2020年5月31日日曜日

選択肢とゲームバランス

 上手いシナリオを作れる人であれば選択肢の全くない一本道のシナリオでもPLを満足させることが出来るでしょうが、現実はなかなかそういうわけにはいかないので、シナリオ中に何らかの選択肢を用意したほうがそこそこ出来の良いシナリオを作る事が出来ます。
 しかし、選択肢さえ用意すればいいシナリオになるかというとそうでもありません。

 仮に選択肢が2つ(A,B)があるイベントを用意したとしましょう。そのイベントの結果を10点満点としたとき、以下のような選択肢の時はどのようなPLの反応が想定できるでしょうか。

①選択肢A:10点、選択肢B:9点
 ベストな選択肢がある場合、もう一つの選択肢も悪くない選択肢だとしても選ばれることはありません。PLからすると一択だと感じてしまいます。

選択肢A:9点、選択肢B:4点
 片方の選択肢があまりにも悪い結果になりそうな場合、かならずベターな選択肢が選ばれます。例えベストの選択肢が無くても一択だと感じてしまいます。

選択肢A:5点、選択肢B:4点
 いわゆるジレンマの選択肢であり、たいていの場合PLは不満を感じてしまいます。場合によっては新たな選択肢を作り出そうとしてシナリオを破壊する危険があります。

選択肢A:?点、選択肢B:?点
 結果の予測できない選択肢は選択肢が無いのと同じです。選択肢はある程度その後の結果が想像できる状況でないと価値がありません。

選択肢A:9点、選択肢B:8点
 ベストではないがいずれの選択肢も候補に挙がる可能性があります。実際にはPLの性格やキャラクターの能力によって数値は多少変動するでしょうが、ベターな選択肢が複数あるというのが理想的な選択肢です。


 もっとも、理想的な選択肢を並べれば理想的なシナリオが作れるかというとそうでもなかったりします。8~9割がたは理想的な要素を並べつつも2~1割は敢えて理想から外したほうがアクセントになって全体のバランスが良くなります。

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