2019年6月16日日曜日

持久度と移動力

 能力値の1つである持久度と状態の1つである移動力、この2つに共通するのはステータスの重要性がGMやシナリオに依存しているという点です。


 持久度は他の6つの能力値に比べこのゲームの花型である戦闘においては重鎧の荷重によるペナルティと呪文の維持判定くらいにか使用しない為、ある特定のキャラクターしか使用しません。知力点も戦闘では魔術師以外使用しないのですが、持久度はさらに使用頻度が低くなってます。

 移動力はスクエア戦闘を採用すれば明確に必要性が判りますが、基本的にルールは抽象戦闘で、スクエアは使用しません。つまり、スクエア戦闘自体がGM依存のハウスルールになります。

 しかし、このシステムの重要な消耗ルールを積極的に取り入れるGMの場合、この2つのステータスはとても重要になります。
 目的地まで移動する間にどれくらい移動できるかを判定する場合、体力持久を基準とした判定を基準とした効力値と移動力掛け算しますし、ここに風雨や酷暑、吹雪といった劣悪環境による消耗の判定を組み合わせた場合、持久力も移動力もないキャラクターは消耗ばかりして目的地に着く前にヘロヘロになってしまいます。
 しかし、問題は移動力不足や劣悪環境によってどれくらい消耗するかがルールブック上では明確には規定されていない事です。恐らく、下手に厳密に数値をルール化するとシナリオ製作において色々と問題点が多いため、詳細なルールをGMに任せていると考えられます。

 長距離移動判定の項目を見るとなかなか解りにくい書き方がしてありますが、文章からすると例えばこんな処理をするのではないかと考えられます。

冒険者レベル1で
体力持久2で移動力20の森人
体力持久7で移動力15の只人
体力持久7で移動力10の鉱人
がいた場合で、例えば冷たい雨の中を移動するため長距離移動判定を行い目標値15に成功しないと1消耗し、この判定の効力値(マントなどによる寒さなどに対するボーナスを除く)で移動速度を計算するとします。
出目は全員7だとすると、只人は【長距離移動(初歩)】を持っているので達成値は15で成功、森人は達成値9、鉱人は達成値14で失敗になります。(鉱人はマントなどを羽織っていればこの判定に成功します)
さらに、効力値に移動力を掛けるので1時間での移動力は、森人は160×20=3200m、只人は240×15=3600m、鉱人は200×10=2000m

只人の足並みに揃えるなら森人と鉱人は1消耗で3600m移動
森人の足並みに揃えれば鉱人は1消耗で3200m移動
鉱人の足並みに揃えれば消耗なしで2000m
といった感じでしょうか。

…ただ、この処理とても面倒な気がするのですねぇ…

 標準的に体力持久は5、移動力は15と見積もって移動力の差の1/3(端数繰り上げ、ペナルティなら少なくなるように繰り上げ)の修正をつけた長距離移動判定を1回させて、目標値に対して失敗したら1消耗(時間が長いなら1d3消耗)といった簡便な判定で消耗量を決めた方が良いかなと考えています。
 

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