2012年9月5日水曜日

使い勝手の悪い追加呪文達

 今度のショートキャンペーンのためにAPG,UM,UCの追加呪文をチェックしていると、一部を除いてなんとも使い勝手が悪く、悩ましくも楽しい。
 イル・オーメンみたいになかなか危険な呪文もあるが(効果はもちろん、1レベル呪文で20レベルまで強くなっていくというのがなんとも強い)、多くは癖が強く、効果が非常にピンポイントだったりしてプレイヤーがわざわざ準備する(修得)する程でもないのが多い。結局、GMしかまず使わない呪文が並んでいることになる。しかし、個人的にはここがパスファインダーの製作スタッフのセンスのよさを感じるところ。
 そもそもプレイヤーが使う呪文は多くの場合基本ルールだけでも十分とも感じる。少なくとも使いやすい追加呪文をむやみに増やす必要は無いかなと。PCを強化する呪文は単純に戦闘バランスを壊したり、極端なパワーゲーム化を推し進めるだけで不毛である。もちろん、キャラクターが強くなればPLは楽しいのだが、それに準じた敵を出さなければならなくなりデータインフレになってしまう。
 これらの使い勝手の悪い追加呪文は、多くはマスターが用意する戦闘やシナリオに変化を与えるためだろう。例えば攻撃呪文なら、ダメージが低い代わりに追加効果があるとか持続ダメージがあるとかであり、マスター側からすればただ大ダメージを与えるのでは、PCの死亡率を上げてしまうだけである。hpダメージ・能力値減少・状態異常など複数のパラメータへの影響を多様に駆使してPC達にいつもと違う驚きをあたえることができる。
 勘違いして欲しくないのは、マスターはPLに嫌がらせをしたいわけではない。新しい呪文は変化を与える材料であるということだ。また、本当に上手いPLの方は、使いにくい呪文を効果的に使ってマスターを唸らせるものである。

 来年、Mythic Adventuresという神話級の超パワーゲーマー用のルールが出るそうだが、個人的にはパワーゲーム過ぎてそれほど興味ない。ただ、エピックルールのように上に積み上げるのではなく、そもそもレベル以外に新しい概念を横に付け足すことで1レベルからヒロイックなキャラクターが作れるという点では評価する。20レベル超ということは、全てのキャラクターが不必要なまでにキャラクターデータが膨れ上がってプレイアビリティが悪すぎますからね。

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