TRPGで敵を用意する時は基本的に悪な敵を用意するようにします。というのも敵を悪にしておかないと純粋なイデオロギーの対立というなかなか厄介な問題になってしまうためです。
悪にも善同様に色々なパターンがあるのですが、基本的には
①自分勝手
②快楽主義
③理解不能な価値観
の3パターンです。①は自分さえよければいいという割と普通にいるタイプの悪で、倒す以外の解決方法もあるでしょう。②は周りを不幸にするのを好む厄介な悪なので倒す以外の方法はありません。そしてもう一つ③のパターンがあるのですが…これも基本的に倒すしかありません。
この③の「通常では理解不能な価値観」はキャンペーンや自分達が創っていた同人システムのワールドガイドを作成する場合によく設定していましたが、どうもこういう設定を創造する事自体が理解できない人がいるような感じです。理解不能な価値観を設定する際に必要なのは、自分の本来の価値観とは全く異なる価値観を自分の中にもう一つ作るという感覚です。
こういった考え方をするようになったのはD&D3eの『グレイホーク・ワールドガイド』の影響が大きいです。この本の中には様々な種類の悪神の設定が用意されていますが、かなりの際物設定があります。しかし、これらの悪神やその信者を敵として用意するためには、なぜ悪神を信仰するのかという動機付けがなければ演ずる事ができません。その狂った思想に基づいた行動原理からシナリオを作る事になります。そのためにはどうしても自分の価値観を一旦横に置いて考えるという必要があった、という事です。
実際には③も一種のイデオロギーの対立ではありますが、常にPL・PC両方にとって相容れない存在だからこそ戦いやすい敵ではないかと…思って自分は用意するのですが、GMによっては自分自身の価値観から外れすぎた敵は演じられない、という方もいますので万能な敵の出し方とは言えないというのが現実のようです。
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