2021年3月8日月曜日

2つの思考

  人間には論理的思考と情緒的思考の両方があり、多くの人は時と場合で使い分けているのですが、中には極端にいずれかに偏っている人もいると思います。問題なのはいずれかに偏った人の場合、反対側の思考の人の考え方が全く理解できないので常に対立してしまう事です。

 TRPGの場合ですと、最終的に「楽しければ良い」のは確かだと思いますが、論理的思考の人と情緒的思考の人ではその過程が全く違っています。

 論理的思考の人は様々な状況下の中で自分が選択した行動によって自分の望む結果が得られた事が「楽しい」と感じます。

 情緒的思考の人はその物語やキャラクターによって自分の感情を揺さぶるような(流行り言葉とするなら〝エモイ”)事が起き、GMやシナリオライターと共感したときに「楽しい」と感じます。

 そのため、不特定多数を相手としたシナリオを作る場合は、両方の思考に対応したシナリオを構築しないと必ず不満が出てきてしまいます。しかし、現実には簡単なことではありません。論理的思考の方はある程度マニュアル化できるので比較的対応しやすいのですが…

 情緒的思考の人の中には主観的にしか物事を考えられない人がおり、しかもそういった人達もそれぞれ感性が違うという点が非常に難しい所です。例えばシナリオライターが意図的に不快な敵キャラクターを出してPL達に叩きのめしてもらおうという流れを作った時に、主観的にしか考えられない情緒的思考の人は「こんな不快な敵を出すようなシナリオライターは生理的に受け付けない!」という思考になる可能性があります。主観的にしか考えられない人にとっては不快な考えを持つ人でないとそんな敵は出さないという考えに至り、共感できないのでしょう。(正直、自分もPFのシナリオを公開したときにそういう意見によるダイレクトアタックで当時かなりショックでした。ルールブックの記述に沿った敵を出しただけなのですが。今はそういう考えの人もいると納得しています。)

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