2019年6月7日金曜日

レベル帯とシナリオの運用

2020/5/19加筆

 キャラクターを試作したり、何本かシナリオを作ったり、情報収集をしてみるとどうやら冒険者レベルのレベル帯毎にPLにどんなところを楽しんでもらうかが違うような感じがしてきました。
 シナリオを作るうえで、レベル帯毎にどの点に注目したイベントを用意すればいいのかを考えてみました。


冒険者レベル1~3:継戦カウンターと消耗、呪文
 職業は分かれているものの職業ごとの差は戦闘系か魔法遣い系かぐらいの差しかなく、鍵開けや罠解除といった判定でも職業ボーナスより能力値の修正の方が大きかったりするので、有利不利はあっても誰でもどの判定でも挑戦できるという感じです。装備も戦士も斥候も大して変わりませんし、技能も大きな違いはないです。
 クラス制のシステムに多く見られる、職業による役割分担はそれほど考える必要はありません。
 ゲームとして重要なのは呪文と継戦カウンターと消耗ルールの活用です。このゲームの最大の特徴であり、連戦や行軍による消耗を減らしつつボスと戦うまでに限られた呪文を温存できるかが肝となります。

冒険者レベル4~6:職業と技能、属性の導入
 職業ごとの特徴がようやく表れてきます。装備も整ってきますし、職業レベル差が能力値差より大きくなるので、役割分担も必要となってきます。技能も増え、戦況に合わせて使用する戦闘オプション系技能の出番も増えてきます。
 当たれば倒せるような弱い雑魚をいかに効率よく処理するかも考える必要が生まれ、単に高い命中とダメージを出すだけではダメな状況も発生するようになります。無数の雑魚に取り囲まれたときの恐ろしさを知ることになるでしょう。
 職業や技能の特徴を発揮できる「見せ場」が大切になってきます。
 また、武器や呪文の属性も少しずつ導入しましょう。「耐性」や「無効」を時々つけることで戦闘に変化をつけることが出来ます。

冒険者レベル7~9:専門化
 特定の技能は職業レベルが7以上ないと成長させられなくなります。こういった特定の技能を一本伸ばしすることでキャラクターに明確な個性を出す事が出来るようになります。高位の技能は必要な成長点が非常に多いので全て取ることは出来ません。いくつかに絞って取得することになります。
 職業だけでなく、習得した呪文や技能によるキャラクターの専門性に合わせた「見せ場」が必要になってきます。
 また、武器や呪文の属性は積極的に活用してみましょう。単に「耐性」や「無効」をつけるだけでなく、特定の属性で攻撃に有利になるという弱点を敢えて用意してみるのも良いです。

冒険者レベル10:エンドコンテンツ
 職業レベルも10で頭打ちします。ただひたすら成長点を稼いで技能を極めるエンドコンテンツ状態です。
 好きに育てて遊べば良いでしょう。



 多くのデータ積み上げ型システムの場合、最初から職業毎に得意な分野が違い役割分担もされて、レベルが上がるごとにそれぞれの職業で新しいデータがどんどん増えてキャラクターが強化され、敵も強くなり…という感じの楽しみ方になりますが、ゴブリンスレイヤーTRPGの場合は低レベルの頃はあまり難しいことは考えずに、呪文・継戦カウンター・消耗ルールに焦点を置いたシナリオ作りをしたほうが良いのではないかと思います。
 最初から色々できてしまうためレベルが上昇してきたら単純に数値を上げていくだけではゲーム性を維持することはできません。怪物に変化を与えたり、地形効果など戦闘に新たな要素を導入することでゲームバランスを維持し、マンネリ化を防ぐことが出来ます。

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