パーテ人数が多いからと敵のレベルを上げた場合、能力値や判定基準の低いキャラクターの存在意義が損なわれて一部の特化キャラ以外が出番が無くなるだけなので、能力値のばらつきが大きくしかも職業レベルが冒険者レベルより低い可能性のあるこのシステムには適切な処置とは言えません。また、呪文詠唱能力などを付与するとこれまた呪文が強力過ぎてバランスを取るのはなかなか難しいです。
したがって、数値を上げるのではなく、強力な攻撃能力を与えるのでもなく、範囲に満遍なくPCに脅威を与える能力を付与するというのがセオリーではないかと考えられます。
以下の能力は行動を使わず、常時効果のあるのものと発動条件が記述のあるもの以外はラウンドの最後に自動的に発動するとします。達成値は[12+怪物レベル(2d6+5+怪物レベル)]とします。
記述がない限りこれらの効果は能動的な行動ではないため攻撃や攻撃魔法とは扱わず、【護衛】で庇うことは出来ません。
「対象:全て」と記述のある能力は怪物の仲間には何ら影響がありません。記述のない能力は範囲内の全員に無差別に影響があります。
「炎纏い」(火属性)
魔法の火の粉を身にまとっています。近接距離内の「対象:全て」は毎ラウンドの終わりに2d6+怪物レベルのダメージを受けます。このダメージは装甲値で軽減することが可能で、呪文抵抗判定に成功すれば装甲値で引く前のダメージを半減させることができます。
加えて「火属性無効」能力を獲得します。
「爆裂の外套」(火属性)
衝撃を加えると爆発する皮膚を身に纏っています。近接攻撃や遠隔攻撃による攻撃が出目6以下で命中した場合、体が爆発して近接攻撃範囲内にいる全員に3d6+怪物レベルのダメージを与えます。このダメージは装甲値で軽減することが可能で、呪文抵抗判定に成功すれば装甲値で引く前のダメージを半減させることができます。
この能力に対して【護衛】で身代わりになることができます。
加えて「火属性無効」能力を獲得します。
「毒の瘴気」(毒属性)
毒ガスを身にまとっています。近接距離内の「対象:全て」は毎ラウンドの終わりに全員肉体抵抗判定を行い、失敗すると毒ガスによって1d3の消耗を受けます。
防毒面を装備している場合、この能力の達成値が19以下であれば無効化できます。
加えて「毒属性無効」能力を獲得します。
「蝕む瘴気」(毒属性)
衰弱する瘴気を身に纏っています。近接距離内の「対象:全て」は毎ラウンドの終わりに全員肉体抵抗判定を行い、失敗すると次のラウンドは抵抗判定・回避判定・盾受け判定に-4のペナルティを受けます。
防毒面を装備している場合、この能力の達成値が19以下であれば無効化できます。
加えて「毒属性無効」能力を獲得します。
加えて「毒属性無効」能力を獲得します。
「まやかしの霧」(水属性)
この怪物の近接距離の外側から攻撃および個人を対象とした呪文をこの怪物に行った場合、出目が6以下の場合は大失敗となり自動的に外れてしまいます。
近接距離内にいる場合は何の影響もありません。
加えて「水属性無効」能力を獲得します。
「凍える風」(水属性)
魔法の冷気を身にまとっています。近接距離内の「対象:全て」は毎ラウンドの終わりに1d6+怪物レベルのダメージを受けます。このダメージは装甲値で軽減することが可能で、呪文抵抗判定に成功すれば装甲値で引く前のダメージを半減させることができます。
また、抵抗に失敗したものはダメージを受けたかどうかにかかわらず次のラウンドの先制力に-4ペナルティを受けます。
加えて「水属性無効」能力を獲得します。
「帯電」(風属性)
魔法の電気を帯びています。近接距離内の「対象:全て」は毎ラウンドの終わりに1d6+怪物レベルのダメージを受けます。このダメージは装甲値で軽減することができませんが、呪文抵抗判定に成功すればダメージを半減させることができます。
加えて「風属性無効」能力を獲得します。
「矢逸らしの風」(風属性)
周囲に飛び道具を逸らす魔法的な風を身に纏っています。
この能力の持ち主への近接距離内からの射撃攻撃、投擲攻撃は出目が4以下では大失敗してしまいます。近接距離の外側からの射撃攻撃・投擲攻撃は出目が6以下で大失敗してしまいます。
加えて「風属性無効」を獲得します。
「地揺らし」(土属性)
この怪物の近接距離内に地面に立っている者は地面の揺れでバランスを崩してしまう可能性があります。
この怪物が主行動を1回行うごとに、近接距離内にいるものは技量反射による軽業判定を行います。判定に失敗すると転倒してしまいます。
飛行している者には影響がありません。
建物などの構造物の場合にこの能力が発動すると、床が崩壊してしまう可能性があります。
加えて「土属性無効」を獲得します。
「砂塵」(土属性)
周囲に魔法的な砂嵐を身に纏っています。
近接距離内にいる「対象:全て」は体力抵抗判定を行い、失敗すると次のラウンドは視力を失ってしまいます(効果は痛打によるものと同じ)。
視力を必要としてないものには効果がありません。
加えて「土属性無効」を獲得します。
「恐怖のオーラ」(精神属性)
恐怖のオーラを身にまとっています。近接距離内の「対象:すべて」は毎ラウンドの終わりに全員魂魄抵抗判定を行い、失敗すると次のラウンドは抵抗系判定を除くすべての判定に-2のペナルティを受けます。
加えて「精神属性無効」能力獲得します。
「絡みつく蔓」(無属性)
近接距離内にいる「対象:すべて」が回避判定または盾受け判定を行った場合、出目が5以下の場合は蔓に足元を取られて大失敗してしまいます。もちろん痛打の影響を受けます。
「見えざる盾」(無属性)
怪物の周囲に見えない障壁が浮遊しています。
怪物に対する近接攻撃・遠隔攻撃は出目が4以下の場合は大失敗となり外れてしまいます。呪文には影響がありません。
「見えざる刃」(斬属性)
怪物の周囲に見えない刃が飛び回っています。
怪物に対して近接攻撃を仕掛けた場合、出目が4以下の場合大失敗となり、加えて2d6+怪物レベル+効力値による斬属性ダメージを受けます。装甲値によってダメージを軽減することは出来ます。
「呪文中和」(無属性)
怪物や怪物を含む範囲に呪文を発動した場合、出目が4以下の場合は大失敗となり呪文がかき消されます。
この能力は怪物自身が発動する呪文には影響ありません。
すでに発動している呪文は影響を受けません。
「無音空間」(無属性)
怪物の近接距離内ではあらゆる音が発生しません。したがって怪物自身を含めこの範囲内では声を必要とする呪文を発動させることができず、音や声を必要とする技能も効果を発揮しません。
この能力をもつ怪物は大抵テレパシーなどの声以外の意思疎通手段を持っています。
「悪運」(無属性)
怪物の近接距離内にいる「対象:全て」はあらゆる判定の出目5以下で大失敗となります。
ただし、【幸運】を初歩で取得していれば出目4以下で大失敗、習熟で取得していれば3以下で大失敗、熟練以上で取得していればこの能力の影響を受けません。
ほとんどのペナルティを与える能力で判定へのマイナスペナルティではなく出目が低い場合に大失敗としているのはPC間の判定基準値の差による影響を小さくするためです。良くも悪くも全PCに等しく影響があります。
怪物のデータは怪物の知識判定で開示されるので、少々癖のある厄介な能力であってもPL達のアイデアで何とか出来るでしょう。
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