2020年5月15日金曜日

RPGの成長とゲームバランス

 RPGは成長するとともに大抵のゲームで何かしらバランスが崩れてしまいます。
 成長すると能力値や技能レベルの上昇とともに新たな能力を獲得することが多いですが、その能力はレベルが上がるとともにより強力な能力が獲得できるようにデザインされていることがほとんどです。
 実はゲームバランスが崩れる原因はここにあります。従来の能力に加えてさらに追加された能力に他のキャラクターとの開きが出来るわけですからとてつもなく差が開いてしまいます。(例えば攻撃力の高いキャラクターがレベルアップでより高い攻撃力を獲得したのなら、攻撃力の低いキャラクターとの間にさらに差がついてしまいます)

 ゲームバランスを考えるならレベルが上がるとともに(特に専門化すればするほど)得られる能力はより緩慢になるようにするとバランスが取れるのですが、それをすると遊んでいる人は成長した感じがせずに全然爽快感を得られません。結果的にゲームバランスを取れば取るほど楽しくないものに仕上がってしまいます。

 数値を上昇させるという一つのベクトルでは満足感とゲームバランスを両立させることは難しい…というかほぼ不可能です。そのため、レベルが上がることによって低レベルでは不可能なことが可能になるという形で新たなベクトルによるゲーム性を用意するというのが、現実的なバランスのとり方と言えます。
 高レベル専用の戦闘オプションが存在したり、領地経営のルールを追加したり、軍隊戦のルールを追加したりというのはこういった事情があります。

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