2019年8月20日火曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG シナリオ作成の要点 その2

10/13加筆修正
今回は主にキャンペーンで遊ぶための要点です

・キャラクターの設定を利用する
 キャラクター作成時にPCには出自・来歴・邂逅という簡単な設定の組み合わせが出来ています。
 もし、PLがその設定を膨らませて用意している場合は最大限有効利用しましょう。
 とくに邂逅はデータ的な要素は全くないですが、ライバル、宿敵、協力者、人質といったキャンペーンを通じて利用できる重要NPCを設定しやすい要素です。キャンペーンに参加するそれぞれのPCに繋がるNPCを1人ずつ何らかの形で用意するとシナリオに入り易くなります。


・冒険者の拠点を用意する
 このシステムの設定上、特定の冒険者ギルドに所属する冒険者なので、世界中のあちこちに旅をするようなスタイルのキャンペーンにはあまり向かないような気がします。
 どちらかというと、一つの街を拠点としてダンジョン探索に行ったり、街中でイベントを起こしたり、近隣の村街と行き来したりというスタイルが向いていると思います。ですから、壮大なキャンペーンよりもっとこじんまりとした話にしたほうがゲーム的に合っています。
 PC達が活動する街をひとつ創造して、様々なお店その街で活動する組織、重要NPCなどを設定するとより楽しめるでしょう。
 もちろん、高レベルになればもう少し広範囲に活動しても良いとは思いますが。


・セオリーから少しだけ外す
 単発シナリオの場合、1回のシナリオで全員がそこそこ活躍できる場面を用意する必要があるのでどうしてもある程度シナリオ展開がパターン化せざるを得ないのですが、キャンペーンの場合はその必要はありません。
 戦闘回数なども1シナリオで1回の事もあれば5回の事もあっても良いでしょう。基本は抑えつつも毎度同じパターンにならないように変化をつける必要があります。
 継戦カウンターを多用する回、消耗の多い回、負傷しやすい回、環境などによるペナルティの多い回などいろんなパターンがあっても良いのです。
 弱い雑魚を多数出すと思ったら今度は強敵を少し出すなどして、PLの行動が単調にならないようにする必要があります。


・PC間の強さに大きな差があるときは原則一番弱い人に合わせる
 明らかに強さ重視なPLと全然そうでもないPLが混在している時はバランス取りが難しいですが、一番弱い人に合わせて敵を用意するのが基本です。ガチの人があまりにも退屈しそうなら、ボスだけ強くし、モブは弱くするといった方法で調整してみましょう。ガチの人が強敵のボスを放置して誰でも倒せるモブを蹴散らすような事はあまり考えられません。
 一番強い人が強力な範囲攻撃呪文遣いの場合は、時々得意とする範囲攻撃属性に耐性や無効能力を持つモブを出すと変化をつけられます。


・達成値競争&ダメージ競争をしない
 このシステムでは武器種や種族間(および個人能力値間)に命中の差がかなりあります。この差は基本的に覆せません。従って上方ロールシステムに多く見られる、バフの積み重ねで命中を上げて敵と競わせることで緊張感を保つのは適していません。
 特定のPCの命中やダメージが高いからと張り合うように単純に数値の高い敵ばかりを出してしまうのが一番良くないパターンです。

 変化の付け方は、例えばボスを通常より体格が良くでっぷりと太っているという事にして「殴耐性」を付けると鈍器やスリングより剣・槍・斧・弓の方が有効になったりします。一方で、金属鎧を着させて「斬耐性」を付けるという方法もありますし、アンデッド化(スケルトン的な形状に)することで「刺耐性」を付けるのもありでしょう。ただデータ的に耐性を付けるのではなく、耐性がついていても納得のいくボスの形状や設定を付けると雰囲気も出ます。
 また、PLが慣れてきたら怪物の耐性だけでなく、戦場に様々な環境による修正や変化をつける事で戦闘が単調にならないようにしましょう。
 環境変化を付ける場合、一般的にはPCに不利な環境で戦わせる場合が多いのですが、時には通常より強い(あるいは数の多い)敵の群れを出す代わりにPC側に有利な環境で戦わせるというのも変化の付け方としてはありです。

 速い直球だけで勝負するのではなく、緩い変化球も投げ緩急をつける工夫をするようにしていると次第にPLの意識も変わります。
 


・一度に複数の依頼を用意するのもあり
 1回のシナリオで複数の依頼を用意するという方法です。実の所、経験点は1つのシナリオ毎ではなく1つの依頼毎に入るシステムですので、レベルが上がってきたら1回のシナリオに対して複数の依頼を用意すると、高レベルキャンペーンでも比較的早く成長させることが出来ます。
 先日発売されたばかりのリプレイで利用されているので読むととても参考になります。


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