2017年12月6日水曜日

美味しくない野菜

残念な事ではありますが、近年の野菜は生産性や耐病性重視で年々美味しくなくなっています。
実際に、美味し品種ほど作りにくく生産性も上がりませんから、労働力不足で収益の上がらない農業では味の事を気にしていたら仕事ができないのが現実です。

野菜農家で直販をしている友人のミニトマトは非常においしいですが、周囲のスーパーで味は今一つでも安いミニトマトが売っていると全く売れないと嘆いています。
国産と中国産、美味しい商品と美味しくない商品、こういった商品にかなりの差があっても価格に差が付き過ぎると品質が落ちても安い方に消費者が流れてしまうというのが現実です。

学校で市場原理によって価格が決定され、供給が少なく需要が多ければ値段は高く、供給が多く需要が少なければ値段が上がると習ったと思いますが、現実は違います。供給が少なく需要が多ければ輸入や代替品で賄ってしまうため市場で値段が上がることはありません。常に安値安定なのです。昔は市場原理が働いて3年に一度位3年分くらいの収益が上がり、残りの2年は赤字か良くて±0といったのが普通でした。

大産地や新規参入の農業法人がブランド化し、高付加価値商品で高値を目指すのは当然のことかもしれません。ブランド化をしない生産者は味を犠牲にして生産効率を重視するのも仕方ないことです。先日の米の話と結局のところ同じです。

美味しくて新鮮な野菜を食べたいなら自分で作るのが一番です。ちなみに安い時期だと1玉100円で売られたりするキャベツが家庭菜園だと1玉1000円くらいかかってしまうこともあるようです。家庭菜園ってけっこうな道楽なんですよね。

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