2020年7月29日水曜日

TRPGにおける選択と集中

 TRPGは娯楽なので面白いと思う要素を集中的に行い、面倒な要素は端折るという事を普通にしています。

 例えば、面倒だと感じる人の多い疲労・荷重・飲食・日常生活・屋外の移動などのルールは省略しているシステムは結構多いです。一方でこういったサバイバル要素を積極的に用いているシステムもあります。
 戦闘をメインにしているシステムなら交渉を端折る(判定だけで簡単に済ませる)という事は良くありますが、交渉をメインにしているシステムで交渉を端折ったら何も残らないので端折るという事はあり得ません。たとえ演出が判定に影響しなくともそこで何らかの演出をしないと楽しむ要素が無くなってしまいます。

 戦闘も交渉も探索もルール的に省略されていないシステムの場合ですと、GMがシナリオで重点を置く部分以外を端折るという事は考えられますが、あまり特定の分野を端折りすぎると端折られた分野に特化したキャラクターの見せ場が無くなったり、その分野を楽しもうと期待していたPLががっかりするという可能性があります。シナリオを作る時点で幅広く要素をカバー出来れば良いですが、調整出来ないと思うのであればシナリオの傾向をPL募集時点で宣言しておいたほうが良いでしょう。

 比較的新しいシステムでは選択と集中によってどの要素を楽しむのか明確になっているものが多いと思います。そのほうが商品として売りやすいですし、ゲームをする側も事故率が低いからです。しかし、ワンパターンになって飽きやすいという欠点もあります。
 汎用性の高いシステム程GMやシナリオへの依存度が高くなって扱いが難しいため、現代なら要素を絞って手軽に遊べた方が消耗が激しくても良い商品なのかもしれません。

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