2019年6月3日月曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 6 (キャラクター作成 職業⑤)

21/03/03加筆

 このシステムでは、1人のキャラクターが複数の職業を取得できます。
 職業は8つありますが、戦士と武闘家、斥候と野伏、神官と竜司祭、魔術師と精霊使いといった2つずつの職業は役割が似ており職業レベルを加えられる技能判定もかなり近い為、類似した職業の組み合わせで取得するのはあまり得策ではありません。(時々勘違いしている方がいるようですが、判定に加えられるのはいずれか一つの職業のみです。複数の職業が判定に用いられる場合、最も高い職業のレベルを用います。)
 なお、神官と竜司祭はそもそも両方取得することが出来ません。
 複数の職業を習得する場合は異なるグループから選ぶと良いでしょう。


 例えば初期キャラクターの場合、作成時に出自+3000点分の職業を取得できます。
 職業は1レベル、2レベルが1000点、3レベルが1500点ですから、キャラクター作成時には出自で習得したい職業に就いていれば「3レベルが1つ」あるいは「2レベルが2つ」、そうでないなら「2レベルが1つと1レベルが1つか2つ」といった形になります。

 ルール的には沢山の職業に就くことも可能ですが、器用貧乏で取り柄が無くなるのでおすすめできません。基本的には1つの職業を極める、2つの職業を平均的に上げる、1つの職業を優先しつつ2つ目の職業を少しだけ上げるかのいずれかをお勧めします。(特定の技能を習得する、特定の装備のボーナスを得るために3つ目の職業を1レベルだけ取得する事はあります。)
 レベルが上がっていくと、およそ1つの職業に専念すると「冒険者レベル+2の職業レベル」に、2つを平均的にとると「冒険者レベルと同じ」、3つを平均的にとると「冒険者レベル-1~-2」程度になります。

 メタな話になってしまいますが、GMはシナリオを作る際に、目標値を冒険者レベルを基準に作ります。従って冒険者レベルより高い職業は有利に働く技能で、冒険者レベルより低い職業は一応判定ができるくらいの状態になります。職業を増やせば判定できることは多くても結果が出にくくなるので、職業1つは冒険者レベルと同じかより高くし、できれば2つまでに絞った方が良いという訳です。

 1つの職業の専業は得意分野では高い判定値が出せますが、出番が少なくなりがちという問題が起きる可能性があります。
 専業術者を目指すならば、魔法戦士タイプでは使いにくい「呪文維持」を必要な呪文を習得したり、祖竜術の《竜牙兵》や精霊術の《使役》のような支配・創造系呪文を習得して行動の選択肢を増やしておくとよいでしょう。(呪文維持自体は主行動をしながらでも行えますが、呪文維持そのものが呪文の難易度+5の上にさらに判定に-4ペナルティを受けることになるため高レベルにならないと維持するのは困難です。)
 また、専業戦士は飛び道具がないので、メンバー構成によっては飛び道具や呪文など接敵しなくても行える行動を確保するために専業を諦めて野伏や術者職をサブに取得した方が良い場合があります。魂魄や知力が低く呪文使用回数が0であっても【魔法の才】さえ取得すれば呪文1回は使用できますし、あまり高い達成値を必要としない呪文であれば発動させることは可能です。また、遠隔攻撃呪文以外にも専業術者が取る余裕のない便利呪文をカバーする選択肢もあります。

 兼業する場合、異なるグループであれば相性が良いとも限りません。
 戦士・武道家と斥候は戦うことに関してできることが被っているので少々もったいないところがあります。
 魔法遣い系の場合は呪文は全職業合わせて1日数回しか使用できませんので、2つ以上の術者の兼業は出番が少なすぎてゲーム的に得策ではありません。魔法遣い系をメインにしている場合は戦士系職業をサブに持たせておく方が良いでしょう。
 魔法戦士をつくる場合でも注意が必要です。このシステムでは呪文使用回数はキャラクター作成時に基本使用回数が確定します。戦士でも呪文を取る(魔法遣いでも前に出る)ことを考えれば最初からそれに合わせた割り振りをしないといけません。前に立ちたいからと生命力と呪文使用回数を優先しようとすると移動力が犠牲になりがちです。
 面倒がって移動力関連の処理を省くGMも多いかもしれませんが、時々移動力計算をすることがあることも考慮しておいたほうが良いでしょう。移動力を上げる呪文が存在したり、馬車や馬に移動力が記述されているわけですから。

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