2020年3月25日水曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG 剣のお話

 ゴブリンスレイヤーTRPGでは剣類の命中が低くて非常に不遇に見えます。命中が低ければ命中率はもちろんの効力値の都合でダメージも減ってしまいますから。
 ただ、PLサイドから見ればルールブックに記述のデータしか判断材料がないので不遇だと感じるのは仕方がないのですが、GMサイドでそれを安易に言ってしまうのは少々対応不足ではないかなと思います。
 
 剣の有効性は主に
①【受け流し】【斬落攻撃】といった技能を使用できる
②一つの武器で斬・突・殴といった複数の属性に対応できる

 ②に関してはGMが意識的に強調しない限り有効性が全く出ません。これは基本システムにはこの特性が有効になるような怪物データがほとんどないからです。(基本ルールとしてルールを複雑にさせない為でしょう)

 特に「一つの武器で」というのが重要です。元々武器の持ち替えにそれほどペナルティがない(3つまでの武器を戦闘中に毎ラウンド自由に持ち替えられる)システムですので、持ち替えないことによる有効性はその「一つの武器」が魔法の武器であったり魔法が付与されているという条件が必要で、さらに一つの戦闘で斬・突・殴といった武器属性を使い分けることが必要です。また、低レベルでは武器技能のよる命中修正よりも剣の命中-2の修正のほうが大きいので未習熟の武器種で命中±0のものを使えば済んでしまいます。

まとめると、
①冒険者レベルが上がって技能を専門的に習熟している
②《力与》や《火与》を使ったり魔法の武器を所持している
③一つの戦闘中に斬・突・殴を臨機応変に使い分ける必要がある
④敵の回避値は高くなく、受けて耐えるという横綱相撲をする

といった条件が整うと剣の有効性が出てきます。
 剣が弱いというのは剣に不利な状況をGMが無意識に用意しているから弱いのです。

 
 もちろんこれができるのはそこそこ慣れたGMと高レベルキャラクターであるという事が条件です。
 低レベル帯であったりGMが熟練でない場合にこれを要求するのは無理な話なので、低レベル帯では余程能力値に恵まれない限り素直に鈍器を持つのが無難です。サンプルPC①はネタキャラであり、鈍器に持ち替えさせるように勧めたほうが良いかと思います。



(4/25:補足)
 剣の有効性①に関して補足。
 命中の高い鈍器と比べて剣や命中の低い斧や槍の大型武器がダメージで勝てるか、というと実はかなり高レベルになっても勝てません。ただ、命中に対する効力値の伸びが上の方では悪くなるため、2d6で3を振っても余裕で攻撃が当たる状況だと命中に特化してダメージを上げるのと命中が低くても基本ダメージの高い武器がほぼ同じ威力になります。結果的に斬落や受け流しといった追加効果がある事が有利となる事があるのです。しかし、GMが一般的な上方ロールのシステム同様にPLの命中特化の判定基準値に合わせて非常に高い回避の敵を出してしまうとこのような逆転現象も起きない為、単純に命中の高い武器が有利となってしまいます。
 

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