2018年11月8日木曜日

Pathfinderゲームマスターガイド3.6 -戦闘3-

 今更ながらシナリオを作るうえで重要な要素を書き忘れていることに気が付きました。
それは敵がどんな動機でPCと戦うかという事です。
 どうせPCが殲滅するからそんなこと関係ないと思う人もいるかもしれませんが、モンスターはシナリオの障害ではありますが倒す必要は本来ありません。倒さなくても解決する手段があるならば戦闘を回避すればよいのです。
 モンスターと言えど知性や自己防衛本能があるものであれば無闇に戦うことは無いはずです。もちろんそうでないないモンスターもいますが。

a.敵対
 PCに対して敵意を持っています。
 逃げても追いかけてきますし、戦闘を回避する手段もほぼありません。
 シナリオのラスボス向きです。
 悪意のある知的モンスターや邪悪な信仰のクレリック等のリーダー格がここに含まれます。

b.暴走
 PCに限らずあらゆるものに攻撃を仕掛けます。第3勢力がいる場合その第3勢力にも攻撃を仕掛ける為、PCは第3勢力と協力関係を築くことができます。
 暴走するには何か原因がある場合があります。その原因を取り除くことで正気を取り戻す可能性もあります。
 知性のないアンデッドなどがここに属します。

c.支配
 何らかの理由で操られていたり、服従させられていたり、金で雇われていたりします。ボスの取り巻きの雑魚やその前哨戦などの雑魚戦などが想定されます。
 支配している主を失えば戦意喪失するでしょうし、魔法的なもので支配されていれば解除することも出来るでしょう。金銭的に雇われているだけの場合は負けそうなら降伏するかもしれません。
 交渉の手段がある場合は説得や買収に応じる可能性があります。ボスに対する貴重な情報を握っている場合もあるでしょう。
 兵士や傭兵などがここに属します。

d.盲信
 自らの意思で服従しているためボスを倒しても降伏しないどころか余計に発狂して襲い掛かってくる危険性があります。ボスに対する貴重な情報を握っている場合もあるでしょうが、呪文などを利用したり脅さない限り情報提供は期待できません。
 宗教団体の狂信者などが考えられます。

e.捕食
 知性のないモンスターや餓えた動物などで良く発生します。大型の敵の場合倒すしかないでしょうが、小型であれば手持ちの保存食などで懐柔させることも出来るでしょう。
 餓えているのでこちらが逃げても追いかけてくるでしょうが、止めを刺さなくても瀕死にすれば逃走する可能性が高いです。

f.自衛
 縄張りにPCが侵入したり、守っている財宝をPCが盗もうとしているような場合に起きます。この戦闘の原因は基本的にPC側にあります。こちらが逃げれば追ってこないでしょうし、その先が目的地でなければ迂回することで不要な戦闘を回避できます。
 時には交渉の余地もあるでしょう。対価を支払えば情報を得られる可能性があります。
 野生動物や財宝を守るゴーレム、中立的な知的モンスターなどが考えられます。

 モンスターの中には状況に応じて動機が変化するモンスターもいます。例えばドラゴンは自分の巣では自衛でしょうが、狩場では敵対することもあるでしょうし、何らかの原因で暴走することも考えられます。

 プレイヤーが極力戦闘を回避しようと試みることはRPGとして間違っておらず、GMも不要な戦闘を無理矢理させる必要はありません。
 かといって全く戦闘が起きないのもゲーム的に寂しいので回避可能な戦闘とそうでない戦闘を上手に織り交ぜると良いと思います。
 コンベンションでは時間も限られているので余計な戦闘が増えれば何らかの形でその後の戦闘を減らせるようにしておく必要があります。

Pathfinderゲームマスターガイド1 -事前準備-
Pathfinderゲームマスターガイド2 -時間管理-
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