2019年10月17日木曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG ルールの処理について その8

●戦闘前準備について
 日本人の性格かもしれませんが、戦闘前にしっかり準備して戦闘に挑むというのを好む傾向にあります。ただ、このシステムの場合、安易にそれを認めてしまうことは出来ません。継戦カウンターの問題があることと、そもそもバフを重ねるコンボゲーではないからです。
 
 あくまで、自分のGMでの処理の話ですが…

 戦闘前準備は不意打ちの一種とします。
 不意打ち判定で全員が成功した場合、このラウンドは相手がこちらに全く気がついていないとします。相手に攻撃を仕掛けたり、行動で明らかに大きな音や光を出すなど存在を明らかにする行動をした場合は次のラウンドに入る時点で自動的に相手に気が付かれますが、そうでないならば次のラウンド以降も誰か1人でも気が付かれるまで何ラウンドでも準備できるとします。ただし、継戦カウンターは進みます。

 敵の知覚判定は知能による達成値ですので目標値はそれほど高くないです。また、この場合は敵は何体いたとしてもモブは判定せずに出目は固定値7としてよいでしょう。つまりゴブリンの集団なら相手の知覚の達成値は8です。全然高くないので不可能な行為ではありません。重鎧を着ている戦士がいると失敗する人が出て来るでしょうが。
 (ここでGMがモブ1匹ごとにダイスを振ってしまうと多数のモブの中で1匹でも高い出目を出しただけで不意打ちが成功しなくなるのでPLとしては納得いかない状況が起きます。不意打ち失敗はPLの出目による影響だけで十分です。ボスだけはダイスを振っても良いかもしれません。)
 
 敵のいる部屋の扉の前で準備して突入して戦闘、というシーンはTRPGではよくありそうな場面ですが、状況によっては扉の向こうにいる敵がPCの戦闘前準備中に気が付く可能性もあるはずです。戦闘前準備を不意打ちの一種として扱うなら、扉を隔てているので敵が気が付くかどうかの判定にペナルティを受けるだけ気づかれる可能性はあります(この場合、状況にもよりますが-4ペナルティくらいでしょう)。また、交戦していなくとも既に戦闘には入っているので扉を開けるという行為を誰かがするかを明確にしなければなりません。そもそも扉が重くて扉を開けるのに判定が必要だったという事もあるでしょう。

 現実の所、戦闘前準備を当たり前にしてしまうと、バランス上敵もそれに合わせて強くしなければなりません。準備が当たり前でないならそこまで敵を強くする必要もないはずです。
 また、戦闘前準備をすべきなのか、せずに直接不意打ちで攻撃を仕掛けた方が良いのか、そもそも不意打ちラウンドをせず最初から総力戦で突入した方が良いのか、という判断が必要になってきます。この、どのリソースをどう使うかの状況判断がこのゲームの本質だと考えています。

 どんなシステムでも言えるのですが、戦闘前にバリバリ準備するのが当たり前…というのがどうも納得いかないのですよね。短時間バフ呪文は本来戦闘が入ってから使うことが前提のバランスになっているのですから、これを戦闘が始まる前からバリバリ使ったらバランスが壊れるのは当然の話です。敵もバリバリ準備しても良いんですが、ただのバフインフレが起きるだけで不毛なんですね。

 ログホライズンTRPGのように、戦闘前に準備時間が与えられてそれ専用の技や呪文があるというのはこういった問題で悩む必要はないのですが、良くも悪くも日本的だなとは思います。
 ふと思ったのですが、戦闘前準備…これ、もしかしたらヒーローものやロボットもので敵前での変身や変形・合体シーンが敵に介入されないお約束が当たり前なのも影響があるのかも。

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