2021年1月15日金曜日

GM・PLの視点とプレイスタイル

  PLの視点同様に、GMの視点の違いがTRPGのゲームの性質に大きく関与していると考えられます。

 先日ある方がツィッターでGMのどこが楽しいのかをアンケートしていました。結果、一番多かった選択肢が「このシナリオが楽しいからみんなも楽しんで欲しい」というもの。

 現在オンラインセッションではGMがPLを募集して選ぶというスタイルをとっている場合が多くなっています。特に「自分の作ったシナリオ」を楽しんでもらうという形になると、GMの視点は神様視点ではなく、シナリオ視点という事になります。神様視点の場合でのシナリオの立場はPLを楽しませるための小道具なのですが、シナリオ視点でのシナリオはGMの作品そのものになります。自作シナリオを公開したものを他人がGMをする際にシナリオを改変して遊んだらシナリオ製作者が激怒した、みたいな話になってしまうのはシナリオ製作者にとってシナリオを自分の作品だと考えているからです。


 「GMはシナリオ視点・PLは神様視点」という構図となると美術展のようなもので、従来の「GMは神様視点・PLはキャラクター視点」という構図の体験型アトラクションとは全く別物だということになります。なお、「GMはシナリオ視点・PLはキャラクター視点」ですと子供のごっこ遊びのように物語の主導権争いが起きてしまいがちです。一方で「GM・PL共に神様視点」ですとドライ過ぎて物語は盛り上がり難いですがボードゲーム的なデータゲームではあり得ます。

 「GMはシナリオ視点・PLはキャラクター視点」以外の形であればTRPGとして成り立ちますので、実際のプレイでは明確に区別できないものの、どのプレイスタイル傾向なのかお互いに認識しているとよりスムーズに遊べるのではないかと思います。


 ちなみに今まで自分がGMならば神様視点が良いと考えていたのは野良卓でどのタイプのPLが参加しても対応できるからで、GMが自分の都合の良いPLを選べるなら神様視点である必要がなかったということです。

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