2018年3月2日金曜日

産地崩壊

 ここ2年ほどで急激に地元での植木・苗木の生産能力が落ちてきています。
 九州などと違って生産者の組織化もされていませんし、なにより農家の子供が農業を継がなくても自宅から通える範囲で仕事に就ける事もあって、自分の世代の就職氷河期を除けばほとんど若手生産者は存在しません。ここへきて、いままでの生産者が70歳過ぎて廃業していますから生産能力が落ちるのは当たり前です。
 公共緑化事業や園芸が盛んだった時代はたしかに生産者も儲かったでしょうが、ここ20年近くは時給換算すればパートに働きに行った方が確実に稼げるような安値で買いたたかれていたので後継者が育つはずもありません。

 かといって、品物が足らなくても価格が上がらないというのが実態です。市場価格は需要と供給のバランスで決定されるなんていわれるのはもはや過去の話で、今では物が余れば安くなるが足りなくなっても高くないほうが普通になっています。流通や情報が発達したからというのが一番の原因でしょうし、人手不足と言われているのに給料が上がらないのも同じ原理の気がします。

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