2019年12月27日金曜日

2d6のシステムなのになぜ修正値の幅が大きくて成り立つのか その2

 なんとなく前の書いた内容が分かりにくいのでもう少し分かり易い表現で。
 
 一般的な2d6システムのでは比較的安定した達成値が出る故に1つ1つの判定に緊張感を持たせるために、比較的高い目標値で設定することが多いでしょう。
 比喩的な表現で表すなら高さ1m・幅10cmの平均台を歩くようなものです。落ちた時のリスクはそれほど大きくないかもしれませんが、歩くこと自体にバランス感覚が求められますから高い能力を持っていたほうが圧倒的に有利になるわけです。
 
 ゴブスレのシステムは比較的低い目標値に設定したほうが良いのは、万が一失敗したときのリスクが非常に大きいからです。特に戦闘において呪文の発動に失敗したり、痛打を受けてしまうと致命的なことになりかねません。また、戦闘以外でも判断ミスが消耗を積み重ねてしまい致命的になる可能性もあります。
 比喩的な表現で表すなら高さ100m・幅1mの吊り橋を歩くようなものです。幅はそれなりにあるわけですから能力が優秀でなくとも歩くこと自体は難しくないはずですが、あまりの高さにビビってしまうこともあり得ます。しかもゴブスレの救済措置である因果点は信頼性はそこまで高くない命綱一本なので切れて落下する事もあるでしょう。
 もしこれを平均台を歩くかのように幅10cmにしてしまうと、高確率で事故が起きますし、高い能力が必須になってしまうので判定基準値に幅があるこのシステムではゲームにならないのです。

 ゴブリンスレイヤーTRPGでは1回1回の判定の緊張感やダイス運ではなく、冒険全体でスリルを味わうようなバランスでとるのが良く、例えシナリオクリア時点ですらPCが無傷であったとしても「もしあの場面で判断ミスをしていたら危なかった」と思えるような体験してもらえれば良いのです。GMからすると一見易しすぎたと思うのかもしれませんが、PL達が緊張感をもって楽しんでもらえていたのならシナリオバランスは良いのです。



 そういえば再びQ&Aとエラッタが改訂されてます。チェックしておくと良いでしょう。

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