2019年7月7日日曜日

ゴブリンスレイヤーTRPG入門者ガイド 10 (技能)

 技能には冒険者技能と一般技能があります。
 冒険者技能は冒険や戦闘に直接関わり職業レベルや冒険者レベルを判定に加える技能と戦闘オプションなどの追加効果を得る技能、一般技能は直接冒険には関わらない技能が多いはずですが、現実には一般技能にも冒険者レベルや職業レベルを加える判定に使う技能や戦闘に役立つ技能があったりと、一般技能は単に必要な成長点が少なく上限が低いだけの技能になっています。

 技能には判定にボーナスを得るだけの技能と、特殊な行動が出来る技能、取得するだけで何らかの効果のある技能があります。
 罠解除や探索といった一般的な行動は技能を取得しなくても判定は行えます。
 特殊な行動をするためには少なくとも初歩の技能を有する必要がありますので、使用頻度の高い命中や回避へのボーナスが来る【武器:○○】や【体術】や行動順決定や不意打ち判定に用いる【機先】、祈念判定に関わる【幸運】を除けば、特殊な行動を行うことが出来るようになる技能や特殊効果を得られる技能を優先して習得しておきたいところです。

【頑健】
 生命力を上昇させます。
 生命力は低いと消耗が激しくなりやすいので、前衛・後衛どちらでも習得して損はないです。
 初歩で生命力+5なのですが、負傷による死亡は生命力の2倍なので、実際には10点もダメージを耐えられるようになるので結構効果は大きいです。
 キャラクターが成長しても自動的に生命力が増える訳でもなく、生命力を上げる手段はこの技能しかないので結構重要な技能です。

【忍耐】
 消耗のEX枠を増やす技能です。消耗の枠が増えるのは効果的とはいえ初歩より上はあまり使用頻度は高くないので、習熟以上の優先度は低いです。

【荷重行動】
 重鎧を着た時のペナルティを軽減するための技能です。拘束を振りほどく時にもボーナスがあります。装備したい鎧が荷重の制限に引っかかってしまうなら習得すべき技能です。重い鎧がまともに着られない最初は要らないかもしれません。

【護衛】
 近くにいる仲間への攻撃や攻撃呪文を庇う技能です。盾持ちの重戦士向けの技能です。盾を持っていなくても鎧を着た戦士なら初歩でよいのでとりあえず習得すると役立つかもしれません。【鎧:○○】【頑健】を合わせて取るとより有効になります。
 (追記)高位の【護衛】技能を取得していると1つの範囲攻撃に対して何人も庇うことが可能です。高い生命力が必要になりますが、徹底的に防御特化するのもありです。

【挑発】
 敵の攻撃を自分に向けさせる技能です。戦士か武道家なら初歩で良いので早めに習得すべき技能です。頭の良い敵の場合、GMはその敵にとって最適な行動をしてもよい為、近くに前衛がいても魔術師や精霊使いを狙って攻撃してきます。そういった攻撃を前衛に向けさせるためには必須です。また、ボスを支援しているモブを挑発して支援効果を打ち消すことも出来ます。
 追記:サプリメントp143~p144の記述により戦士か武道家のレベルを1レベルでも取得していないと使用できない事になっていますので斥候メインの方は注意。

【受け流し】
 受け流し効果のある武器や盾を装備した場合の回避にボーナスを得ます。【体術】による回避へのボーナスに加えられるので効率よく回避判定を底上げできます。ただし、受け流せない攻撃もあるので注意。
 なお、低レベルでは長傘のような高性能な受け流し用武器を持つのでなければ、【体術】の初歩を優先した方が良いでしょう。

【強打攻撃:斬】【強打攻撃:殴】【刺突攻撃】
 攻撃が命中した時の効力値にボーナスを得ます。技能を取得しても直接ダメージが上がるわけではありません。
 【強打攻撃:斬】【強打攻撃:殴】は体力が高いとより効果が高く、【刺突攻撃】は体力に関係ないですがやや成長率は緩慢です。
 基本的に命中を上げる以外ではこの技能で効力値を上げることでダメージを上昇させます。 
 武道家は他の技能でダメージそのものを上げる技能があるのでそちらを優先しても良いでしょう。

【拘束攻撃】
 使用できる武器は多くないですが、命中・回避・盾受け・脱出判定にペナルティを与えられるため、ボスを弱体化させる手っ取り早い手段と言えます。
 強力なボス少数を好む傾向のGMの時は特に活躍します。
 
【速射】
 連射可能な飛び道具で2回(以上)攻撃できるようになります。2回目以降は命中が下がりますが、初期キャラにお薦めの投石杖はもともと命中に+2あるので速射でペナルティを受けても十分2回目が当てられます。

【狙撃】
 狙いをつけるのに主行動が必要です。2刷で加筆されているので初刷を購入した方は注意。
 狙う事により命中とダメージがかなり上昇しますし、極めていくと射程が伸びたり大成功率が上がったりと反則的な性能になります。
 とはいえ、乱戦中に1ラウンド待ち構える余裕はあまりないので、主に不意打ちで先制攻撃する場合に使用します。

【二刀流】
 速射と異なり、2回の攻撃両方にペナルティを受けるうえに移動できないのでやや使いづらいのですが、必ず両手の武器で攻撃する必要はありません。
 【受け流し】を習得した上で、片方の武器を受け流し専用と割り切って、武道家や斥候なら長傘を持ち、もう片方の武器のみで戦うという回避盾になる事ができます。もちろん、長傘二刀流なら武器の受け流し効果で武器だけで+4も回避にボーナスが貰えます。
 …え、格好悪いって?

【薙ぎ払い】
 両手持ち武器を持つ攻撃重視スタイルならほぼ必須の技能です。専業の戦士か武道家なら初期キャラでなくともできるだけ早めに習得すべき技能と言えます。
 薙ぎ払いを行うと命中を下げる代わりに2人(技能を育てればそれ以上)に攻撃できます。命中が下がるのでダメージも下がりますが、格下の敵ならそれでも十分倒せるでしょう。
 このシステムでは迅速に敵を倒して継戦カウンターを蓄積しないように戦うことが大切です。命中もダメージも高い超一流の戦士でも1体しか攻撃できないキャラクターでは1ラウンドに1体しか倒せません。攻撃重視の戦闘職なら格下のモブを1ラウンド2体以上倒せる能力も求められます。【二刀流】や【速射】でも技能を鍛えれば可能ですが、雑魚掃討にはこの【薙ぎ払い】が最も優れています。
 毎回格上の強敵が少数しか出してこない脳筋GMですと出番ないかもしれませんが…

【怪物知識】
 判定に成功すれば怪物のデータを参照できる優秀な技能です。初歩でもよいので習得すれば判定に失敗しても名前を知ることはできますので、必ず呪文遣いの内1人は習得しましょう。
 他の技能と比べ技能によるボーナスが非常に大きいので純粋な戦闘職が習得しても結構有効です。

【魔法の才】
 いくつかある呪文遣い用技能の中で特に重要な技能です。元々呪文使用回数は0~3回しかなく、術者でも基本の呪文使用回数は1~2回しかないのが普通です。その呪文を初歩で1回追加できるのですからできるだけ取った方が良いでしょう。呪文の使用回数の増加手段はこの技能で増やす以外に基本ルールには存在しません。



 【斬落攻撃】や【瞑想】のように大きな効果を得られる代わりに技能段階の低い、もしくは低レベルのうちはあまり役立たない技能もあります。こういった技能は「達人」「伝説」あるいは高レベルでバランスを取っていると考えられます。
 特に低レベル帯では、「初歩」で今一番有効に使える技能が何かを見極めて習得する必要があります。

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