同じLvをPCと同数~2倍となっていますが、それよりも弱い敵をもっと沢山用意する方法もあります。(詳細はボス戦の項目を参照)

 〔熟練者向け〕:冒険者と同じレベル以下のモブを冒険者の半分以下の数の門番や見張り、非戦闘要員などとの遭遇を1シナリオ中に1~3回程度通常の戦闘以外に用意します。こういった遭遇は一瞬で倒せるのですが、戦う以上は継戦カウンターを消費するので速やかに排除する術も必要となります。
 これらは基本的には1ラウンドで処理できることを想定した敵なので、プレイ時間に余裕がなくPL達の同意が得られる場合は「1ラウンド消費して全滅させた」と扱ってしまっても良いです。また、熟練のPLであれば戦闘ラウンドを消費せず突破する手段を思いつくかもしれません。元々戦うためのイベントではないので、GMが妥当だと思えば判定や呪文の使い方次第で戦わずして突破する事を認めても良いでしょう。
 時間の無駄にも見えますが、もしこういった戦闘が無いと「戦闘は常に全力で戦えばよい」思考に陥ってしまいがちです。熟練PL相手ならばリソースを使うべきか否かを状況判断させる事もゲーム性となります。


 呪文はボス戦前に平均1人1~2回分くらい消費する機会があるのが理想的です。呪文の消費量は消耗や継戦カウンターなどの他のリソースと連動しています。
 例えば《追風》を使って移動力を上げれば長距離移動による消耗する判定回数を減らせたり、《火球》で範囲攻撃すれば弱い敵を早く殲滅出来て継戦カウンターを進まなくすることができます。
 呪文を使用するかどうかの判断はPLがすることなのでGMとしては予測は出来ないのですが、戦闘以外で用意したイベントでも、特定の呪文を効果的に使用した場合どう処理するかをあらかじめ予測しておくと慌てなくて済みます。キャンペーンやプレロールドならPCが使用できる呪文は大体把握できるのでよりイメージしやすいです。

 このシステムでは途中のイベントを全て呪文で片付けて楽々乗り越えられたとしても全く問題はありません。その場合は、最後のボス戦でほぼ呪文が尽きていることになるでしょうから、正面からの殴り合いで決着をつける事になります。逆に呪文を温存してボス戦を呪文連打で瞬殺しても問題はありません。この場合は途中のイベントで相当苦労しているでしょうから。
 PL達が呪文連打で楽勝でイベントを攻略したにもかかわらず、なお呪文でボスが打ちのめされる場合は、ボスにたどり着くまでのイベント量が単純に不足していると考えられます。



●ボス戦

 ボス戦は最後の見せ場です。
 ただし、ボス戦にたどり着くまでに呪文や因果点を温存していた場合は瞬殺される場合がありますが、そんな事もあると割りきってしまいましょう。そういった手慣れたメンバーの場合はボスを強くするよりも、まずそれ以前のイベントをもっと手強いものにしてみましょう。

 ボス戦では強敵を少しだけ出すというのはこのシステムでは(特に単発シナリオでは)あまり良い選択ではないです。
 システム的に判定基準値の幅が大きいため、敵の命中や回避を高く設定することだけで脅威を与えようとすると「職業レベルが高い」「命中や回避の高い装備」「特定の能力値の高い種族」を極端に優遇することになり、活躍機会の公平性が損なわれてしまいます。
 ボス戦ではお供として多数のモブを出す事で、どんなキャラクターでも活躍できる機会を作り出せます。
 その際、3レベルシナリオ以上の場合は冒険者レベル+2のボスでは冒険者レベルと同じレベルのモブの支援を受けられないので、支援を受けるためにはPCのレベルより低いボスのレベルの半分以下のモブを必ず用意する必要があります。

 モブ戦・ボス戦共にPCの冒険者レベルより低いレベルのモブを出す場合は、PCの冒険者レベルとの差の倍数(1差の場合は1.5倍)だけ登場させると丁度良いかと思います。実際に戦うと敵としては弱くなると思われますが、雑魚多数に対する対策を立てなければならないのでPLが感じる脅威としては同じくらいになります。このシステムでは弱い敵だからといって沢山いると消化試合にはならないのです。
 例:5レベル冒険者に対して1レベルの怪物を出す場合は4体で5レベルの怪物1体相当と扱う


●怪物(熟練者向け)

 ルールブック記載の敵は(ホブゴブリンのような一部を除き)やや控えめな強さにしてある感じです。テキスト上は特定の攻撃に対する耐性がありそうな記述がされていても実際には耐性が設定されていなかったりします。
 おそらく低レベルでの事故率を抑えるためだと思われます。
 もしPLが熟練者ぞろいならシナリオに合わせて怪物のデータも少し加工しても良いでしょう。例えば装備している武器を変更したり、追加の攻撃手段を増やしたり、耐性をつけたりといった方法です。怪物知識判定に成功した場合は、この変更点も含めデータを公開すれば不満もないでしょう。
 単純に命中や回避を上げるだけのような安易な調整はお勧めしません。(持たせる武器を変更するなどで結果的に変化する場合を除く)

 特に単独のボスを出す場合はレベルの高い怪物を出すのではなく、既定の強さの怪物を出す代わりに大幅に改造する必要があります。ルールブック上のデータはお供を引き連れている前提ですので、単独の場合は通常の3倍以上の耐久力を与えないとお供を引き連れているボスのようには継戦カウンターを稼ぐことは出来ないでしょう。


●報酬

 報酬はp531に記述されていますが、この報酬だけでは正直少ないので、これ以外に冒険中に敵の所持品や隠された財宝などで入手できる機会を用意すると良いかと思います。
 能動的に行動をすることで報酬が増えるようにするとPLも積極的に動いてくれると思います。
 敵の武器などを回収する場合、全て持って帰られるのが嫌ならば1/2~1/3の確率で壊れて使い物ならないとしても良いでしょう。(個人的には換金率3割なのであまり気にしないですが。この場合、敵の武器などは基本的にすべて売却するものと仮定し、3割計算で財宝の一部と考えます。)
 ダイスを振って決めるランダムトレジャーを用意する場合は数値の高い出目の方がより良い報酬になるようにチャートを作成します。因果点で振り直す時に出目を+1する選択肢があるからです。

2019年7月13日土曜日

また気が向いたら…

 しばらくTRPGをする予定がないので気が向いたらまたシナリオを…と考えてます。
 シナリオ作るだけなら1本2,3時間もあれば出来るのですが、いかんせん文才が全くないので文章がただのシナリオプロットの羅列になってしまうのと、書いているうちにアイデアが煮えつまり過ぎて書くこと自体が面倒になってしまうというのが(苦笑)

 今度は5レベルを考えてますが、高レベルの場合単にキャラクターのレベルが高いだけでなくPLの技量も考慮するので、慣れない人が遊ぼうとすると多分…クソゲー化します。
 ゴブスレの冒険者レベル5は作成キャラの場合だと冒険回数12回、達成回数10回という事なので、継戦カウンターや消耗ルールはもう慣れてるから、次のステップに移っているだろうと想定してシナリオを作る事になります。

 そういえばシナリオ作っていて思ったのですが、昔は6人パーティも結構普通だったので、4時間ごとに2人ずつ交代で見張りをして12時間休息をとっていたりしましたが、3~4人パーティが普通になった今だと、野外での休息はどうするのでしょうかね。このシステムの場合呪文回復なら6時間連続休息が必要なので、4人なら2人ずつ見張りで6時間ずつ交代で12時間休息くらいですかね。3人だと見張りも辛いですねぇ…

2019年7月10日水曜日

幾つか質問送っておきました

 ゴブスレの戦闘中に起きそうな問題点をいくつか質問しておきました。
 今のところネットで話題にはなってい無さそうな内容ですが、変な論争が起きないうちに問題点は潰しておきたいかなと。

 ルールの不備は実際にプレイすると明確に判るのですが、実際にプレイしなくてもGMをしている方が圧倒的に多い自分の場合、起きそうな問題はルールを読んでシミュレートするだけで結構気づきます。
 PLだけの人だと自分の有利なルールの穴を付くのは得意でも、不利な所は見て見ぬふりしてしまうのですべての穴が塞がらないかも。GMの場合は曖昧なルールで困るのが自分なので穴は塞いでおきたい所です。

2019年7月8日月曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 11 (呪文)

 このシステムでブレイクスルー(切り札)とも言えるのが呪文です。
 使用回数は少ないのですが、非常に強力で戦況を逆転させられます。
 6時間の休息を取ることで回復できますが、容易に回復させてもらえる機会は少ないので1日の使用回数がこのシナリオでの使用回数になる事が多いでしょう。
 残り呪文使用回数が0になった場合、オーバーキャストとして2d6消耗することで呪文を使用できますが、消耗が激しすぎるので死を覚悟しなければならないでしょう。

 呪文を使用する際の注意点としては、精霊術は【精霊の愛し子】を取得していないと触媒が必要となり、精霊使いの鞄を所持しないといけません。祖竜術には竜司祭の触媒入れを持っていないと一部の呪文が使用できません(触媒を必要としない呪文しか習得しない場合は持つ必要なし)。
 真言呪文は発動体、奇跡は聖印を持つと呪文行使判定にボーナスが貰えます。これらは必ず持たなければならないわけではありませんが、余裕があれば持った方が良いでしょう。

 呪文で最も派手な活躍が出来るのは範囲攻撃呪文といえます。呪文の達成値を元に、抵抗判定の目標値、呪文の威力、呪文の効果範囲が決まります。範囲攻撃の場合達成値が高いと抵抗しにくく、威力もあって、範囲も広くなるため劇的な効果が得られることになります。
 ただし、注意が必要なのは「対象:すべて」の記述があるかどうかです。
 《火球》《竜息》《力球》《熱波》《吹雪》《破裂》の呪文には「対象:すべて」の記述があるので敵のみにダメージを与えられますが、《石弾》には記述がありませんので無差別にダメージを与えてしまいます。《石弾》の呪文は乱戦中は仲間や人質にも当たってしまうので先手を取って人質などがいない場合しか使えません。
 また、「対象:すべて」の記述があっても、対象から外せるのは視認出来るものだけです。もし、効果範囲内で視認できない場所に人質などダメージを与えてはいけないものがある場合は巻き込まれてしまいます。

 範囲攻撃呪文以外では単体攻撃呪文、回復呪文などを習得しておけば間違いないでしょう。味方を強化する呪文はある程度レベルが上がってからでもいいような気がします。戦闘が一瞬で終わってしまう事が多いからです。
 戦闘以外にも便利に役立つ呪文があるいので、レベルが上昇して覚えられる数が増えたら習得すると良いでしょう。便利呪文は使い方次第では(GM的に)かなり危険な呪文が結構あります。

2019年7月7日日曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 10 (技能)

 技能には冒険者技能と一般技能があります。
 冒険者技能は冒険や戦闘に直接関わり職業レベルや冒険者レベルを判定に加える技能と戦闘オプションなどの追加効果を得る技能、一般技能は直接冒険には関わらない技能が多いはずですが、現実には一般技能にも冒険者レベルや職業レベルを加える判定に使う技能や戦闘に役立つ技能があったりと、一般技能は単に必要な成長点が少なく上限が低いだけの技能になっています。

 技能には判定にボーナスを得るだけの技能と、特殊な行動が出来る技能、取得するだけで何らかの効果のある技能があります。
 罠解除や探索といった一般的な行動は技能を取得しなくても判定は行えます。
 特殊な行動をするためには少なくとも初歩の技能を有する必要がありますので、使用頻度の高い命中や回避へのボーナスが来る【武器:○○】や【体術】や行動順決定や不意打ち判定に用いる【機先】、祈念判定に関わる【幸運】を除けば、特殊な行動を行うことが出来るようになる技能や特殊効果を得られる技能を優先して習得しておきたいところです。

【頑健】
 生命力を上昇させます。
 生命力は低いと消耗が激しくなりやすいので、前衛・後衛どちらでも習得して損はないです。
 初歩で生命力+5なのですが、負傷による死亡は生命力の2倍なので、実際には10点もダメージを耐えられるようになるので結構効果は大きいです。
 キャラクターが成長しても自動的に生命力が増える訳でもなく、生命力を上げる手段はこの技能しかないので結構重要な技能です。

【忍耐】
 消耗のEX枠を増やす技能です。消耗の枠が増えるのは効果的とはいえ初歩より上はあまり使用頻度は高くないので、習熟以上の優先度は低いです。

【荷重行動】
 重鎧を着た時のペナルティを軽減するための技能です。拘束を振りほどく時にもボーナスがあります。装備したい鎧が荷重の制限に引っかかってしまうなら習得すべき技能です。重い鎧がまともに着られない最初は要らないかもしれません。

【護衛】
 近くにいる仲間への攻撃や攻撃呪文を庇う技能です。盾持ちの重戦士向けの技能です。盾を持っていなくても鎧を着た戦士なら初歩でよいのでとりあえず習得すると役立つかもしれません。【鎧:○○】【頑健】を合わせて取るとより有効になります。
 (追記)高位の【護衛】技能を取得していると1つの範囲攻撃に対して何人も庇うことが可能です。高い生命力が必要になりますが、徹底的に防御特化するのもありです。

【挑発】
 敵の攻撃を自分に向けさせる技能です。戦士か武道家なら初歩で良いので早めに習得すべき技能です。頭の良い敵の場合、GMはその敵にとって最適な行動をしてもよい為、近くに前衛がいても魔術師や精霊使いを狙って攻撃してきます。そういった攻撃を前衛に向けさせるためには必須です。また、ボスを支援しているモブを挑発して支援効果を打ち消すことも出来ます。
 追記:サプリメントp143~p144の記述により戦士か武道家のレベルを1レベルでも取得していないと使用できない事になっていますので斥候メインの方は注意。

【受け流し】
 受け流し効果のある武器や盾を装備した場合の回避にボーナスを得ます。【体術】による回避へのボーナスに加えられるので効率よく回避判定を底上げできます。ただし、受け流せない攻撃もあるので注意。
 なお、低レベルでは長傘のような高性能な受け流し用武器を持つのでなければ、【体術】の初歩を優先した方が良いでしょう。

【強打攻撃:斬】【強打攻撃:殴】【刺突攻撃】
 攻撃が命中した時の効力値にボーナスを得ます。技能を取得しても直接ダメージが上がるわけではありません。
 【強打攻撃:斬】【強打攻撃:殴】は体力が高いとより効果が高く、【刺突攻撃】は体力に関係ないですがやや成長率は緩慢です。
 基本的に命中を上げる以外ではこの技能で効力値を上げることでダメージを上昇させます。 
 武道家は他の技能でダメージそのものを上げる技能があるのでそちらを優先しても良いでしょう。

【拘束攻撃】
 使用できる武器は多くないですが、命中・回避・盾受け・脱出判定にペナルティを与えられるため、ボスを弱体化させる手っ取り早い手段と言えます。
 強力なボス少数を好む傾向のGMの時は特に活躍します。
 
【速射】
 連射可能な飛び道具で2回(以上)攻撃できるようになります。2回目以降は命中が下がりますが、初期キャラにお薦めの投石杖はもともと命中に+2あるので速射でペナルティを受けても十分2回目が当てられます。

【狙撃】
 狙いをつけるのに主行動が必要です。2刷で加筆されているので初刷を購入した方は注意。
 狙う事により命中とダメージがかなり上昇しますし、極めていくと射程が伸びたり大成功率が上がったりと反則的な性能になります。
 とはいえ、乱戦中に1ラウンド待ち構える余裕はあまりないので、主に不意打ちで先制攻撃する場合に使用します。

【二刀流】
 速射と異なり、2回の攻撃両方にペナルティを受けるうえに移動できないのでやや使いづらいのですが、必ず両手の武器で攻撃する必要はありません。
 【受け流し】を習得した上で、片方の武器を受け流し専用と割り切って、武道家や斥候なら長傘を持ち、もう片方の武器のみで戦うという回避盾になる事ができます。もちろん、長傘二刀流なら武器の受け流し効果で武器だけで+4も回避にボーナスが貰えます。
 …え、格好悪いって?

【薙ぎ払い】
 両手持ち武器を持つ攻撃重視スタイルならほぼ必須の技能です。専業の戦士か武道家なら初期キャラでなくともできるだけ早めに習得すべき技能と言えます。
 薙ぎ払いを行うと命中を下げる代わりに2人(技能を育てればそれ以上)に攻撃できます。命中が下がるのでダメージも下がりますが、格下の敵ならそれでも十分倒せるでしょう。
 このシステムでは迅速に敵を倒して継戦カウンターを蓄積しないように戦うことが大切です。命中もダメージも高い超一流の戦士でも1体しか攻撃できないキャラクターでは1ラウンドに1体しか倒せません。攻撃重視の戦闘職なら格下のモブを1ラウンド2体以上倒せる能力も求められます。【二刀流】や【速射】でも技能を鍛えれば可能ですが、雑魚掃討にはこの【薙ぎ払い】が最も優れています。
 毎回格上の強敵が少数しか出してこない脳筋GMですと出番ないかもしれませんが…

【怪物知識】
 判定に成功すれば怪物のデータを参照できる優秀な技能です。初歩でもよいので習得すれば判定に失敗しても名前を知ることはできますので、必ず呪文遣いの内1人は習得しましょう。
 他の技能と比べ技能によるボーナスが非常に大きいので純粋な戦闘職が習得しても結構有効です。

【魔法の才】
 いくつかある呪文遣い用技能の中で特に重要な技能です。元々呪文使用回数は0~3回しかなく、術者でも基本の呪文使用回数は1~2回しかないのが普通です。その呪文を初歩で1回追加できるのですからできるだけ取った方が良いでしょう。呪文の使用回数の増加手段はこの技能で増やす以外に基本ルールには存在しません。



 【斬落攻撃】や【瞑想】のように大きな効果を得られる代わりに技能段階の低い、もしくは低レベルのうちはあまり役立たない技能もあります。こういった技能は「達人」「伝説」あるいは高レベルでバランスを取っていると考えられます。
 特に低レベル帯では、「初歩」で今一番有効に使える技能が何かを見極めて習得する必要があります。

2019年7月6日土曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 9 (冒険アイテム)

  戦闘に使用する物もあれば、サバイバルに使用するものあり、様々な品があります。
 純粋に判定にボーナスのあるアイテムは明確で判りやすいですが、それ以外のアイテムでも上手い使い方が出来ればGMが判定にボーナスをくれるかもしれません。

 注意すべき点は持っていると移動力に-2(もしくはそれ以上)されるアイテムが結構あるということです。しかもこの効果は累積します。
 特に移動力が低い鉱人や蜥蜴人だとこのような品を複数持つだけで移動力が下がりすぎて足手まといになりかねません。余裕があれば戦闘中に使用するもの以外はロバを購入してロバに持たせると良いでしょう。
 (ただし、ロバに移動力下がるアイテムを持たせた時にロバの移動力下がるのかどうか、ルールブック上では判断できなかったので、公式に質問出しておきました。)
 (追記:公式のQ&Aにて移動力-20ぶんまではペナルティを受けないと記されました。)

 もっとも、肝心なダンジョン等ではロバが入れる場所ばかりではないのですが…

2019年7月5日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 8 (盾)

 このシステムの場合、盾は盾受け判定をすることで、成功すれば装甲値に盾受け値を足せるようになります。つまり敵の攻撃が確実に当たってしまう代わりに防御力が少し上がるというものです。弱いモブに対してであれば十分かもしれませんが、少し強いと単に盾を持っただけではすぐに貫通してしまいます。
 装甲値に加えるという仕様から、盾受けを有効利用しようとするには鎧も回避よりも装甲値を重視する必要があります。装備としては鎧下も併用し、技能も【盾】技能に加え、【鎧:○○】や(蜥蜴人であれば)【竜の末裔】も重ねてることで高レベルでも盾の効果を発揮する事が出来るようになります。それでも支援効果付きのボスの攻撃は厳しいので、回避特化の仲間に任せた方が良いかもしれません。

 盾にはもう一つの用途があり、受け流しにも使用できます。盾受けではなく回避するスタイルでも特に武器が片手斧や片手戦槌など武器で受け流せない場合は盾で受け流しをする事も考えられます。特に鎧が軽装で片手武器+盾というスタイルなら受け流し用の盾が選択肢になります。

 小型盾と大型盾があり、大型盾は戦士用ですが現実的には高レベル重戦士向けです。小盾、吊盾辺りが一番実用的でしょう。
 小型盾には武道家でも使える大篭手がありますが、元々鎧の装甲値が低く回避主体の武道家は無理して持つ必要はあまりありません。

2019年7月4日木曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 7 (鎧)

 鎧は3つに分類され、武道家は「衣鎧」のみ、戦士・神官・竜司祭は「衣鎧」「軽鎧」「重鎧」、それ以外は「衣鎧」「軽鎧」となっています。
 神官・竜司祭は「重鎧」を着てもペナルティがないだけで回避はできないので、あくまで戦士と兼業が出来るというだけだと考えれば良いです。武道家は「衣鎧」しか着られないので、武道家と兼業した場合は鎧が「衣鎧」しかないと考えれば良いでしょう。

▼衣鎧
 武道家が着る鎧は事実上選択肢が綿鎧しかありません。
 高位の神官や竜司祭なら司教服も選択肢になります。
 隠密性を考慮するなら布鎧もあるのですが移動力が下がるので、元々足が遅いならとりあえず鎧を着ないという選択肢もあり得ます。

▼軽鎧
 もっとも使用頻度が高いのですが、選択肢も多いです。
 野伏レベルを持つなら、狩人の外套は有力な選択肢となります。ただし、野伏自体は回避能力が無いので、戦士か斥候で回避を行う必要があります。 隠密性重視の場合は野伏の外套が有力な候補に挙がります。
 資金が出来れば胸鎧や下着鎧も選択肢となりえます。
 下着鎧はネタアイテムのように思えますが、結構実用的です。女性専用という訳ではなく男性用だと闘奴のような格好になると思えばよいです。

▼重鎧
 事実上、戦士専用の防具です。全般に高価なので初期キャラでは出自で多額の資金を入手していないと着ることはできません。
 回避が下がるので、モブはともかくボスの攻撃を避けるのは困難になります。その割に装甲値はそれほど上がりません。ただし、特定属性の攻撃に耐性がつくメリットもあります。
 体力持久が低いと移動力がかなり落ちる上、消耗しやすいという問題もあります。移動時は馬に乗るなどして足並みを揃える必要も出てきます。特に鉱人・蜥蜴人は足が遅いので重戦士をしたい場合は最大限移動力に割り振る必要があります。
 利点に比べなにかと欠点が目立ちますが、高レベル帯で【荷重行動】などの技能を取得して防御特化する前提でのバランスだと考えられます。低レベルで出自による資金でガチガチに着込むというのは無くはないですが、中レベル帯以上では中途半端に重鎧を着るくらいなら軽鎧で避けながら戦った方が無難です。
 重鎧を着る場合は大型の盾を持って、ボスを支援しているモブを【挑発】して支援効果を剥がしたり、仲間のカバーに徹するというのがスタンダードでしょう。



 実際の所、データの問題というだけで見た目は(GMの許可を得れば)無理のない範囲で自由に決めていいのではないかと思います。いわゆる「○○相当」というGM判断です。
 鎖帷子を着てメイド服だと言っても良いですが、データ上は鎖帷子そのものであり、ジャラジャラ音はするという事です。

2019年7月3日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPGを応援する立場として

 久しぶりにTRPG熱がでて今一番応援しているゴブリンスレイヤーTRPGですが、今後の展望として一番望まないのがPL向けサプリメントですね。
 理解不能にも思えますが、PL向けサプリメントというのは同じメンバー同士でキャンペーンなどで長期間遊び続けるための道具であり、現在のTRPGプレイ環境下では必要性を感じず、熟練者と初心者の格差をつけるだけで良いことがないと考えています。
 なにより、ルールブックが安くて覚える量が少なくて済むというアドバンテージをどんどん失ってしまうため長所が無くなります。
 というのも、膨大なデータで遊ぶならパスファインダーのようなもっとガッツリした出来の作品があるので、同じ路線では太刀打ちできません。

 とりあえずはリプレイを出版するみたいですが、確かに1冊はあってもいいかなとは思うものの遊ぶ人が増えればリプレイ動画などで事足りてしまうリプレイは複数は要らないかな。
 むしろ今はシナリオ集ですね。特に低レベル(冒険者レベル1~3)を重点的に。
 近年の安全装置やシナリオ作成ガイドラインでレールが敷かれているシステムと比べて、このシステムはシナリオでゲームバランスを取らないといけないクラシックなところがありますし、GMはしたいが自分でシナリオを作る自信がないとか、時間が無いといった人も今は多そうな感じです。仲間内だけで遊んで失敗して経験を積んだ昔と違い、限られた時間で失敗なく見知らぬ相手と遊ぼうとなると、公式シナリオであるという安心感はGMだけでなくPLの方も感じるはずです。

 電子データならシナリオ一本ずつでも売れますし、ある程度まとまったら書き下ろしを加えて書籍化して売ればいい事です。
 シナリオアイデアを募集して、公式で良い作品を添削して公式シナリオとしても良いとは思います。「添削します」という前置きで募集するならそれがNGな人は参加しないだけでしょうし。

2019年7月1日月曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 6 (武器)

サプリメントを採用されている方はこちらを利用してください。

2020/04/11 補足

 様々な武器種が用意されていますが、良くあるファンタジーのシステムと比べるとかなり特徴的なシステムとなっています。最初からすべての武器が選べるのですが、実戦で使うにはある程度レベルが上がって技能を習得しないとまともに使いこなせない武器が普通に並んでいます。しかし、使う上で特別レベルや技能による制限がついているわけでもないので、有効かどうかを自分で判断する必要があるのです。

 こういった仕様は装備だけでなく、技能や呪文でも同様のことが言えるですが、特に武器は見た目のイメージが影響して有効かどうかの判断を誤りやすいと言えるでしょう。




▼片手剣
・命中が全般に低い
・受け流しが出来る武器が多い
・斬落の技能が使用できる武器が複数ある
・殴刺斬すべてに対応した武器がある

 一般的なファンタジーではスタンダードな武器種ですが、このシステムでは最も扱いが難しい武器種です。命中修正±0の武器は短剣しかなく、それ以外は全て命中-2以下です。
 【強打攻撃】【受け流し】などを習得し、魔法の武器を入手したり、呪文による支援や強化があるとその真価をようやく発揮できます。
 戦士用の武器では唯一片手武器でかつ受け流しが出来る為、高レベル帯では大型の盾を装備する重戦士にも向きます。また、【受け流し】が達人になれば剣と盾の両方の受け流しボーナスが得られます。
 剣は「便利な武器」であって「強い武器」ではありません。はっきり言って低レベルでは性能を引き出せないので非推奨です。主武器とするなら少なくとも戦士や斥候レベルが5くらいになってからにしましょう。



▼両手剣
・戦士専用武器
・命中が全般に低い
・基本的に両手持ち専用
・受け流しが出来る武器が多い
・斬落の技能が使用できる武器が複数ある
・殴刺斬すべてに対応した武器がある

 片手剣同様かなり扱いにくい武器です。ただし、片手剣に比べれば命中修正±0でそこそこ実戦で使える湾刀があるのでまだ初期でも使えそうです。火力が全体的に高いので当てられるなら十分な攻撃力が確保できます。
 真価を発揮するのは片手剣同様に、技能を習得し、魔法の武器の入手や呪文による支援があるようになってからでしょう。


▼斧
・全体的なバランスは悪くない
・基本的に受け流しは出来ない
・大型のものは扱いにくい
・投擲に特化した武器がある

 斬属性がメインの攻撃重視型の武器です。扱いやすい武器は限られていますが、命中修正±0の武器であれば初期でも使いこなせます。
 戦斧は両手武器として使用できるが長大ではなく、命中修正が±0という事もあって薙ぎ払い向きです。
 受け流しは基本的にできない為、両手持ちの場合は回避が低くなりがちです。
 投擲に特化した軽武器があるので、戦士/野伏の兼業向きの武器種とも言えます。


▼槍
・全体に命中は低く、扱いやすいものは限定的
・大型のものはかなり扱いにくい
・基本的に刺突武器なので技能によるダメージ効力値の伸びが悪いが、体力点の低いキャラクターならば有用

 刺属性が主体の武器で、圃人のように体力点が低いキャラクター向きの武器です。ただし、【刺突攻撃】は斬や殴の【強打攻撃】に比べ技能段階が低いうちは効果が少ないため熟練冒険者でないと性能を発揮できません。
 両手持ちの槍で薙ぎ払いをする場合は柄で足払いをするような形となります。メインの刺攻撃では薙ぎ払いが出来ないので補助的な攻撃手段となります。
 両手武器には受け流しが出来て命中修正±0の武器もあるので、これらなら初期でも使いこなせます。
 長大なものは軒並み命中が低いので初期で使いこなすのは難しいでしょう。


▼戦槌
・一部を除いて命中が高い
・殴もしくは刺の単一属性
・受け流しができない
・薙ぎ払いができるのは基本的に長大な武器のみ

 命中が高く安定感抜群の武器種です。戦士用片手武器なら槌鉾がお薦めです。このシステムでは命中がダメージにも直結するので、命中が高い=威力が高いという事になります。
 欠点があるとするなら、薙ぎ払いが長大な武器でしか行うことができません(実際には円匙で可能ですが…)。狭い場所だが一度に複数体倒さなければならない状況では不向きです。
 また、武器では受け流しが出来ないため受け流しを活用するなら盾で受け流す必要があります。両手持ちなら受け流しは出来ません。
 攻撃手段は殴または刺の1種のみで、特定の属性の攻撃手段が必要な場合は武器を使い分ける必要がありますし、斬属性が必要な場合は他の武器種も併用する必要があります。


▼棍杖
・全て殴属性の両手持ち武器
・一部を除いて命中が高い
・威力は両手武器としては控えめ(重武器を除く)
・魔術師や司祭向けの特殊なものが存在する

 基本的には武道家用ですが、軽武器なら斥候も使用できます。命中が高いので低レベルでは非常に役立ちます。
 魔術師や司祭の呪文の達成値を上げる追加効果付きの武器も存在します。
 鞭もこの武器種に含まれます。
 殴属性しかないので刺・斬属性が必要な場合は他の武器種を併用する必要があります。


▼格闘武器
・全体に命中高め
・多くの武器が片手と両手両方で使用可
・二刀流と薙ぎ払いの両方使用できる武器が存在する
・武闘家用技能の【発勁】が使用できる
・大半は投擲不可

 基本的には武道家用ですが、基本ルールの格闘武器は全て軽武器なので斥候も全て使用できます。
 1種の武器で片手武器用の技能の【二刀流】と両手武器用の技能の【薙ぎ払い】が使用できるものもあります。ただし、二刀流をする場合は両手にそれぞれ武器を装備する必要があります。こういった武器は本来片手用の装備で、もう一方の空いた方の手で武器を持った腕を支えて使うことで両手武器として使うイメージです。それ故二刀流をするなら2つ装備が必要となる訳です。
 受け流しに特化した武器として長傘があります。
 【発勁】の対象であり、技能を習得することでその真価を発揮する武器種ですが、命中も悪くないので低レベルから使えます。
 投擲用以外の武器を投げることは稀でしょうが、格闘武器は一部を除き投擲が出来ない点は注意が必要です。


▼投擲武器
・そのものを投げる武器とスリングのような投石武器の両方がある
・スリング系は命中が高く低レベルで有用
・そのものを投げる武器は趣味性が強い
・只人は初期から技能持ち
・他の武器種に属する近接武器も投擲するときはこの技能が使用できる

 遠隔攻撃手段の一つである投擲武器ですが、スリング系の投石杖が低レベルでは非常に有効です。武闘家、斥候、野伏のいずれかで使用できるため、後衛の術者はサブ職業としてこれらいずれかの職業を習得しておくと呪文を使用しなくても十分戦力となります。
 スリング系が強いのは命中が高く、【速射】が使え、弾の補充が容易だからです。
 そのものを投擲する武器はかなり強力なものもあるのですが、高価なのに投げると失う可能性もあるので低レベルではあまりお勧めしません。
 投擲可能な近接武器はその武器種が属する武器技能か【武器:投擲武器】の技能かいずれかを使用して投擲できます。また、投石杖は投石するときは【武器:投擲武器】を、棒で直接殴る時は【武器:棍杖】を使用します。


▼弩弓
・野伏専用武器
・全体的にはスリング類に比べ扱いづらく、高レベル向け
・【速射】【曲射】の技能を鍛えることで真価を発揮
・一部の例外を除き刺武器
・森人は初期から技能持ち

 野伏専用な上、【速射】や【曲射】を極めることで実用的になる、近接武器の剣と同じポジションの熟練者向け武器です。
 弾を拾うだけで使えるスリング類と違い弩弓は矢・太矢などを購入しなければいけません。低レベルでは結構負担になります。
 大型の弩弓は射程が圧倒的に長いのが特徴で、この点は投擲武器より優れています。
 抱大砲を除き刺属性なので敵によっては投擲武器と使い分ける必要があります。
 森人は初期から技能を有していますが、低レベルで使いこなすには難しいので森人でも低レベルなら投石杖を持った方が無難かもしれません。




 全般に言えますが、低レベルは単純に命中を最優先して武器を選ぶと良いと思います。
 例えば命中の低い只人の戦士だと固定値なら技量集中5、戦闘職の職業2レベルとすると基準値7。
 基本となる雑魚モンスターのゴブリンの回避値が12なので当てるためには命中13が必要です。戦士の場合は命中+1の武器までしか持てないので、命中+1の武器を持って【武器:○○(初歩)】を習得すると出目が4で命中します。もし、命中-2の武器を持ったら7出さないといけない為、命中率が劇的に落ちてしまいます。
 元々命中の高い鉱人ならもう少し選択肢もありますが、技量集中が高くない只人では命中を最優先せざるを得ないのです。
 一人前でもない者が格好をつけると痛い目に遭う、そんなコンセプトのシステムになっています。


 なお、高レベルではGM(やシナリオ製作者)の嗜好によってどの武器種が有用となるのかが異なります。少数の単純に数値の高い敵を多用しルールブックのデータを加工せずにそのまま使うGMですと槌・棍杖・投擲武器が低レベル同様有効ですが、遮蔽や狭い場所といった地形効果や弱い敵多数を組み合わせたり耐性を持っていたり特定の攻撃属性に追加効果が付くといった、変化のある戦闘を好むGMの場合は剣・斧・槍・弓弩が有効になるでしょう。
 自分のGMがどういった傾向の戦闘を好むかを見極めて対策を立てる必要があります。

2019年6月29日土曜日

3回目の正誤表

https://ga.sbcr.jp/sp/goblin_slayer_trpg/

発売されて3度目の正誤表が出てます。
正誤のレベルではなく記述の変更という感じのものも結構あります。
7月に2刷が発売される事になってますが、修正箇所が結構多いので初刷がβ版っぽい感じに…
もう一冊買い直すことになるかも。

2019年6月28日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG 自作簡易スクエア戦闘ver3

11/29 一部表記変更&改訂

スクエア戦闘は位置把握が楽ですが処理が大変になるのでさらに簡単なルールにしてみます。
あくまで位置把握がメインでタクティカルな戦闘がしたい場合は別のシステムを遊んだ方が良いと割り切ってます。

今回は斜め移動無しの簡略化したスクエア戦闘ルール

・1スクエアはおよそ5m四方扱い
・同じスクエア内には基本的には何人でも入れる
・同じスクエア内にいる敵味方はお互いに5m以内の「近接距離」の間合いにいるものとする
・非常に大型のモンスターの場合、縦横2マス(合計4マス)を「近接距離」と扱う
・広範囲のモンスターの「近接距離」内を移動して移動阻止されてもそのモンスターの「近接距離」内であれば移動することが可能
・隣接するマスにいる敵と味方は5mよりは離れているが10m以内にいるかのように扱う
・(移動力-5)÷5マス(端数切捨て)移動できる。斜め移動はできない。
・移動力が9~1で移動可能マスが0以下になってしまった場合でも1マス移動できる。移動力0以下は移動できない。
・2倍の走行、4倍の全力疾走の場合は(移動力×2-5)÷5、(移動力×4-5)÷5という計算を行う
・射撃武器や投擲武器で他のマスに攻撃をする場合も同じ処理をする。ただし、そのマスのいずれの角からひいたラインも攻撃マスの角が遮られている場合は射線が通らないとする。

移動力及び遠隔攻撃の射程と移動&射程マス数


例:移動力23の森人の移動は通常で3マス、走行で8マス、全力疾走で17マス移動できます。
消耗によって移動力が半分になると、通常で1マス、走行で3マス、全力疾走で8マスになります。

例2:移動力12の鉱人の移動は通常で1マス、走行で3マス、全力疾走で8マス移動できます。
消耗によって移動力が半分になると、通常で1マス、走行で1マス、全力疾走で3マスになります。

                                                                                                                                   
呪文などの範囲に影響する場合、以下のように処理します。

効果範囲が、
半径1m~2m  指定した個人+そのマスの中の人は2d6+【幸運】判定をして7以下の人
半径3m     1マス全体
半径4m     縦横2マスの内、1マスは全体+残りの3マスの人は2d6+【幸運】判定をして7以下の人
半径5m     縦横2マス全体
半径10m以上    以下の■マス
  10m   
□ ■ ■ □ 
■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■
□ ■ ■ □ 

  15m
□ □ ■ ■ □ □
□ ■ ■ ■ ■ □
■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■
□ ■ ■ ■ ■ □
□ □ ■ ■ □ □

  20m

□ □ □ ■ ■ □ □ □
□ □ ■ ■ ■ ■ □ □
□ ■ ■ ■ ■ ■ ■ □
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
□ ■ ■ ■ ■ ■ ■ □
□ □ ■ ■ ■ ■ □ □ 
□ □ □ ■ ■ □ □ □ 


追記:今回、移動できるマスを(移動力-5)÷5としたのは、「隣接するマスにいる敵と味方は5mよりは離れているが10m以内にいるかのように扱う」というルールに沿うためと射撃ルールと統一するためです。

2019年6月25日火曜日

2d6のシステムなのになぜ修正値の幅が大きくて成り立つのか

 ソードワールドも2d6のシステムですが、以前から2d6のシステムで判定修正値が2も差があったら話にならないと言われたりして来ました。
 ところがゴブリンスレイヤーTRPGは2どころか武器の命中差が武器によって4以上も差があったり、能力値の判定基準値にも4以上差があったりします。こんなに差があってゲームとして成立するのか自分も疑問でした。


 そもそもなぜ2d6のシステムで判定修正値が2も差があったら話にならなかったのか考えると、原因が判ります。
 役割分担が明確で専門家が判定する、PCが強くなると目標値も同じように上がっていくという事が当たり前なら、専門家が判定しても成功するか失敗するかというところでゲーム性を出そうということになります。
 この方法の場合、GMが設定する目標値は想定される判定基準値の上限に近い所でゲームバランスを取ろうとします。

 ゴブリンスレイヤーTRPGは専門家でなくとも判定できますし、低レベルの頃は技能レベルより能力値の方が影響が大きかったりします。
 判定基準値が5以上違うのに2d6のシステムでゲーム性を成り立たせるなら、得意な人は1ゾロ以外失敗しないくらいの値にしないとある特定の判定によって起こり得る達成値の中央値が目標値と同じくらいになりません。
 (目標値は能動的な判定は冒険者Lv+10±2、受動的な判定は冒険者Lv+12±2位が妥当でないかと思われます。)

 実際に運用するとなると以下のようになります。
 
 命中判定の場合、さすがに低レベルでは命中の低い武器は推奨しませんが、レベルが上がれば用途があります。ある程度レベルが上がっても比較的回避値の低い敵と戦い続けるこのシステムの場合、命中を自分で下げて複数の敵を倒したり、強敵だが普通に当てられる敵に斬落を使って大成功による痛打を狙うという戦い方も選択肢として出てきます。
 命中の高い武器で当たるかか当たらないか瀬戸際の勝負で戦う敵は一流の戦闘職にとってはそれほどありません。(実際に限界ギリギリ回避値の高い敵を用意すると、消耗などで判定基準値が下がった場合に全く当てられなくなって事故が起きます。判定基準値は良く下がりますが上げる手段はあまりないのです。)
 
 罠の場合、PLの宣言なしで自動的に罠発見の判定をGMがさせるのではなく、罠がありそうな演出をしたうえで、PLが「その場所の罠を探す」といった宣言をして初めて探索判定をさせます。この目標値は低めで良いのです。
 「罠を探す」と宣言した時点で高い確率で罠が見つかることになりますから、何もPLの宣言なしに罠を探す判定をさせては楽しくなりません。

 受動的な判定の場合、悪路の強行軍することによる体力持久+冒険者レベル+【長距離移動】によるボーナスといった判定で目標値13で、失敗したら1d3消耗といった場合、初期キャラ・固定能力値ですと只人なら基準値9、森人なら基準値3となり、只人なら運が悪くなければほぼ成功しますが森人ならなかなか成功しません。運ゲーという訳ではなく最初から只人なら成功するが森人では困難な事を想定して用意されている判定です。


 結局のところ、何をしたいかをPLに判断してもらう代わりに全般に比較的低い目標値で設定すれば2d6判定で判定基準値に大きな差があってもゲームとして成り立つという事です。もし、2d6で7~9くらいを出す事で成功するように目標値を設定してしまうとPL達はより成功率を上げる事ばかりを考える考えるようになってしまうものです。
 目標値が冒険者Lv+10±2というのは能力値5、2d6の出目5というのを基準にしています。「判定能力値が高い」「職業Lvが冒険者Lvより高い」「対応する技能を持っている」が揃っていれば楽勝、どれも足らないとかなり厳しい、そんなバランスで目標値を設定すれば良いのではないかと考えています。

2019年6月24日月曜日

ゴブリンスレイヤーTRPGの短所と長所

短所
・文字が小さい
・エラッタが多い
・ルールブックの参照性が悪い
・どの行動がどの判定なのかわかりにくい
・ゲームバランスがGMやシナリオに依存してる
・原作モノ

長所
・価格が安い
・新しくて入手しやすい
・TRPGの遊び方の教科書的記述がある
・ルールが簡単
・単発シナリオが作りやすい
・原作モノ


 短所としては、ルーブックはもう少し読みやすく作って欲しかったかなと。一つの行為に対するルールがあちこちに跳んでいてわかりにくいです。
 誤植の多さも問題ですね。単純な誤植だけでなく、詰めが甘い所もちらほら。気づいた点はいくつも質問を出しました。(追記:2刷ではかなり修正されています)
 あと、コンセプト上仕方がないのでしょうが、ゲームバランスがGMやシナリオに依存しているので同じゲームをしているのか疑う位に楽勝な場合とシビアな場合が紙一重です。
 程よい緊張感を保つプレイをするにはそれなりにGMの技術を要します。


 長所は解り易く、単に容易に入手できて安く、その割にはしっかり出来ているという事です。実際に遊ぶとD&DやSWで十分という人も確かにいるでしょうが、しっかり作られたシステムは何分冊にもなったりと、そもそもルールブックが高くて手が出し辛いというのが欠点です。
 あと、この系統のシステムは絶版モノが多いので、いくら良いシステムでも中古探しをしないと遊べないようなものではお勧めはできません。

 また、最近のシステムらしく、TRPGの遊び方やトラブルが起きないためのマナーなどの記述が非常に丁寧に書かれています。入門者には非常に参考になるでしょう。

 判定する能力値は少々判りにくいですが、判定そのものは簡単なのと、実の所2d6システムのわりに判定基準値に幅が広く、しかも底上げ手段が口プロレス以外にほぼ無いので目標値を高く設定する必要が無いというのがGMとしては楽です。
 原則的にPLの能動的な行動は目標値低め、受動的な行動はやや高めにしておけば問題ないです。
 そもそも何をしたいか行動を宣言した時点で行動の半分は成功しているようなもの。古いスタイルかもしれませんが、GMに行動を指定された判定で高い達成値を出す努力するものではなく、どんな行動ができるか・したいかを考えるゲームだと思えばよいです。

 あとは、単発シナリオが作りやすいと思います。キャンペーンとなるとショートシナリオの連続で伏線を張って最後に本編で繋げていくテクニックが必要でしょう。


 原作モノであることは長所でもあり短所でもあります。
 これは原作モノゲームの宿命ですが、ゲーム性を取ると原作と合わなくなり、原作にゲームを合わせるとゲームバランスがおかしくなるからです。
 知名度がある事は良い点ではありますが。

 もう一つ一長一短なのは、武器・技能・呪文どれも低レベルで使いやすいものと使いにくいものが明らか設定してあるので、GMがキャラ作成時にアドバイスをするか、プレロールドで初心者向けに扱いやすいキャラクターを用意したほうが良いという事です。(正直、サンプルキャラの只人の剣士自体がブラックジョークだと思うのですが…)

 PLとしては初心者でもまったく問題なく遊べる簡単なシステムですが、GMの方は柔軟な対応が求められるのでやや熟練者向けな感じはします。経験を積んだGMのサポートさえあれば遊びやすいシステムだとは思います。

2019年6月23日日曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG プレイ検証

 実際のプレイ検証をすると、最初のモブ戦が非常に重要という気がします。
 今回のプレイでは、3回の戦闘は
PCの人数と同じモブ→PCの人数の2倍のモブ→ボス1+PCの人数の2倍のモブ
という基本構成に、敵を弱くする代わりに数を増やす補正をつけたものを使用しましたが、最初の戦闘の敵の数が少なすぎたかなという感じです。

 最初の戦闘から敵は弱くても良いので結構多めの数を出しつつ、その状況から後の戦闘の敵の数を調整した方がいいのかなと。というのも、最初の戦闘から呪文をぶっ放してもらわないと、呪文や因果点があり余って最終戦で全然ピンチを演出できない感じです。
 しかも、継戦カウンターも全く進みません。

 コンベンションではPLの熟練度が手探りになるものの、最初だから練習でーと思ってると最後まで呪文が余ってしまいます。1シナリオで戦闘はたった3回ですのでモブ戦とはいえ最初から緊張感のある戦闘を用意したほうが良さそうです。
 プレイ時間に余裕があるなら、チュートリアル戦闘は標準の3回の前にもう1回したほうが良いかもしれません。
 この場合は、チュートリアル戦闘→休息→モブ戦×2→ボス戦といった感じです。本編の前に休息時間を与えればまず大丈夫でしょう。

ちなみに、今回はキャラ作成1時間半、プレイ時間2時間半くらいでした。
プレロールドなら4戦でも時間内に収まる思います。

2019年6月22日土曜日

薄氷の圧勝

ゴブリンスレイヤーTRPGのGMしました。
冒険者レベル3(経験点8000、成長点52)でPL4人


ガンビット+因果点でほぼ雑魚壊滅…ボスのトロルも1ラウンドキル
最初からそういうバランスのゲームだと判っていましたからこんなものでしょう。
因果点5スタートでしたが、今回のメンバーだったら途中でもっと因果点を使いたくなるような危機を用意しないといけなかったかなとも。呪文で因果点乱用されてしまったので。

それと想定以上に薙ぎ払いが猛威を振るいましたね。鉱人戦士5lvと蜥蜴人武道家5lvが容赦なくバッサバッサと薙ぎ払ったので一瞬にして中ランクのモブまで呪文使わずして瞬殺されてしまいました。

結局PCにダメージを与えられたのは鉱人戦士が1ゾロを振って避け損ねた(ウルフの支援を受けた)ホブゴブリンの攻撃1回のみ。とは言え、一撃で生命力に迫る負傷を与えたので、こんなのを何発も喰らってたら終わってましたが。

 今回は呪文+因果点が決まったので一見楽勝に見えたのですが、もし要所で呪文が決まらなかったら死闘になっていたと思われます。



 元々、シナリオのバランス自体がGMの調整次第な所もあるうえにPLの取得技能や呪文使用タイミング+因果点の決まり具合で劇的に変わるので、PLもGMもTRPG経験者と未経験者では同じシナリオをやっても全くプレイ感が違うと思われます。

 正直なところGMもPLも経験が浅い人ばかりでプレイすると大事故が起きる危険があるシステムだという事は注意すべき点です。

2019年6月21日金曜日

高レベル帯での敵の数 その4

 高レベルでのボス戦の場合、レベルの低い敵をある程度数出さざるを得なくなります。
 というのも、統率できるモブはボスのレベルの半分以下のためです。
 かと言ってモブを多量に出すとこれまた処理が面倒な事になります。1体のボスが統率できる数には限りがあるので、残ったモブがそれぞれ行動するとなるとGMの処理回数が増えてしまいます。

 ルールブック上ではボスは1体又は2体というルールがあるので、この2体というルールを利用してみます。ただ、PCレベルを上回るボスを複数出すのはかなり危険なので、2体目のボスを低レベルのものに分割します。また、さすがにボスを複数出す場合はモブは上限ではなく同レベルのPCの人数までの方を採用します。

 こうすると、7レベル4人のPCに対して、9レベルのボス×1、5レベルのボス×4、5レベルのモブ×4、1レベルのモブ×16といった敵集団が作れます。数は25体もいますが、9レベルのボスが5レベルのモブを、5レベルのボスが1レベルのモブをそれぞれ4体ずつ統率して5つのユニットを組むのでGMが主行動を行うのはボス5体のみとなって処理は実際の敵の数の割りには簡単になります。
 PCの人数が増減する場合は5レベルのボス1体と1レベルのモブ4体の1ユニット単位で増減させればよい事になります。


 ちなみに、雑魚をたくさん用意するのは絶対というわけではなく、途中の戦闘で沢山出したならボス戦は少数精鋭にする方法もあります。似たようなパターンの戦闘が続かない事が大事なので、毎度毎度雑魚多数にする必要はないのです。
 特にボス戦まで範囲攻撃呪文を温存している場合、高確率で初手《火球》《石弾》が飛んでくるでしょうから、ボス戦で弱いモブが活躍する機会は低くなります。もし出すなら2ラウンド目以降の増援が良いかもしれません。

2019年6月19日水曜日

先日のシナリオ手直し

 先日のシナリオ、3Lvモンスターのデータをホブゴブリンを参照にしていたらしく何となく妙に強い気がしたので他の3Lvモンスター見たらただホブゴブリンがLvのわりに強いだけみたいなので下方修正しました。
 多少戦いやすくなったと思います。

 色々考えた結果、このシステムの場合は敵の回避はあまり高くない方が良い気がしますね。
 回避低めで生命力で調整という感じ。
 昔から一般的にボスは避けずにHPで耐えるというのがセオリーではあるのですが、このシステムの場合は余裕で当ててもダメージを上げるためにさらに命中を上げる価値はあるので、命中の高いのは放置して命中が一番低い剣や弓を使っても普通に当てられるくらいの低さで調整した方が良いのかもしれません。

2019年6月16日日曜日

持久度と移動力

 能力値の1つである持久度と状態の1つである移動力、この2つに共通するのはステータスの重要性がGMやシナリオに依存しているという点です。


 持久度は他の6つの能力値に比べこのゲームの花型である戦闘においては重鎧の荷重によるペナルティと呪文の維持判定くらいにか使用しない為、ある特定のキャラクターしか使用しません。知力点も戦闘では魔術師以外使用しないのですが、持久度はさらに使用頻度が低くなってます。

 移動力はスクエア戦闘を採用すれば明確に必要性が判りますが、基本的にルールは抽象戦闘で、スクエアは使用しません。つまり、スクエア戦闘自体がGM依存のハウスルールになります。

 しかし、このシステムの重要な消耗ルールを積極的に取り入れるGMの場合、この2つのステータスはとても重要になります。
 目的地まで移動する間にどれくらい移動できるかを判定する場合、体力持久を基準とした判定を基準とした効力値と移動力掛け算しますし、ここに風雨や酷暑、吹雪といった劣悪環境による消耗の判定を組み合わせた場合、持久力も移動力もないキャラクターは消耗ばかりして目的地に着く前にヘロヘロになってしまいます。
 しかし、問題は移動力不足や劣悪環境によってどれくらい消耗するかがルールブック上では明確には規定されていない事です。恐らく、下手に厳密に数値をルール化するとシナリオ製作において色々と問題点が多いため、詳細なルールをGMに任せていると考えられます。

 長距離移動判定の項目を見るとなかなか解りにくい書き方がしてありますが、文章からすると例えばこんな処理をするのではないかと考えられます。

冒険者レベル1で
体力持久2で移動力20の森人
体力持久7で移動力15の只人
体力持久7で移動力10の鉱人
がいた場合で、例えば冷たい雨の中を移動するため長距離移動判定を行い目標値15に成功しないと1消耗し、この判定の効力値(マントなどによる寒さなどに対するボーナスを除く)で移動速度を計算するとします。
出目は全員7だとすると、只人は【長距離移動(初歩)】を持っているので達成値は15で成功、森人は達成値9、鉱人は達成値14で失敗になります。(鉱人はマントなどを羽織っていればこの判定に成功します)
さらに、効力値に移動力を掛けるので1時間での移動力は、森人は160×20=3200m、只人は240×15=3600m、鉱人は200×10=2000m

只人の足並みに揃えるなら森人と鉱人は1消耗で3600m移動
森人の足並みに揃えれば鉱人は1消耗で3200m移動
鉱人の足並みに揃えれば消耗なしで2000m
といった感じでしょうか。

…ただ、この処理とても面倒な気がするのですねぇ…

 標準的に体力持久は5、移動力は15と見積もって移動力の差の1/3(端数繰り上げ、ペナルティなら少なくなるように繰り上げ)の修正をつけた長距離移動判定を1回させて、目標値に対して失敗したら1消耗(時間が長いなら1d3消耗)といった簡便な判定で消耗量を決めた方が良いかなと考えています。
 

2019年6月14日金曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG用シナリオ(1レベル向け)

 「ゴブリンスレイヤーTRPG」  「シナリオ」 といった検索でくる人もいるようですので、気まぐれでまたシナリオを用意しました。このシナリオも昔D&D3e用でコンベンションで使用したシナリオをゴブスレように調整したものです。ラスボスすら全く違うので別物になっていますが…

 相変わらずバランスは保証できません、あしからず。
 なお、このシナリオは斥候・野伏・魔術師のいずれかがいないと結構厳しいかもしれません。 


「竜眼草」


6/17更新
・記述漏れ修正
・若干ラスボスを弱体化

2021/4/7
・追記を一部加筆

▼  概要

 小さな村の裏山に住み着いたゴブリンを退治し、谷に生える薬草を採りに行くのが今回の依頼です。
 特に複雑な分岐もない単純な構成になっています。
 このシナリオは初期で作成したキャラクター向け3~5人用に作ってあります。

因果点:初期3を推奨
1人もTRPG初心者がいない場合は5~7


▼  導入

 たまたま掲示板に張ってあって手に取った依頼だからと現地へ行ったものの、これまた小さな村へ来たものです。酒場も宿屋もありません。細々と農業や畜産業で養っている程度です。

 君たち一党が受けた依頼は以下のようなものとなっています。



・  場所
ヘンリ村

・  依頼人
アン

・  依頼内容
山を越えた場所に生えた薬草の採取

・  報酬
1人当たり銀貨10枚



 PC一党が村に到着すると、依頼主のアンが出迎えます。

 彼女は目的の薬草「竜眼草」を取ってきて欲しいとお願いします。この草はこの村の裏山を越えた竜の谷と呼ばれる所に生えているのですが、山の山頂を超えるのは危険を伴うため、今までは山の中腹に昔から掘ってある石造りのトンネルを通り抜けて谷へ行っていたそうです。

 ところがそのトンネルに半月ほど前からゴブリンが何匹か住み着いて通れなくなっています。今のところ住み着いたゴブリンは村に直接危害は加えていないのですが、いつ村に襲ってくるかも判りませんし、なにより薬草採りに行けないのが大きな問題です。

 依頼主のアンには病床の母親がおり、その母親に薬を飲ませるために定期的に「竜眼草」を採取しにいかなければなりません。なお、今回の依頼の報酬は村の人たちが出し合って用意してくれたものです。依頼主はアンですが、村人にとってもゴブリンは脅威だからです。

 アンは竜の谷へは自分で行ったことがないので、詳しいことは判らないといます。ただ、目当ての竜眼草の手持ちのサンプルを見せてくれます。

 PC達一等はこの竜眼草をPCの人数×2株持ち帰ることが目的となります。





▼  石の隧道

 山の中腹までの道のりは村人で樵(きこり)をしている者に案内してもらえます。ただ、樵が付いてくるのは、中腹にある古いトンネルの付近までです。このトンネルの奥にはゴブリンが住み着いているとのことです。

 もし、この樵に竜の谷の状況について聞いた場合、危険なモンスターはあまり見ないが以前から時々蔦縄(ローパー)が現れるし、時々大きな個体もいるから注意はしておいたほうが良いと警告してくれます。



 トンネルには所々に明かりをつけるための燭台が設置されていますが、今はゴブリンが住んでいるため当然明かりはついていません。

 トンネルの長さが100m程、幅が10mほどのかなり大きなトンネルで、壁も床も石で補強されています。博識判定(知力集中+魔術師レベル+【博識】によるボーナス)で目標値12に成功することで判りますが、このトンネルは古い時代に軍事利用されていたらようです。人力で掘るのはかなり困難であり、魔法の力によって掘られたのでしょう。



 少し進むと、ゴブリンたちに遭遇します。少なくともこちらが灯りを灯しているならば不意打ちはできませんが、相手もさほど警戒しておらず不意打ちされることもありません。もし、PC一党が全員【暗視】能力を持っており、灯りをつけていなければ、全員が隠密判定(技量集中+斥候or野伏レベル+【隠密】によるボーナス)で目標値10に成功すればゴブリンに不意打ちをすることができます。

 ここに住み着いているゴブリンは今のところそれほど好戦的ではありませんが、それでも武器を持った冒険者を見れば襲い掛かってきます。

 ここにいるのはゴブリン×PCの人数と同じ、ゴブリンアーチャー×PCの人数と同じ

です。ただし、全員モブで、半分以下に減ったらモラル判定をして失敗すると逃走を試みます。

 ここで逃走したゴブリンはもうこのシナリオでは登場しません。

 ゴブリンたちが住処にしているあたりは食べ残しなどでかなり汚れて強烈な腐臭が漂っていますが、探索するなら探索判定(知力集中+斥候or野伏レベル+【隠密】によるボーナス)で目標値12に成功した人は銀貨を1d6×5枚と下記の武器を1つ見つけ出すことができます。ただし、探索を行なった人は体力抵抗判定(体力反射+冒険者レベル+【免疫強化】によるボーナス)で目標値12に成功しないと吐き気を催して1点消耗します。根気良く探すなら1人2回までは探索判定に成功すれば銀貨と武器を発見できますが、体力抵抗判定も必要です。3回目以降は成功しても何も見つからず吐き気を及ぼす体力抵抗判定のみです。

 見つけ出した武器は、1d6を振り、1なら短剣、2なら小剣、3なら投斧、4なら投槍、5なら長傘、6なら矢10本です。



▼  竜の谷

 石の谷を抜けるとそこは絶壁になっており、崖に沿って谷の下へ降りるための古い階段があるのですが、谷底から高さ10mほどのところから崩れており、そこからはロープで降りるように縄が垂らされています。ただし、この縄を良く調べると観察判定(知力集中+斥候野伏レベル+【観察】によるボーナス)で目標値12に成功すると、ロープが古すぎて途中で切れる危険性があることが判ります。

 ロープを使わずに降りる場合の登攀判定は目標値10(+装備などによる修正)、ロープで降りる場合は目標値6(+装備などによる修正)ではあるものの、自分たちで用意したロープなら大丈夫ですが、備え付けの古いロープではこの登攀判定で出目が5以下を出すと大失敗となり、ロープが切れて真ん中あたりで落下してしまいまいます。

  もし、ロープが切れて落下してしまった場合、5mの所から落ちるので、3d6点の殴ダメージ(装甲値無効)のダメージを受けます。軽業判定(技量集中+武道家or斥候or野伏レベル+【軽業】による判定ボーナス)で目標値15に成功すればダメージを半分にする事が出来ます。


▼  谷底

 谷底にはあたり一面膝ほどの草が生い茂っています。目当ての竜眼草はこの草原の中にあるようです。草むらの中から目当ての薬草を見つけるには、以下のいずれかの判定を行います。



 生存術知識判定(知力持久+野伏レベル+【生存術】によるボーナス)

 博識判定(知力持久+魔術師レベル+【博識】によるボーナス)

 農業知識判定(知力持久+【職業:農業】によるボーナス)

 見本と同じものを見つけ出す判定(知力持久+野伏or斥候レベル+【観察】によるボーナス)



 「薬草を探す」宣言をし、いずれかの判定で目標値15に成功したPCは1株発見することができます。探す判定をして失敗したPCは疲れて1点消耗します。
 大成功すると2株発見できます。大失敗すると1d3消耗します。

 一度でも発見したPCは竜眼草の見つけ方のコツをつかんだことにより目標値が12に下がります。

 この薬草を探す判定で1回目に誰も成功できなかった場合は因果点を3点支払うことで、神の導きにより1株なんとか発見できます。この際、最も達成値が高かった人(複数いれば対象者全員)がその株を見つけたものとします。これにより見つけた人もその後の判定の目標値は12になります。
 ただし、本来は失敗しているので全員消耗は発生します。



 薬草を見つけて収穫に夢中になっているとあたりがガサガサと動きます。いつの間にか蔦草の群れの中に紛れ込んでしまっているのです!

 目標数を探すのに成功し、採取しようとした時点で、そのターンに探すのに成功したPCとその時に辺りを警戒しているPCは蔦草と近接距離状態になります。もし、薬草を探す判定に失敗したPCや何もしていないPCがいればそのPCは2d6×6m離れた場所にいます。

 この場所は下草が茂っており、走ると脚が絡まって転倒する危険があります。走るなど移動力mを超える移動を行おうとする場合、

無理矢理進む(体力集中+冒険者レベル)
下草の少ない場所を見極めて進む(知力集中+冒険者レベル)
軽やかに飛び越える(技量集中+武道家or斥候or野伏レベル+【軽業】による判定ボーナス)

で目標値8に成功しないと、移動力mまで進んだところで足が引っかかって転倒してしまいます。
(この判定では移動力×2mまでの移動をする場合は-4、移動力×4mまでの移動をする場合は-8のペナルティを受けます)

 辺りを警戒していたキャラクターが1人もいない場合、蔦草の群れの不意打ちを受ける可能性があります。(1人でも辺りを警戒していれば不意打ちは発生しません。)第六感判定(知力反射+野伏or斥候or精霊使い+【第六感】によるボーナス)で目標値10に失敗すると不意打ちを受けます。



 登場するモンスターは「蔦縄×PCの数」と「草竜(グラスドラゴン)1体」です。この草竜はドラゴンではなく、あくまで蔦縄が生長してまるで竜の姿のように変化した変異種です。会話はできませんが低いながらも知能も有しています。



草竜(グラスドラゴン)  3lv

生命力:30 呪文抵抗力:13(2d6+6) 分類:植物

移動力:10 先制力:2d6-1 知能:低い モラル:8

攻撃 蔓の鞭  タイプ:近接 射程:なし

達成値:14(2d6+7) 威力/属性:3d6/殴

もしくは

噛み付き  タイプ:近接 射程:なし

達成値:15(2d6+8) 威力/属性:2d6+3/斬

防御 回避:11(2d6+4) 盾受け:なし 装甲値:0(外皮)

支援効果:ボス1体の回避値に+2する/射程5m

特殊能力

ボス(統率者5)統率できるのは蔦縄限定

「迂回攻撃」/蔓の鞭での攻撃は「受け流し」効果を適用できず、盾受け判定に-4ペナルティを受ける。

「締め付け」/達成値[13(2d6+6)]/主行動で使用する。近接の対象1体は回避判定(技量反射)を行なう。失敗すると巻きつかれ、ラウンド終了時に1d6+3ダメージ(装甲値無効)
 巻きつきは自動継続し、対象が自分の手番で締め付けの達成値を目標値とする脱出判定(体力集中)に成功しなければならない。一度に1体しか締め付けを行う事はできない。

「丸呑み」/達成値[14(2d6+7)]/蔓の鞭か噛み付きの攻撃が命中した対象は体力抵抗判定(体力反射)を行なう。失敗すると飲み込まれ、ラウンド終了時に「1d6」点負傷し、草竜の負傷が「1d6」点回復する。丸呑みは自動的に継続し、対象が自分の手番で脱出判定(体力集中)に成功しなければ抜け出せない。同時には1体までしか丸呑みできない。この能力はボスの時しか使用できない。

「群がる触手」/蔦縄の支援効果を1体受けているごとに締め付けの達成値とダメージが+1される。

「花粉のブレス」/主行動で使用。自分の周辺に半径5mの範囲内に花粉を撒き散らす。この花粉を吸った者は目標値15の体力抵抗(体力反射)の判定を行ない、失敗すると体が不調になり1d3点消耗する。この効果は呼吸をしない者や植物には効果がない。この能力は1日に1度しか使用できない。


補足
 もしかしたら、PCは戦闘中に足元の竜眼草の採取をした後、逃走を試みようとするかもしれません。その草竜に襲われているキャラクターがいる位置から崖の下までの距離は2d6×6mです。
 《脱出》の呪文を使用するか、因果点を3点払えば崖の下までは自動的に逃走に成功しますが、草竜は追いかけて来るでしょう。
 草竜の移動力は遅いものの移動力×4mまでは走行移動できます。また、草竜はPC達のように足を躓いて転倒することはありません。
 この場合、崖の下までPC達がたどり着いた状態から再び仕切り直して戦闘を始めます。
 《脱出》の呪文や因果点では2度目の逃走は出来ません。ただし、飛行や浮遊するなどの手段で素早く全員が崖の上に行く事が出来れば倒すことなく完全撤退する事が出来ます。(怪物をその場に残す事になるので、その後の薬草の採取が困難になる可能性がありますが…)


▼  帰還

 草竜を倒して必要な数の竜眼草を持ち帰れば依頼達成です。アンの母親も今しばらくはこの薬のおかげで治療ができるでしょう。1人当たり銀貨10枚の報酬と経験点を1000点、3点の成長点を獲得します。